子供の言う「頑張った」と、大人の言う「頑張った」は、実はまったく別物だ。

テスト前に、短期間だけ。
せいぜい数時間、机に向かっただけで「今回は頑張った」と言う。
そして結果が出なければ、決まってこう続く。
「あんなに頑張ったのに……」。

子供は、短期間の努力で結果が出ると思っている。
いや、正確に言えば、そうであってほしいと願っている。
だからこそ、その勉強量で魔法のように点数が上がる方法を探し始める。

だが、当たり前だが、そんな方法は存在しない。

大人には見える。
その勉強量、その期間、その取り組み方で、
結果が出るのか、出ないのかが。

だからこそ、大人は知っている。
子供の言うその努力を、努力とは呼べないことを。

結果は、積み重ねの先にしか現れない。
毎日、少しずつ。
地味で、目立たず、誰にも褒められない時間を重ねた先にだけ、数字は現れる。

大人は経験で知っている。
日々の努力だけが、結果に繋がるということを。

そして、子供たちに本当に教えなければならないのは、
「頑張ったつもり」ではなく、
頑張り続けることが努力だと。

そもそも。
本当に頑張っている人間は、頑張っているとは思っていない。
まして結果に結びつかなかった時に
「あんなに・・・」とは思わない。

自主的に。
日々習慣として努力を積み重ねていく。
いつか結果は出ると日々黙々と。

だから麻布学院の生徒たちは結果に結びつくのだ。