サウジアラビア  ムハンマド皇太子が進める新しいサウジ「NEOM」 国王の健康悪化で王位継承問題 | 碧空

サウジアラビア  ムハンマド皇太子が進める新しいサウジ「NEOM」 国王の健康悪化で王位継承問題

(THE LINE TECTURE MAG

 

【超未来的な巨大都市「NEOM その中核「THE LINE」】

以前にも取り上げたことがありますが、サウジアラビアの実力者ムハンマド皇太子が進める超巨大プロジェクトNEOM(ネオム)・・・砂漠の中に最先端技術を駆使した未来都市を建設しようというものですが、あまりに斬新かつ巨大過ぎて私のような凡庸な想像力ではイメージを把握しかねてもいます。

 

****サウジアラビアの超未来的な巨大都市「NEOM」とは一体なんなのか? 構成する4つのプロジェクトを紹介****

NEOM:サウジアラビアの未来都市

超スリムな超高層ビルがどこまでも続くメガシティー・プロジェクト「THE LINE」は、2年前の発表以降、その極めて野心的なデザイン(と、物議を醸す政治)で話題を呼んでいるが、このメガシティーは、サウジアラビアが思い描く未来都市NEOMを構成する4地域の一つにすぎない。

 

サウジアラビア北西部のタブーク州で進行しているこの壮大な計画は、首相でもあるムハンマド・ビン・サルマン皇太子と、英国を本拠とする構造工学コンサルタント、ビューロ・ハッポルドの元CEO、ロジャー・ニッケルズ氏が主導している。(中略)

 

NEOMという名称は、「新しい未来」を表現する2つの言葉に由来する。最初の3文字は、古代ギリシャ語で「新しい」を意味する接頭辞ネオ(neo)。最後の1文字は、アラビア語で「未来」を意味する「モスタクバル(mostaqbal)」の頭文字だ。

 

NEOMを構成する4つの「地域」は、SINDALAHTROJENAOXAGON、そして、THE LINE

 

プロジェクトに関わる国際チームは、スマートシティー技術を取り入れ、未来的な都市計画を実現することで、「都市生活を再構築」したいと考えている。NEOMの都市計画責任者タレク・カドゥミ氏は2022年のインタビューで、この未来志向のビジョンについて語った際、超効率性とカーボンニュートラルというチームの目標を詳述している。

 

SINDALAH

SINDALAHは、NEOMで最初に設計された地域で、「島がもつリラックスした雰囲気と、新時代のラグジュアリーが融合したハイテクな観光地」だ。(中略)

 

このリゾートの特色はラグジュアリーツーリズムで、3つのホテルを合わせて750室近い客室とアパートメントを提供する。86の係留所を備えるマリーナと、75の沖合ブイがあり、スーパーヨットの寄港先になることが期待されている。島に到着したら、高級小売店、ビーチ、ヨットクラブ、スパ、ウェルネスセンターなどを利用できる。

 

TROJENA

TROJENAは、タブーク州の山岳地帯に計画されている。面積は約60平方キロで、アカバ湾から50キロ、標高15002600メートルの場所につくられる。

 

まだ建設が開始されてはいないが、2029年のアジア冬季競技大会の会場になることがすでに決まっている。5000億ドルの資金を投じ、2026年に砂漠の都市が完成する予定で、一年中滑ることができるスキー場、人工の淡水湖、シャレー、ヴィラ、超高級ホテルなどを備え、2045年までに最大900万人の居住が見込まれている。(中略)

 

OXAGON

OXAGONは、世界最大の浮体構造物になる予定だ。アジア、ヨーロッパ、米国東海岸を結ぶ貿易の約13%が通過するスエズ運河のすぐ南に、紅海に突き出すようにつくられる。このような戦略的立地から、この巨大港湾都市は「最先端のクリーン技術」の拠点になることが期待されており、「2030年までに9万人」が居住することを目指している。インフラも先進的で、OXAGON100%クリーンエネルギーで運営されるとチームは主張している。

 

THE LINE

ギガシティーNEOMで最も有名な地域は、おそらくTHE LINEだろう。海抜500メートルという高さで、幅200メートルという、背が高く細長い都市になる予定だ。

 

「都市生活の革命」をうたい、車や道路を必要としないコミュニティーがベルト状に築かれる。居住者は、徒歩5分圏内で日常のニーズをすべて満たすことができ、自然と触れ合うこともできる。人工知能(AI)を活用し、すべてがネット接続されているこのコミュニティーの発展は、100%クリーンエネルギーで実現されるとチームは述べている。(後略)【2023129日 pen

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斬新かつ巨大なプロジェクトのなかでも、ひときわ奇抜なのが全長170km・高さ500mの直線型高層都市「THE LINE」

 

“垂直性による3次元的な移動と、他の都市に類を見ない密度による効率性を実現し、100%再生可能エネルギーにより稼働するサステナブルな都市構想”・・・・だそうです。

 

全長170kmに及ぶ直線型高層都市がどのようなものになるのか、どうしてそういう形状が必要になるの、そんなものが機能するのか・・・個人的には未だに理解できていません。

 

ネオムは単にムハンマド皇太子の「世界を驚かせるものを作りたい」といった欲望(おそらく、それもかなり大きなウェイトを占めているのではないかと思っていますが)だけでなく、脱石油を目指して未来のサウジアラビアの礎を築きたいという皇太子の熱い思いが込められています。

 

建設は始まっているようですが、膨大な費用を要するプロジェクトということで、さすがに資金問題も表面化しているようです。

 

【資金的な問題から「THE LINE」の第1段階の規模を縮小 全体規模には変更なし】

****サウジ巨大都市構想「ネオム」 立ちはだかる現実の壁****

全長170キロメートルの超高層ツインビル構想、コスト高と建設問題の浮上で勢い失う

 

エンジニアたちは問題を山ほど目にした。

何千台ものトラックと掘削機が毎日24時間の稼働を数週間続け、サウジアラビアが進める世界最大の建設プロジェクト「ネオム」の予定地で何十万立方メートルもの砂をどかした。捨てられた砂は巨大な山となり、幅は数十メートルに伸びていた。だがそこは、紅海へ通じる水路の工事予定地だった。

 

トラックと掘削機は再び作業に取り掛かり、捨てたものを再びすくって近くに新たな砂の山を築いた。高くついたこのハプニングは、サウジのプロジェクトが大胆なコンセプトとして始まり、無秩序に膨張する前途多難な事業へと変貌していく波乱に満ちた道のりを象徴している。

 

懐疑派を尻目に、サウジは何千億ドルもの資金を注ぎ込んでネオムのプロジェクトを進めている。大きさは米マサチューセッツ州に匹敵し、SFばりの建築物や乾燥地帯でありながらスキーリゾートも備え、ニューヨーク市の人口を上回る人を呼び込むための派手なプロジェクトの数々を一から作り上げようとしている。

 

目玉となる「ザ・ライン」は威容を誇る数兆ドルの構造物で、ニューヨークのエンパイアステートビルより高いツインビルが約170キロメートル伸び、900万人を収容できる予定だ。指揮を執るサウジの事実上の統治者、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、このプロジェクトをエジプトの三大ピラミッドになぞらえている。

サウジは数カ月前にザ・ラインの第1段階の規模を縮小した。同国が現在、大幅な歳出超過状態にあるという現実を直視したためだ。計画を知る複数の関係者によると、当初は2030年までにまず約16キロメートル分を建設する予定だったが、約2.4キロメートル分に修正した。このサイズでも断トツで世界最大のビルで、面積はエンパイアステートビル60棟分をしのぐ。

 

サウジのファイサル・アル・イブラヒム経済・計画相は4月の米CNBCとのインタビューで、計画の第1段階の縮小に関するブルームバーグの報道について聞かれると、ザ・ラインの長期的な展望は変わっていないことを示唆。「規模に変更はない。これはモジュール方式で計画された長期プロジェクトだ」とし、「現在サウジの経済成長は加速しているが、過熱はさせたくない」と語った。

 

サウジにとってこれはムハンマド皇太子の野心並みに大きな賭けだ。経済を改革して石油依存から脱却し、世界から資金と人材が集まる国にするという同氏の計画をネオムが象徴している。

 

だが同氏は、前例がなく実現困難な実験になるかもしれない都市建設に、国庫の多くを浪費するリスクを冒している。

 

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの客員研究員で、サウジの民主化を支援する団体に所属するマダウィ・アル・ラシード氏は、「ムハンマド・ビン・サルマンはギャンブルをしている」と話す。「これだけの大金を使えば、理論上、サウジ経済は目に見える形で飛躍するはずだ」という。だがこれまでのところ、資金の多くは外国のコンサルタントや建築家に費やされている。

 

課題は山積している。どの大都市からでも車で2時間かかる広大な砂漠の一角に、建設労働者を10万人以上収容する必要がある。必要な鉄鋼や外装ガラスなどの資材はあまりに膨大で、世界的に価格を押し上げる可能性があり、調達は困難になるかもしれない。

 

米デラウェア州と同じ長さの超高層ツインビルに収まった垂直都市という、ザ・ラインの一風変わったコンセプトについて、魅力的な住環境ではないと思われはしないかと立案者は危惧している。【517日 WSJ

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【ムハンマド皇太子の改革路線 外交でもイスラエル・イランとの関係を模索】

NEOMに限らず、ムハンマド皇太子は女性の自動車運転を認めるなどの(人権軽視・あくまでも皇太子の意に沿う“上からの改革”に過ぎない・・・等の批判はあるものの)野心的な改革を進めていますが、国際政治においても、宿敵イランと(表面的には)手を結び、同時に技術的・経済的に実利が大きいイスラエルとの関係改善を模索しています。

 

イスラエルとの関係は、パレスチナでの紛争再燃を受けてとん挫した形にはなっていますが(アラブの盟主を自任するサウジとしては、パレスチナがイスラエルの攻撃を受けている状況でイスラエルとの関係改善を図るのは立場上困難)、先ずは仲介国アメリカとの防衛協定締結を目指す動きもあるようです。

 

****米・サウジ、防衛協定で最終合意に近づく=米高官****

米政府高官は21日、サウジアラビアとの2国間防衛協定で最終的な合意に近づいたと明らかにした。民生用原子力に関する協力などが含まれるという。

ただ、イスラエルとサウジの関係正常化に向けたより広範な地域的な取り決めについては障害が残っている。

同高官は2国間協定は「ほぼ完了した」としつつ、パレスチナ国家樹立への信頼できる道筋や、パレスチナ自治区ガザの情勢安定化に向けた措置などについて依然として完了する必要があると指摘した。

サリバン米大統領補佐官の中東訪問を受け、記者団に説明した。サリバン氏はサウジのムハンマド皇太子やイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。

関係者によると、協定はサウジが中国製兵器の購入を停止し、中国からの投資受け入れを制限する見返りに、米国がサウジ防衛を正式に保証するとともに、サウジがより先進的な米国製兵器にアクセスできる内容になる見通し。

米当局者によると、合意の一環として米国からサウジに対するF35戦闘機などの武器売却も協議している。【522日 ロイター

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一方、ライシ大統領が亡くなったイランについても、イラン国営通信は25日、ムハンマド皇太子がイランを訪問すると報じています。イラン側との電話協議で訪問を要請され、承諾したとのことですが、具体的な時期には触れておらず、その実現可能性は不透明です。

 

【父親である国王の健康悪化 王位継承はスムーズに進むのか?】

良きにつけ悪しきにつけ、サウジアラビアの実力者として内外の問題に取り組んでいるムハンマド皇太子ですが、先日、来日予定が、父親である国王の健康悪化で直前にキャンセルされました。

 

****サウジ皇太子が来日を延期 国王の健康悪化で 日程再調整へ*****

林芳正官房長官は20日午前の記者会見で、同日から予定されていたサウジアラビアのムハンマド皇太子の来日を延期すると発表した。

 

ムハンマド氏の父、サルマン国王の健康状態が肺炎により悪化し、サウジ政府から19日深夜、訪日延期の申し出があったため。林氏は訪日の日程について「改めて調整する」とした。

 

日本政府は10日、ムハンマド氏を公賓として20日から招き、天皇陛下との会見や岸田文雄首相との会談を実施すると発表していた。【520日 毎日

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ムハンマド皇太子が進める内外の改革は父サルマン国王の信任があっての話であり、高齢のサルマン国王に万一のことがあり、その後継問題がこじれると、全ては白紙に戻ります。中東情勢・石油価格にも大きな影響が出ます。

 

これまでのサウジの慣例からすると父から子への王位継承はイレギュラーな形でもあります。

 

****原油に新リスクイラン大統領死去より深刻なサウジアラビア王位継承問題、皇太子の訪日ドタキャンの裏に権力闘争か****

(中略)20日に日本を訪問する予定だったサウジアラビアのムハンマド皇太子(39歳)が直前になってその中止を通告してきたが、そこにリスクの兆候が潜んでいると考えている。ムハンマド氏は202211月にも訪日をキャンセルしており、今回が2度目だ。

 

「日本軽視の表れだ」との憶測が流れているが、ムハンマド氏はなぜこのような決断をしたのだろうか。

 

サウジアラビア皇太子の訪日ドタキャンはなぜ起きた?

中止の理由は「サルマン国王の健康状態」にあるとされている。88歳のサルマン氏は肺炎に罹り、高熱と関節痛の症状を和らげるために王立診療所で抗生物資の投与を受けているという。サルマン氏は2020年にも胆のうの摘出手術を受けている。

 

高齢の父親の健康が心配なのはわかるが、それだけが理由だとは思えない。むしろ「王位継承がカウントダウンに入ったからではないか」と筆者は考えている。

 

ムハンマド氏は2017年に皇太子となり、2022年には本来国王が務める首相にも就任した。莫大な権力を掌握していることから、「ミスターエブリシング」と呼ばれているが、サルマン氏から国王の座を譲られているわけではない。

 

サウジアラビアではこれまで初代国王のアブドラアジズの息子の間で王位が受け継がれてきた。ムハンマド氏が次期国王に就任すれば、初めて初代国王の「孫世代」に王位が渡ることになる。

 

だが、王位継承は年功序列が慣行となっていることから、「孫の世代でも若い部類に入るムハンマド氏がすんなり王冠を手に入れられるかどうかわからない」との指摘がある。つまり、王位継承をめぐる激しい権力闘争が勃発する可能性がある。

 

ムハンマド氏には「敵」が少なくないことも気がかがりだ。王位継承の有力者を強引に排除してきた経緯がある。

 

サウジで権力闘争が勃発すれば原油価格高騰

2017年、当時皇太子だったナイフ氏が更迭され、2020年にはムハンマド氏に批判的だったサルマン氏の弟であるアフメド氏らが逮捕されている。これらの事件の背景には、ムハンマド氏による政敵排除の動きがあるとの見方が根強い。

 

いよいよ国王の健康状態が悪化し王位継承のカウントダウンが始まったとすれば、ムハンマド氏は差し迫った王位継承を盤石なものにするため、国内にとどまらざるを得なかった……。それが、訪日ドタキャンの真相ではないだろうか。

 

ひとたび中東最大の産油国で王位継承をめぐる権力闘争が勃発すれば、直接的な供給不安にすぐに結び付かなくとも原油価格を高騰させる圧力になりかねない。日本の原油輸入に占めるサウジアラビアの比率は40%を超える。サウジアラビアをめぐる今後の動静について、より一層の注意を払うことが必要なのではないだろうか。【524日 藤和彦氏 JBpress

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これまでムハンマド皇太子は政敵・ライバルを剛腕というか、かなり強引な方法で排除してきましたので、後継問題で直ちに立ちはだかる存在はないと思いますが、“敵も多い”皇太子だけに何が起こるかわからないところも・・・。

 

*****サウジ国王、肺炎で健康悪化実権者ビン・サルマン皇太子の継承が有力*****

サウジアラビアのサルマン・ビン・アブドルアジズ国王(88)が肺炎と診断され、病院で治療中という報道があった。サルマン国王の健康が悪化し、王位継承序列1位の息子ムハンマド・ビン・サルマン皇太子(39)に世間の耳目が集まっている。(中略)

 

ロイター通信によると、サルマン国王は2020年に胆嚢除去手術を受けてから不調が続き、最近は高熱と関節痛に苦しんでいた。 このためサウジの実権者ビン・サルマン皇太子の権力がより一層強まるという分析が出ている。

 

2015年に王位に就いたサルマン国王はすでにサウジの国政の相当部分を息子に任せている状態だ。 ビン・サルマン皇太子はサウジの長い慣行を破って王位序列1位になった人物だ。サウジは兄弟間の王位継承が原則だったが、サルマン国王はこうした王位継承序列を破って息子を皇太子とした。(中略)

 

ビン・サルマンは国王の3人目の妻から得た6人目の息子であり、王座とは距離が遠かった。王室の後継者の一人にすぎなかったビン・サルマンは留学をした他の兄弟と違ってサウジで大学を卒業し、いつも国王のそばにいた。またいくつかの事業で頭角を現し、父の信頼を得たという。 

 

ホテル監禁、粛清国庫に1070億ドル還収 

特にビン・サルマンは王位継承有力者を順に粛清しながら自身の地位を固めた。ビン・サルマンは皇太子となった2017年、王室の有力者数十人を不正・公権力乱用などの容疑でホテルに監禁した。そして財産献納の約束と忠誠誓約を受けた後に解放した。「宮中クーデター」と呼ばれたこの粛清は2019年初めまで続いた。 

 

ビン・サルマン皇太子が財産献納約束を受けて国庫に還収した金額は1070億ドル(約16兆7000億円)。この時期からビン・サルマン皇太子は何でもできる「ミスターエブリシン」と呼ばれた。

 

2020年にもビン・サルマン皇太子はサルマン国王の弟アフメド・ビン・アブドル・アジズら王家の3人が「反逆謀議」をしたとして逮捕した。ビン・サルマンの叔父といとこの3人は王位継承の大きな障害だった。

 

ビン・サルマン皇太子の慈悲のない粛清に国際社会の目は厳しかったが、サルマン国王は息子に大規模な国家建設事業を任せるなど力を与えようとした。皇太子の「粛清」に国王が目をつぶったという評価もある。英ガーディアンによると、皇太子が発付した王室有力者逮捕状に直接署名したのもサルマン国王だ。 

 

これに先立ち2022年、サルマン国王は伝統的に国王が務めてきた首相に皇太子を任命するなど自身の死後に備えて息子に権力を集中させてきた。ロイター通信は、高齢者のサルマン国王が自身が生きている間に息子の王位継承作業に着手したと分析した。 

 

ビン・サルマン皇太子は2018年、米経済雑誌フォーブスが選定した「世界で最も影響力のある人物トップ10」に入って注目された。ビン・サルマン皇太子の財産は約2兆ドルと推算される。【522日 中央日報

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