「火星への旅立ち」-8(終)(人類は火星に住む)
  
近い将来、人類は火星に住むのでしょうか。
 
「将来人類が宇宙へ乗り出していきますと、地球の近くの空間、あるいは月、火星にまでも、
  領域が広がると思います。そこで今から準備をしておきたいと思いまして宇宙に取り組んでいます。」
 
1996年、NASAは火星から飛来した隕石に生物らしき痕跡を発見し発表しています。
生物らしき痕跡は、人類が移住できる証だとも発表しています。
それを受け、1996年、クリントン大統領は火星探査を再開すると発表しました。
 
「火星の生命体についての事実究明のため、我々の技術と総力をすべて捧げることを決意します。」
 
そして1996年、火星無人探査ロケット・マーズパスファインダーが打ち上げられました。
現在順調に火星に向けて飛行中だといいます。
その探査機は、1998年、アメリカの新しい独立記念日になるかもしれません。
 
「ロシアやヨーロッパ諸国も、火星探査計画を進めているようです。」
「日本では?。」
「プラネットBという火星探査機を1998年に打ち上げられる予定だと聞いています。」
「世界中が動いていると安心しますね。」
「逆に恐ろしいなぁ。」
「え?、なぜですか?。」
「それだけ地球の危機が迫っているといえるんではないか?。」
 
(おわり)

 

「火星への旅立ち」-7(日本の火星基地計画とは)
 
斉藤博士による火星基地計画を見てみましょう。
 
まず火星に行くには飛行機感覚で乗れるスペースプレーンという乗り物で地球を脱出し、
宇宙に向かわなければなりません。そして、2年に一度、地球と火星が最接近することを利用して、
最短距離で行けるようにします。また火星にたどり着くためには、
途中に用意した乗り物に乗り換える必要があります。
つまり地球を飛び出したスペースプレーンは、まず地球を周回するスペースステーションにドッキングし、
そこで小形の飛行船に乗り換え、月に向かいます。
月への飛行時間はおよそ3日間。月の重力は地球の6分の1で、
大気がないためスムースに降りることができます。
月面着陸船から降りると月面都市に向かい、長旅の疲れをいやすためのホテルがあり、
同時に宇宙へ体を慣らしていきます。疲れが取れたら火星への旅へ出発です。
ここで月の軌道上に止まっている火星連絡船に乗り変えます。火星への旅は9ヶ月を要します。
ようやく火星に到着すると、まず太陽発電衛星が目に飛び込んできます。
衛星は火星のエネルギーをまかなっています。そこで小型の火星着陸船に乗り換え、
火星表面に向かって降下を始めます。月と違って火星には大気があるので、
着陸船はパラシュートを使ってゆっくりと降下していきます。
火星への個々のエネルギー源は風力発電です。なぜなら火星には、地球の10倍もの風が吹いているからです。
火星の地表移動は、ローバーカーといわれるソーラーカーを利用します。これで居住地へと向かいます。
 
居住地はテラリウムと呼ばれるエアードームで形成されており、
そのドームは人体に有害な宇宙線を防ぐため、火星の土で覆われています。
エアードームに入るためには、外と内部の大気が違うため、大気返還室を通らなければなりません。
エアードームの中は地球環境が保たれており、小鳥のさえずりや樹木も植えられています。
そしてヤギなどの小動物までもが飼育されています。
 
食料は温室で作られます。コメ、トマト、レタス、大豆、トウモロコシなどが栽培されています。
将来的には豊富な火星の資源で作られるといいます。
火星の薄い大気を利用して、遊覧飛行を楽しむこともできます。
もちろん火星にも夜が来ますが、火星から見る星や星座は、地球から見るそれと変わらないといいます。

 

「火星への旅立ち」-6(日本の火星移住計画とは)
 
「しかし、これが実現するためにはどれくらいの時間がかかるんだ。」
「少なくとも我々が生きている間では無理ですね。」
「なんだ、夢物語なのか。」
「時間をかければ夢じゃない、他にもっとできそうな構想があるんです。」
「どこでやっているんだ、NASAか?。」
「いえ、日本です。」
 
驚くべきことがこの日本でも火星移住のシミュレーションが行われていたのです。
研究者がしのぎを削る火星移住計画。東京工大の小池博士は、火星空間の構造を自ら製造し、
現実的な火星移住計画を研究しています。
 
「第一段階は、大気だとか土だとか、そういう火星環境を充分調べます。
  第二段階は、2050年までに火星に人類を送り込み、どんなものが資源にあり得るかを調査します。
  第三段階は、実際に基地づくりに入ります。5000人くらい住める居住区を作ります。
  そうなると火星で生まれ育つという子供が出てきます。」
 
そしてあらゆる火星のデータから火星移住のシミュレーションをしている機関があります。
工学博士の斉藤先生です。
博士は、テラフォーミングよりも、もっと早い段階で火星に住めるようにと研究しています。
 
「火星探査は無人で何度か探査されていますが、そこで得られたデータから判断して、
  今から数10年後には、適地というものを模索して、研究しておきたいと思います。」