ミャンマー  中国系特殊詐欺グループ撲滅で始まった少数民族武装勢力の攻勢、中国仲介後も続く緊張 | 碧空

ミャンマー  中国系特殊詐欺グループ撲滅で始まった少数民族武装勢力の攻勢、中国仲介後も続く緊張

(【1227日 NHK】ヤンゴン 食料品店の前にできた長蛇の列)

 

【中央政府の支配が及ばない地域での中国系特殊詐欺グループの大規模な活動】

私事ですが、2010年にタイ北部の拠点都市チェンライから更に北上して、ミャンマー国境も近いメーサローンやチェンセーンを観光したことがあります。

 

メーサローンは中国共産党による革命後、台湾ではなくミャンマー・タイに逃れた国民党の残存勢力が1987年に武装解除するまで支配権を握り、軍事訓練などを行っていた地域(今も当時の施設が残っています)、チェンセーンは麻薬製造で有名な「ゴールデントライアングル」で、メーサローンの国民党残党と同時代に麻薬王クンサーが活動していたエリア・・・ということで、山深いこのタイ北部からミャンマー・ラオス、さらに中国雲南省にかけての一体は、中国・タイ・ビルマの中央政府の力が及ばない状況で独自の勢力が活動した非常に興味深い地域です。

 

その伝統というか、歴史は今もなお残存しており、ミャンマー北部のコーカン一体で活動していたのが(過去形にしていいのか・・・はわかりませんが)怪しげな中国系特殊詐欺グループです。そのグループはミャンマー軍事政権とも繋がっていると言われています。

 

この地域に住むコーカン族はもともと中国からの難民が起源と言われているように、この地域は国境を接する中国とのつながりが非常に強い地域です。

 

****コーカン族***

コーカン地区の多数派である「コーカン族」は、約400年前、中国の明朝末期に迫害されて雲南省まで逃げてきた民族が起源といわれている。実際には、そうした正統派コーカン族に加え、四川省から流入した人たちが含まれる形跡もある。また第二次世界大戦後に中国雲南省から移住し、そのまま現在に至るまで住み続けている中国人も「コーカン族」と自称している。【ウィキペディア】

*******************

 

そして、中国の強い要請にもかかわらずミャンマー国軍が一向に摘発しようとしない詐欺グループの活動を撲滅することを名目に、1027日から少数民族武装勢力が国軍に対し軍事攻勢をかけ、事実上中国はこれを黙認してきました。

 

****ミャンマーの山岳地帯にある「巨大詐欺団地」に中国人が誘拐され働かされていたその数なんと12万人!ミャンマー北部で起きている「驚愕の混乱」と「中国の困惑」****

 

中国人に広がる「ミャンマー詐欺産業」による被害

中国との国境に近いミャンマー・コーカンで内戦が激化し、中国人民解放軍は雲南省の国境付近で1124日に実弾を使った射撃、銃撃訓練を開始した。中国側はあくまでも国境の安全を守るための訓練だと主張したが、ネット上では内戦を逃れてきたものの、中国が築いた鉄条網のフェンスに遮られた人々が、中国側から発射されたと見られる催涙弾に逃げまどう姿を捉えた動画がアップされている。

 

この内戦は1027日に「三兄弟同盟」によって仕掛けられた。「三兄弟」とは、コーカン地区の元実力者だった故・彭家声が設立した「ミャンマー民族民主同盟軍」(MNDAA)と、コーカン西部に暮らすタイ系民族のトーアン民族解放軍(TLNA)、バングラデシュとの国境に近いミャンマー西部を本拠地にするアラカン人で構成されるアラカン軍(AA)で、それぞれ自らの本拠地で自治区政府樹立を目指している。

 

彼らの共通する直接の敵はミャンマー軍事政権だが、今回の内戦では「ミャンマー内で定常化している中国人をターゲットにした特殊詐欺産業の撲滅」を旗色の一つに掲げているという。

 

というのも中国では、コーカンはここ数年「特殊詐欺」あるいは「振り込め詐欺」の大本営として注目されているからだ。ただし、中国で話題に上がるのは、「いくら騙された」といった詐欺被害そのものではなく、中国人が誘われたり、誘拐されたり、あるいはうまい話に載せられて出かけたところ身柄を拘束され、強制的に詐欺産業に従事させられたり、という被害のことで、その数が万単位に上るらしいという話である。

 

特に今春、国家シンクタンクである中国科学院に勤務していた若い博士まで囚われの身となって働かされていることが報道され、「いったいなぜだ?」と大騒ぎになった。

 

実はこの博士氏、婚約者の家族が重病にかかり、その治療費を捻出しようと「ワリの良い仕事」を求めて、昨年シンガポールでの英語教師募集に応募したという。だが、シンガポールは当時まだコロナ対策で中国からの入国ができず、このため、相手の会社に「支社のあるタイでまず仕事を始めてほしい」と言われて向かったところ...詐欺グループの手中に落ちてしまったらしい。

 

「巨大な詐欺団地」には監視役やスパイが入り乱れ...

彼が送られたのはコーカンではなく、タイとミャンマーの国境近くにあるミャワディという地域で、中国に近いコーカンでは中国国内向けの詐欺が行われているのに対し、ミャワディでは世界各地をターゲットに詐欺が行われているそうだ。

 

送り込まれた詐欺団地の周囲は高い壁で囲まれ、その中はまるでひとつの街のような作りになっており、彼と同じようにさまざまな手段で連れてこられた人たちが働き、暮らしていたという。連れてこられた当初はスマホを取り上げられ、他の人と接触できない個室に閉じ込められた。そして、集団部屋に移っても、そこには居住者同士の共謀や逃走を防ぐため監視係が混ざっているとされ、おいおい話もできなかったとその後、証言している。(中略)

 

彼の場合は、その身分及び前職があまりにも一般中国人の想像を超えていたために大きな注目を浴びたが、普通の転職話やうまい話に載せられてそうしたグループに誘拐された人がかなりいるらしい。

 

実際に国連人権高等弁務官事務所によると、ミャンマーで詐欺に従事させられている中国人の数はなんと12万人に上る可能性があるとされ、今年9月には中国の公安部長自らがミャンマーを訪問して、ミャンマー軍事政権に詐欺グループによる中国人誘拐解決の最後通牒を突き付けた。

 

もともと中国の一部だった歴史を持つコーカン

ただ、一般にはミャンマーだけではなく東南アジアを舞台にした詐欺グループが「高収入」や投資話をばらまき、それにつられた人を「誘拐」、詐欺グループの本拠地に軟禁して働かせている……といわれているものの、実際には詐欺に従事することを知りつつ、自ら一攫千金を求めてその本拠地に向かう人も少なくないらしい。(中略)

 

山岳地帯のコーカンは、かつては中国の領土地図に組み込まれていた時代もあると、中国では言われている。その根拠になっているのがコーカンに華人の血を受け継ぐ住民が多く暮らしていることだ。

 

それもあって同地は長らく、歴代ミャンマー中央政府に対して自治区行政組織の設立を求めて抗争を続けてきた歴史があり、コーカンで生まれ育った彭家声が樹立した自治政府がようやく1989年に当時のミャンマー政府に認められ、しばしの休戦状態に入った。

 

彭は当時、現地で盛んに行われていた麻薬生産を止めさせ、産業の転換を進めたとされる。そんな状況下において、ギャンブルなど娯楽産業が発達、それに惹かれて中国側からも多くの人たちが表や裏の方法でコーカンに入り、そのまま住み着いた。

 

コーカンでは実際に中国語が公用語となっており、中国の通貨である人民元が通用し、また今ではスマホの通信回線も中国側から提供されているため、一山当てたい中国人にはある意味、たいへん住みやすいのだ。

 

しかし、2009年になって軍事政府が新たに実権奪還を求めてコーカンに迫ったため、彭家声と「ミャンマー民族民主同盟軍」(MNDAA)はその手下たちの裏切りもあって敗走する。そしてコーカンは、彭を裏切った白、劉、張、魏という姓を持つ四大家族によって支配されるようになった。

 

もちろん、この四大家族はコーカンの主幹産業となってしまった詐欺産業の事業主でもある。つまり、冒頭でご紹介した三兄弟同盟による自治政府への反攻は、ミャンマー軍事政権に連なるこの四大家族の駆逐を目的としつつ、「詐欺産業の撲滅」を掲げることで故・彭家声が頼りにし続けた中国政府のバックアップを取り付けようとしたと見られるのである。

 

MNDAAと中国に裁かれた「第5家族」

そしてその蜂起で真っ先に血祭りにあげられたのは、四大家族に次ぐ勢力を持つ「第5家族」と呼ばれる明学昌一族だった。(中略)

 

そして、中国当局は1117日に大々的にこの3(明学昌一族)の「詐欺首謀者」とともになんと31000人の詐欺グループメンバーを逮捕したと伝え、中国国内に移送する様子を捉えた動画を流した。

 

中国がミャンマーで進めたい「陸の一帯一路」計画

勢いに乗ったMNDAAなどの三兄弟同盟はコーカン自治区政府の実権を奪還すべく、さらなる戦闘を続行。

 

しかし、中国は自国にとって国境すぐ側での戦火は自国に与える影響も少なくないため、停戦調停に乗り出した。その結果、12月中旬になって、ミャンマー軍事政権と三兄弟同盟が中国の国内で停戦協定を結んだ、と大きく報じられた。 ただし、調停後も一部ではまだ戦闘が続けられているとする報道もある。

 

その一方で中国政府は、1212日に、コーカンの四大家族の主要メンバー10人を、特殊詐欺の首謀者として懸賞金付きで指名手配した。うち、白一族の「長」、白所成はかつてコーカン自治区政府の主席を務めたこともある人物だが、やはりミャンマー国籍ではなく中国国籍だと報道されている。

 

しかし、たとえ四大家族を壊滅させたとしても、コーカン地区の産業形態からみて、詐欺産業が一掃されることはないだろうという分析もある。今後MNDAAが実権を握ることになっても、駆逐された四大家族の末裔が残る限り、再び戦闘が起きる可能性もあるとされている。

 

ただし中国にとってミャンマーは、一帯一路構想に正式に参加し、中国内陸部から陸路で東南アジアに向かうための要という位置づけにある。さらに中国が手掛けている、バングラデシュ国境近くのミャンマー・アラカン港開発によって、そこで陸揚げされる石油をミャンマー国内をパイプラインで貫通させ中国に運び込む計画も進められている。このため、戦乱の継続や、ミャンマーの政情不安は中国にとっても好ましいことではないのだ。(後略)【1223日 ふるまい よしこ氏 フリーライター 現代ビジネス】

*********************

 

【中国も黙認する形で始まった少数民族武装勢力の攻勢】

上記記事にあるように、ミャンマー・シャン州での1027からの少数民族武装勢力「三兄弟同盟」による攻勢は中国系特殊詐欺グループの存在、その摘発を求める中国政府の意向が強く反映しています。

 

****ミャンマー 少数民族側が軍に一斉攻撃 “中国は黙認と認識”****

ミャンマーで少数民族の武装勢力がことし10月に開始した軍への一斉攻撃について、少数民族側の報道官は、事前に中国側との接触があったことを明らかにし、ミャンマー軍と友好関係にある中国が作戦を事実上、黙認していたという認識を示しました。(中略)

 

中国外務省は今月14日、中国の仲介で双方が一時的な停戦に合意したと発表しましたが、軍と少数民族側からの発表はありません。

このうちTNLA=タアウン民族解放軍は、15日にシャン州北部にある軍の施設を攻撃して制圧し、多数の武器を押収したとする映像や写真を公開し、戦闘は続いているとしています。

TNLAの報道官はNHKのインタビューに対し「今月だけでおよそ50の軍の施設を制圧した」と成果を強調しました。

そのうえで一斉攻撃の目的について、市民の生命と財産の保護、軍の打倒、それに特殊詐欺の撲滅をあげました。

特殊詐欺を巡っては、中国人の詐欺グループがシャン州の中国国境周辺に拠点を置いているとされ、中国政府は繰り返しミャンマーに取締りを求めていますが、軍には詐欺グループを保護する見返りとして金銭が流れていると指摘されています。

一斉攻撃の目的の1つに特殊詐欺の撲滅を掲げたことについて、報道官は「もともとは中国が思いつき、われわれも実行することを決めた。作戦の開始前には中国側が連携を求めてきたので喜んで受け入れた」と述べ、事前に中国側からの接触があったことを明らかにし、ミャンマー軍と友好関係にある中国が、少数民族の作戦を知りながら事実上、黙認していたという認識を示しました。

一斉攻撃には民主派勢力も呼応し、その後拡大していて、国境周辺の安定化もはかりたい中国がどれだけ関与していくかに関心が集まっています。(中略)

 

OHCHR=国連人権高等弁務官事務所は、ミャンマー国内では、外国人を含む少なくとも12万人が特殊詐欺に加担させられていると分析しています。

 

中国 高齢者や富裕層などねらった特殊詐欺 被害深刻に

中国では高齢者や富裕層などをねらった特殊詐欺の被害が深刻となっていて、公安当局が取締りを強化しています。

国営メディアによりますと、去年1年間に当局が摘発した特殊詐欺の件数は46万件余りにのぼり、年々、増加傾向にあるということです。

一方、中国国内での取締りが強化されるにつれて、東南アジアの国々など海外に拠点を移した詐欺グループが動きを活発化させていることから、各国の当局などとも連携して対応に乗り出しています。

とりわけ国境を接するミャンマーでは、特殊詐欺に関わった疑いで拘束された容疑者が中国側に引き渡されるケースが相次いでいて、ことし9月上旬には1207人、10月中旬には2349人がミャンマー北部から一斉に移送され、中国当局が取締りの成果を強調しています。

中国の王毅外相は、ミャンマー軍が外相に任命したタン・スエ氏と今月に会談した際、特殊詐欺への対応をめぐる協力について言及したうえで「双方は協力をさらに強化し、特殊詐欺という腫瘍を徹底的に取り除くべきだ」と述べています。【1223日 NHK

*******************

 

【混乱拡大を避けたい中国の仲介後も続く緊張 ミャンマー全土の市民生活困窮と連動して更に大きな動きにつながる可能性も】

中国としては特殊詐欺グループが摘発されるのは歓迎ですが、混乱が拡大して一帯一路事業に支障がでるのは困りますので、停戦の仲介に乗り出し、中国外務省は今月14日、中国の仲介で双方が一時的な停戦に合意したと発表しました

 

しかし、その後の状況はよくわかりませんが、少数民族武装勢力側は軍事政権打倒を掲げて戦闘を継続する姿勢を見せています。

 

****中国、自国民にミャンマー北部から退避指示 停戦仲介後も情勢不安定****

在ミャンマー中国大使館は28日、治安上のリスクが高まっているとして、北部コーカン地区ラウカイからできるだけ早期に退避するよう自国民に促した。

 

ミャンマー軍は武装勢力による組織的な攻撃と戦っている。

 

中国外務省の毛寧報道官は定例会見で「コーカン自治区の現在の治安情勢は深刻で複雑だ」とし「ミャンマーの当事者が最大限の自制を維持し、現場の緊張緩和に向けた取り組みを進め、ミャンマー北部情勢の軟着陸を共同で推進することを期待する」と発言。地元当局に対し中国人の安全を保証するよう求めた。

 

中国外務省は今月、ミャンマー国軍と少数民族の武装勢力が中国の仲介で一時停戦に合意したと発表した。

ただ、少数民族の武装勢力で構成する「3兄弟同盟」は「独裁政権」を打倒する決意を改めて表明。国軍との協議や停戦には触れていない。【1228日 ロイター

********************:

 

状況は越年し、来年は更に戦闘・混乱が拡大する可能性もあります。

 

****ミャンマー クーデター以来の「転換点」 軍と抵抗勢力の戦闘激化未来はどうなる?****

ミャンマー軍がクーデターによって全権を掌握して、まもなく3年。各地で軍と抵抗勢力の戦闘が激しくなり、軍の支配地域が失われる大きな「転換点」を迎えている。その一方で、市民の犠牲は増え、国内はますます不安定になっている。ミャンマーの未来はどうなるのか?(中略)

 

軍が劣勢にそのワケは?

なぜ、ここまで軍が劣勢に立たされているのか? ミャンマー情勢に詳しい京都大学の中西嘉宏准教授は「雨期が終わる時期を見計らって攻撃を仕掛けている。さらに、武装勢力が連携して奇襲を仕掛けることで、軍は防衛線を維持できなくなっている」とみている。抵抗勢力同士が入念に準備をした上で作戦を実行したことが、大きな要因だと指摘する。

 

さらに、「交代の兵士を前線に送ることができなかったり、補給もできなくなったりして、部隊が全滅する危機に陥り投降する兵士が多い」と話す。軍の士気も低下し、兵士の数も不足していると分析する。

 

増える民間人の犠牲 66万人以上が避難民に

戦闘が拡大するに従って、犠牲となっているのが市民だ。国連機関によると、作戦が始まってから、女性や子どもを含む370人以上の民間人が犠牲になり、66万人以上が新たに避難民になったという。

 

また、戦闘に巻き込まれなくても、クーデター以降、市民は苦しい生活を強いられている。

現地記者からの報告によれば、ミャンマーでは電力が不足し、最大都市ヤンゴンでさえ停電が日常だという。「18時間停電している。地域によって数時間しか電気が使えない地区もある」との声もあり、さらに米の値段は3倍、燃料の価格も5倍程度に跳ね上がっているという。

 

民主化の顔不在の中 ミャンマーの未来は?

かつてはミャンマーの顔だったアウン・サン・スー・チー氏。一時、政府施設に移されたと報じられたが、結局、刑務所に戻ったとみられている。その動向を伺い知ることは難しい。

 

民主化運動の象徴が不在の中、ミャンマーの未来はどうなるのか?抵抗勢力が勝利すれば、平和は訪れるのか? 中西准教授は「この戦闘は勝ち負けの問題ではない。軍政が終わると民主化すると思っている人もいるようだが、それは幻想だ。戦闘が長引くとお互いに疲弊し、国全体の力は落ちていく」と指摘する。

 

国内が不安定になれば、結局、その影響はさらなる犠牲や生活苦となって市民に跳ね返ってくる。

現地記者は「外に出れば自由はないし、安全だとも感じない。楽しいことも幸せなこともない」と、切迫した気持ちをあらわにした。ミャンマーの平和な未来の姿は、ますます見えなくなっている。【1229日 日テレNEWS

******************

 

戦闘の状況と併せて、“最大都市ヤンゴンでさえ停電が日常だという。「18時間停電している。地域によって数時間しか電気が使えない地区もある」との声もあり、さらに米の値段は3倍、燃料の価格も5倍程度に跳ね上がっているという。”という市民生活の困窮が軍事政権への国民の不満を強め、少数民族武装勢力が拠点とする辺境地域だけでなく、ミャンマー全土において軍事政権の支配体制を揺り動かす可能性もあります。

 

今後の問題は、自民族の権利拡大を主眼とする少数民族側の思惑と、軍事政権打倒を目標とする民主派の間の連携・意思統一がうまくいくのか・・・という点でしょう。