雨が降った。

少しの間ならば、傘がなくても我慢できそうなほどの。

思い出したように降っては止む。

厚い雲に覆われた空は、1日そのままなのかと思った。


夕方、西側の窓がオレンジ色に明るくなった。

ふと東側の空を見ると、アーチの大きな虹が出ていた。

雲が漂う中、はっきりとしたコントラストではなかったけれども。


虹を見るのが好き。

チャンスを捕まえたような気がするから。

東に背を向けて、夕焼けの美しさに見とれていると、ひっそりと虹が姿を現わしていることには気がつかないだろう。



rainbow



空が見えるようになり、風が軽くなった。

ベランダに干したシーツが風に揺れるたびに光と影も揺れる。

空が眩しい。

日差しは夏の名残りがするけれども、風は秋に変わった。


みたけから見る岩手山は、山肌までくっきりと見えた。

みたけから見える岩手山も気に入った。

運動公園かいわいの木々の紅葉が始まったら、また岩手山を眺めに来よう。



雲の切れがよくなってきた。

もやもやしたものが、吹っ切れたように。

岩手山もようやく雲や霧を払いのけて姿を見せてくれた。

夏を乗り越えたのだなという、感覚。

8月の後半。

空がだんだん高くなる。


冥王星。

太陽系の惑星から降格。

思い入れのある人もいるのだ。

太陽系の果ての象徴だったのにと言う人とか。

同じものでも、思い入れの立ち位置の違いで、違ってくる。

それでも、冥王星はこれからも冥王星であり続ける。

見る人の想いを超えたところで。

舟っこ流しも終わり、2学期も始まっているのに、うだるような暑さは終わらない。

時折、青い空に白い雲が見えるけれども、基本的に白くかすんだむせるような空と空気に、まとわりつく蒸し暑さ。

岩手の夏の暑さと違うと思う。

いつか終わるはずの夏。

今年は朝顔の花を見る機会が少ない気がしている。


ひまわりの季節。

矢巾町にひまわり畑があるそうだ。

何万本もひまわりが咲いている様子を見てみたいと思うのだけれども、空を見上げると腰が上がらないのだ。

この夏は、真っ青な空が見えない。

ひまわりは、青空の下でその色のコントラストを楽しみたいと思うので、見に行こうという気持ちにならない。

矢巾に住んでいる人から、ひまわり畑の場所も聞いてあるのだけれど。

薄い晴れ。

北国の真夏日。

いつか真っ青な空の下に広がるひまわり畑を見に行こう。

昨夜の月はぼんやりとかすんで見えたのだけれど、今夜の月は周りの雲を白く蒼く照らして輝いて、まるで秋の月のようだ。

遠くがよく見えない私には、あまりの輝きに満月だろうかと思ったのだけれども、左側が少しだけ欠けている姿だった。

白く蒼く輝く月は、私の心を引き寄せて止まない。

この月に導かれて私は手を伸ばし続ける。

それが川面に映る波立つ姿でも。

あるいは、いつか、ロケットに乗って月に行けるかも知れないし。


岩手山は相変わらずぼんやりとかすんだ向こうにある。

暑いのが苦手なのかもしれないと思う。

涼しくなるのを待とうと思う。

夏は続く。

暑い夏の日の入りは、燃えるような太陽の色で、それとは裏腹に空は甘く溶けそうなオレンジがかったピンク色だった。

雲が白く見えるところの影も甘いピンクの陰影で、今この空が見えることが幸せだと感じた。

他の誰かも同じ空を眺めて、何らかの感動を味わっていないだろうかと思った。

私の知らない誰かが。

ゆいとぴあ盛南の広い空は、いつまでも広いままであってほしいと思う。

真昼の盛岡の32度は、短い夏を愛しむようだ。

木陰の心地よさは北国の夏ならではだと思う。

ただ、真夏日の空は、ベールをかぶったようにけむって、岩手山も見えなくなってしまっている。

突き抜ける青空は、真夏の先か後かのもののような気がする。

秋の空の方が、コントラストがはっきりしているかもしれない。


夕暮れ時の岩手山のシルエットが美しかった。

遠くでさんさの祭りの音。

中津川の岸辺でさんさの音を聴くのもいいかもしれない。

東北地方の梅雨明けはまだ発表されていないようだけれど、梅雨が明けたような夏の日差しが心地よい。

明日から盛岡さんさ踊りが始まるのだが、太鼓の音とか、中央通のちょうちんとか市役所壁面の飾りつけとか、待ち遠しい感じがする。

今年の夏は、本当に短い気がする。

残暑はどうなのか分からないのだけれども。

さんさの飾りつけしか目に入らなくて忘れていたのだが、肴町の七夕もある。

昨日は御所湖の花火大会。

一度は見に行きたいのだけれど、道路が混むという話なので、なかなか行こうという気になれないでいる。

御所湖の花火は、つなぎ温泉に泊まりながら見るのが正しいのかもしれない。

舟ッこ流しの準備も始まっている。

盛岡の夏は、本当に駆け足で過ぎて行く。


久しぶりの青空。

久しぶりの岩手山と姫神山。

日差しの眩しさに救われる昼下がり。

私にまとわりつく蒸発しきれないものは何もないという心地よさ。

29度の気温がこんなに快適だなんて、わからなかった。

梅雨の晴れ間に夏を思い、吹く風の気持ちよさを感じられる幸せがうれしい。