すスタジオ撮影は1回の撮影で50枚以上、多いときは100枚以上も撮影されますが、予算を考えるとその中から買えるのはほんの数カット。
「良い写真を厳選しましょう」なんて言われても具体的にどう選べば良いの……という方へのヒントをまとめるシリーズ記事です
前回はこちら。
今回は背景・モチーフの話。
モチーフは撮影テーマを示し、背景は写真の雰囲気の決め手となります。
どちらも「かぶり写真」を無くす上で、大きなポイントになりますよ
①モチーフと撮影テーマ
あなたが写真館へ行くのはどんな時でしょう?
多くの人は「お宮参り」「誕生日」「七五三」「年賀状」など、記念したい出来事、イベントをキッカケに、写真館デビューに至ると思います
ついつい可愛らしい衣装選びに目がいってしまいますが、衣装だけでは撮影テーマ、言い換えれば「なぜその格好をしたのか」までは読み取れません。
同じ和装を着ていても、そこに千歳飴があれば七五三、鯉のぼりがあれば節句、角松があれば新年の祝いというように、一緒に写すモチーフ次第で、撮影テーマが変わってきます。
モチーフは、それが何の記念かわかるようにするためのアイテムなのです。
こだわりだすとキリがないものですが、写真選びの時に注意することはシンプルです。
なるべく同じモチーフをメインに扱う写真を選ばないように気をつけましょう。
私が過去に失敗したなと感じたのは、七五三撮影。
子供の表情だけ見て選んだものの、和傘を使った写真が5枚も6枚も出てきて、なんだか退屈なアルバムになっていました
千歳飴を持った全身カットを1枚、和傘をさした斜め前のバストアップを1枚、命名紙を添えた正面座位を1枚、鞠を持った横顔のバストアップを1枚、紅葉を散らして寝そべる姿を1枚。
そんな感じでモチーフごとに構図を分けて選んでいれば、同じような写真だと感じることはなかったでしょう。
また、スタジオマリオのいないいないばぁ撮影や、スタジオアリスのディズニーキャラクター撮影など、人形と一緒に撮る場合も注意が必要です。
ポイントは「一緒に撮れるキャラクターはまとめて撮る」「同じ構図・背景をソロで選ばない」こと。
この辺、詳しくは別な記事を書こうと思います
予算と商品価格を踏まえて購入希望のカット数を決めておくと、1つのモチーフに何枚残すかを決めやすくなります。
「1万以下、できれば5千円以下で済ませたいな…」という方は、ぜひホームページやカタログをチェックして、金額を見積もっておきましょう
②背景と写真の雰囲気
写真の面積の多くを占める背景は、写真の雰囲気をがらりと変える要素です。
背景の色を変えてもらうだけでも、全く違う印象の写真が仕上がりますので、もし希望の雰囲気があるなら伝えておきましょう。
「かっこいい真面目な感じで」とか、「無地の背景は避けたい」とか、「子供らしい可愛い感じで」とか、その程度でOKです
単色背景を選ぶ場合は、明度と彩度を意識して選ぶことで、テイストが変わってきます。
セットや柄背景についても、HPでギャラリーを公開している写真館なら、作例から希望の背景を指定しても良いですね。
背景のリクエストで注意しておきたいのは、衣装との相性です。
極端な例では、真っ黒な背景に黒いドレスを着ると、全体的に重苦しく、衣装が映えない写真になってしまいます。
このあたりは難しく感じるようなら、雰囲気やキーワードを伝えるに留めて、具体的な色味はスタッフさんにお任せしましょう
背景とモチーフについて、被りない写真を選ぶ為のポイントをお話しました。
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次回はこちら
入り切らなかった番外編
いないいないばあ撮影の失敗詳細
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