「ご飯だよ~」

 

呼べば寄ってくる小動物が2匹。

 

双子ではあるものの本当に双子か疑わしくなるが、こうして目の前でご飯を食べている様子を見るとそんなことはなんとまぁ可愛いものである。

 

「ヒノちゃんも大きくなろうね~」

「?」

 

2匹を親戚から引き取ったのは1年ほど前。

私自身バトルが得意ではないため、2匹がおねだりする時に一緒にお出かけする程度ではあるが、2匹ともリードを外したがらないのはかなり驚きだった。

 

「マッ!マグ!」

「おかわり食べたいの?」

 

そう声を掛けると嬉しそうに頭の炎を吹き上げた。

 

「分かった分かった。落ち着いて落ち着いて」

 

マグマラシ分のおかわりを器に注いで再度ごはんタイム。

 

「あなたものんびりしてたら学校遅刻するでしょ…」

 

お母さんの呆れた声が耳に届くが2匹が食べる姿を眺めているのが至福の時間なのだから邪魔しないでほしい。

 

ポケモンを飼っている友達やバトルをしたがる友達もいるけれど、のどかな暮らしをしているところをあまり聞いたことがない。

 

一応学校にも連れて行っていい取り決めになっている都合上、グラウンドの一部はバトルのために改装されテイルが、この子たちにとってはそんなことよりもごはんなのだろう。

 

「次の検診いつだっけ…」

「今日でしょ。学校終わりに行ってきなさい」

「は~い」

 

2匹のモンスターボールと一緒に準備を終え、家を出ると、各々のスピードで2匹もついてきた。

 

「今日は検診だって。学校終わったら行こうね~」

 

こうして今日も、1日が始まった。