「ナスカの地上絵」-6(仮説:カレンダー説)
 
【仮説-3 カレンダー説】
地上絵に一生をささげたドイツの数学者ノイマン博士は、地上絵の直線が夏至や冬至、
春分や秋分などの重要な太陽との位置を正確に表すことを突き止めました。
さらに調べていくとたくさんの直線が交差していることが判明。
ある時期の天空の星の位置にほぼ対応していることを発見します。
例えばクモの図形は、いて座のオリオン座を表しているといいます。
クモの手足の位置関係が、そのままオリオン座の8つの星の位置に対応し、クモの直線を通る上空には、
実際にオリオン座が輝いて見えるのです。雨の少ないこの地に暮らすナスカ人にとって、
穀物の種をまく時期を決めるうえで、雨の時期を把握することは大変に重要なことです。
そこで地上絵は、季節を把握するためのカレンダーの役目を果たしたと主張しました。
しかしこのカレンダー説を真向から否定した学者が現れました。ハーバード大学のホーキング博士でした。
博士は200本近い直線と、太陽や月、恒星などが実際に対応しているかどうかをコンピュータで分析しました。
しかし、結果はノーでした。全ての直線と天体の位置との間に、
特別な相関関係があるとは言い切れないと報告したのです。
しかしその後、この計算も完全ではなうことが、幾人かの学者に指摘され、どちらともいえない現状です。
このようにこれらの仮説は決め手を欠き、現在も謎に包まれたままなのです。
 
「やはりピラミッドと同じように決定打がないんだよな~。」
「でも宇宙人説を信じている人がいますよ。」
「君は宇宙人説か?。」
「少し。」
「宇宙にしても確固たる痕跡を残してくれればいいのに。」
「ところがナスカ平原や付近からとんでもないものが見つかったんです。」

 

「ナスカの地上絵」-5(仮説:宇宙人説・宗教説)
 
「地上絵ってもっと大変な方法で描いていると思っていました。」
「先入観が真実を見落とすというよい例かもしれませんね。」
「しかしこの絵は何の目的で描かれたんだろうね。」
「これにはさまざまな仮説が唱えられています。」
 
地上からは決して見ることのできない地上絵を、古代ナスカ人は、何の目的で描いたのでしょうか。
その目的には、いくつかの仮説が唱えられています。
 
【仮説-1 宇宙人へのメッセージ説】
1968年、ドイツのデニケンは「未来からの記憶」で次のような仮説がつづられています。
その説によれば、この地上絵は宇宙船のための滑走路だというのです。
さらに動物や渦巻などの図形は、ここが滑走路だと宇宙人に示すものだと。
またあるいは、彼らへの何らかのメッセージだったのではないかといっています。
当時世界中でUFOを目撃したという数多くの目撃証言があり、この仮説はUFOを裏付ける証拠として、
世界中に広まることになりました。しかし、エイリアンやUFOの遭遇は世界中にあるものの、
物的証拠は確認されていません。従ってこの説は大胆な推測の域を出ないのです。
 
【仮説-2 宗教的儀式説】
ナスカ文明を長年研究しているペルー人歴史学者のランチョ氏によると
「ナスカの地上絵は、まるで境界のない教会のようなもので、
  そこでは宗教的な儀式が行われていたのではないでしょうか。」
ランチョ氏は、古代ナスカ人は作物の豊作などを祈って、
直線の上を歩いたり踊りなどを踊ったと推測できます。といいます。
そしていまでもその儀式はペリー南部のアンデス山脈に住むアイラス族の風習の中にもあるといいます。
村の近くにはナスカの地上絵そっくりの長さ1キロの直線があり、
祭りの際、着飾った彼らは村の広場で踊ります。
そしてその後、隊列を組んで祖先の霊が住むといわれる丘に向かって真っすぐにのぼっていきます。
しかし、この仮説には、クモやトリといった動物の図柄に関しては説明がないのです。
やはりこれも仮設の域を出ることはできませんでした。

 

「ナスカの地上絵」-4(グランドに原画の120倍のコンドルが…)
 
「これは中学校などで学ぶ三角形の相似の知識があれば簡単に拡大することができます。」
 
意外にもこの地上絵は簡単に描くことができるというのです。
そこで小山教授の指示のもと、実際に地上絵を描いてみることにしました。
コンドルの原画を120倍に拡大してみようという試みです。
果たしてコンドルの絵がグランドに描けるのでしょうか。
 
まずコンドルの絵をベニヤ板に3倍の大きさに拡大して行きました。
コンドルの原図に基準点を取り、今度は絵の線に沿って点を打っていきます。
特に曲線部分には点を多めに打っていきます。先ほどの基準点から、それぞれの点までの距離を測ります。
その直線上の3倍のところに点を打って行き、全ての点はこの繰り返しで3倍のところに点を打っていきます。
そして打ち終わったら、べニヤ板上の点と点をていねいに結んでいくと、
3倍のコンドルが移し替えられました。
さらにこれと同じ作業をグランドいっぱいに使って行っていきます。
ベニヤ板のコンドルに基準点を打ち、各点までの距離を測り、
直線上の40倍のところにマーキングしていきます。
これを繰り返せば、3×40で120倍に拡大されたコンドルが描けるはずです。
2時間後すべての点がグランドにマーキングされました。今度は点と点を白線で結んでいきます。
こうして全ての点が白線でつながりました。
 
果たしてコンドルの絵が描かれたのでしょうか。スタッフがカメラをクレーンに積んで上空に。
するとグランドには原画の120倍のコンドルが描かれていたのです。
この実験によって、どんなに複雑な図形でも、実に原始的な道具だけで拡大できることが証明されたのです。
おそらく古代ナスカ人は、この方法を熟知していたようです。
その証拠にナスカの地上絵付近には、この方法で描いた時の目印として使ったと思われる木片が、
いくつも発見されたからです。
こうして彼らは途方もない数の地上絵を実に正確に描いていったと考えられます。