やりたいことだけやって何の問題も起こらないのなら、
やりたいことだけやればいい。
でも、人生って絶対やりたくないこととか嫌なことに巡り合う時が来る。
その時如何にやり過ごすか、乗り越えるか。
それを学ぶのが勉強、学校、教育だと思っている。
存外学校でうまくいっていた子は、もちろん社会に出ても上手くいくだろうが、
もちろんそうではない子も少なからず存在するだろう。
その時、やりたいことしかやってこなかったら?
だって、それでいいって言われてきたんだから?
でも、ダメだったってなった時にどうすればいい?
それを1番身近で異なった環境で学べるのが学校だ。
嫌いな算数ができなかったら他の教科でも困る。
だから、その嫌いな算数を如何にして乗り越えるか。
そして、それを乗り越えた先でどんな成果を得るか。
そういった成功体験を繰り返し、苦手にぶつかった時転んで泣いているだけじゃダメなんだと知る。
怪我は黙っていても治るかも知れないが、
転んだ事実は決して消えない。
転ぶ事が悪いわけではないけれど、
転んだ後にどうするか。必ず起き上がらなければならない。
そうした時に手早く起き上がるか、じっくり起き上がるか、ときには助けを求めるか。
苦手な時こそ慎重さが必要だ。
そのままにしておくと後々もっと大きく転ぶかも知れない。
そうならないために、自分の苦手や得意や好きや嫌いを知る。
そうした経験が凝縮されたのが学校だと思っている。
絶対成功できるならいいけどね。
やりたいことだけやっていればいい。
でも、みんながみんなそうじゃない。
人は必ず個性や個人差がある。
全く同じ人生だとしても、全く同じ遺伝子だとしても。
それは、できない事を知り、できる事を伸ばし、
困難に立ち向かう知恵や、誰かに支えてもらえる力とか、様々な要因が違うからだ。
できない事をやることの意味を、きちんと伝えられるからこそ、
できる喜びもまた輝くと私は思う。
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