「諏訪湖にスポット」-2(中央構造線)
 
それでは今度は諏訪湖から西の方角を見てみましょう。
先生、こちらにも谷があるんですね。
 
「この谷は南アルプスと中央アルプスを隔てている伊那谷なんです。
  実はこの谷は、西南日本を大きく南北2つに分けている大規模な断層の一部なんです。」
 
ということは、ここにも構造線があるんですか?。
 
「中央構造線と呼ばれています。中央構造線は東西におよそ1000キロにわたって、
  西から九州、四国、紀伊半島を横断し、三河湾から伊那谷を通って諏訪湖まで続いています。
  さらに関東地方を横断して太平洋まで続いていると考えられています。」
 
中央構造線も両側で地層が異なるんでしょうか?。
 
「北側はおよそ2億年前に造られた地質です。一方南側は、1憶5000万年以降に南の海で造られ、
  海洋プレートに乗って運ばれたと考えられています。その境目が中央構造線というわけなんです。」
 
伊那谷を流れるのが天竜川ですね。諏訪湖を源流として静岡県の遠州灘へ流れ込んでいます。
全長213キロの長い川です。すると天竜川は中央構造線の上を流れている川なんですか?。
 
「その通りです。天竜川はむかしから暴れ天龍と呼ばれ、急流としても知られています。
  天竜川によって大量の土砂が堆積して谷を埋めて平地を作り、
  伊那、駒ケ根、飯田などのいくつもの町ができました。
  川の豊富な水を利用して稲作やリンゴの山地としても利用されています。」

 

「諏訪湖にスポット」-1(糸魚川-静岡構造線)
 
日本には美しい風景がたくさんあります。ではその風景はどのように作られたのでしょう。
その生い立ちを空からながめると手に取るように分かることがあります。
今回は、長野県の中央に位置する諏訪湖の周辺を見てみることにします。
解説は関東学院大学の宮下先生です。
 
長野県諏訪盆地にある長野県最大の湖諏訪湖です。
面積はおよそ13平方キロメートルで、水深は深いところで7メートルと意外と浅い湖です。
寒い時には、前面に氷が張ることでもよく知られています。湖の北側に広がるのは岡谷市です。
岡谷市はアイススケートが盛んですが、日本で最初のスピードスケートの競技が開かれたそうです。
先生なぜ今回諏訪湖を取り上げられたんですか?。
 
「諏訪湖は日本の地学を考えるうえでも、非常に重要な場所にあるんです。」
 
それはどういうことですか?。
 
「実はここには糸魚川-静岡構造線という大きな断層があるんです。
  この断層を境にして、日本列島は大きく2つに分けられているんです。
  空から見ると湖の西側だけ山がすぐそばまで張り出していますね。ここに地層の大きなずれがあるんです。」
 
その糸魚川-静岡構造線は、どのあたりを通っているんでしょうか?。
 
「諏訪湖から南は中央アルプスや南アルプスの東の端を通って、甲府盆地や富士山の西側、
  そして駿河湾まで続いています。一方、諏訪湖から北は、北アルプスの東側や松本盆地を通って、
  日本海の町、新潟県の糸魚川市まで続いています。
  実際に空から見ると、南北に真っすぐ谷が続いています。ここが大断層だということがよくわかりますね。」
 
断層は大きな構造線だということですが、なぜ構造線というのですか?。
 
「断層というのは、地下の地層、もしくは岩盤に力が加わったために割れ、
  その割れた面に沿ってずれ動き、食い違いが生じたものを言っています。
  糸魚川-静岡構造線にも、断層の特徴であるずれがあるんですけど、
  もう1つ構造線では、そのずれを境に両側の地質の様相が大きく変わっています。
  断層の中でも地質構造にかかわる大規模なものを構造線といっています。」
 
糸魚川-静岡構造線でも、その両側の地質は違うのでしょうか?。
 
「西側の地質の大部分は、5憶5000万年前から6500万年前に造られています。
  一方東側は、2500万年前の新しい堆積物や火山噴出物でできています。」
 
こうしてみると富士山から真っすぐ谷が続き、構造線という言葉がとてもリアルに感じられます。

 

「人工知能を本当に笑えるのか?」-7(終)(人間に残された世界は哲学や芸能やスポーツ)
 
世界を飛び交う情報戦。この裏側にはAIが絡んでいるようです。偽情報を流すことで相手をかく乱するという…。
もう人間に残されているのは、ほんのわずかな領域だといわれています。
そのほんのわずかに人間に残されている領域が、芸術と哲学のようです。
AIというのは、いつも答えを持っていますから、答えを必要としないものに対しては、
AIは実にもろい一面を持っているといいます。
 
哲学において答えをたくさん持っているということは、あまり意味がありません。
超高速で解決する必要もありません。
人間は意味を求めます。その意味とは、とにかく快、不快ということで、意味があるということは、
とても気持ちがいいことで、意味がないということは、何か不愉快なことです。
 
ある女優さんは、むかし映画で活躍されていたようです。
そして現在男優でもある旦那と大変不仲なんだそうです。
そしてこの女優さんは、旦那を呪う。でも昔の彼女の顔が一致しないと金八先生は言います。
でもこうなることを予測していたのは、男優のお父さんで、氏は結婚に反対していたそうです。
言い換えればAIよりも優れていたんじゃないかといいます。
 
AIの欠点とは何かというと、日本全体の女性像は占えるんです。
つまり「モーテルを作れとか連れ込み旅館を増やせ」とか…。しかし、個人的なことはわからなかった。
これがAIのつまずきで、男優さんにとってはAIは役に立たなかったけど、お父さんが当たっちゃったという。
 
「AIよりも親御さんの方が見る目があったということですね。
  あの時父親が言っていたことが正しかったんだと思うことがよくあります。」
 
なぜそれが分かったんだろうということを考えてみましょう。
AIが見抜けなかったものを、なぜお父さんが見抜けたのか…。
それがAIが最も苦手とする哲学なのではないかと思います。
哲学とはいったい何?。世界とは何?。他人とは何?。
自分はなぜここにいるの?。根本に向かって問うことをAIはできないんですよ。問わないんです。
物事を問うことができないのが、AIなんですよ。
 
人間が唯一AIに勝てるのは、この哲学と芸術、スポーツではないかと思うんです。
教育システムにもAIは入ってきます。病院の医療なんかにもAIが中枢に座るのでしょう。
今まで世間を指導してきた人たちの姿というのは、ゆっくり姿を消していって、哲学や芸能、スポーツという、
右脳世界に人間が生きるという特質が生まれるのでしょう。
 
この推薦文を立派な方がたくさん書いておられ、
この論理に対して的中率は100%のはずだといっているんですが、
金八先生は「私は読み終わって松本さんの言っていることが、外れますようにとお祈りしてしまった」
といっています。
 
(おわり)