私の授業は「対話形式」です。
生徒に次々と質問を投げかけ、解説しながら思考を深掘りさせていく。
だから、生徒は大変です。

ホワイトボードを写しながら、
「次はどんな質問が飛んでくるのか?」
常に予測し続けなければならない。

質問は容赦なく飛びます。
だからこそ、事前準備が必要になる。
だからこそ、日頃の学習でやった内容を “覚えていないと” すぐに詰まる。

私が質問している内容は、すでに何度も教えたものばかりです。
同じ部分は何度も何度も繰り返し説明する。
そして数週間後、数か月後に――同じ質問をする。
そのとき、誰がどう間違えたか、私は可能な限り記録しています。

「頭の回転が良くなる子」とはどう育つのか。
作業ではなく、“思考” をさせることで育ちます。

今の流れはこうだから、次の質問はこう来る。
以前ここを間違えたから、次こそは当てよう。
この循環が思考力を育てるのです。

授業の進みが遅くても焦りません。
ボードに書くだけ、プリントを配るだけなら学校と変わらない。
問題集をやらせて、答えだけ写して終わりそんな勉強では伸びません。

最近は、メモを取れない生徒も増えました。
だからこそメモの習慣も育てる必要があるのです。

これは、小学生のうちからご家庭でもぜひ取り組んでいただきたいことです。

日常の会話の中で
「これはなに?」
「どうしてそう思ったの?」
こうしたやり取りだけで、子供の思考力は大きく伸びます。

保護者様は、つい “待てなくなる” ことが多い。
イライラしてしまうのです。
だからこそ、思考を引き出す質問は保護者様にとっても助けになります。

「なるほど、そう思ったのね。でも——」
こうやって正しい方向に繋げやすくなる。

会話は、“受け答えができて初めて成立” します。
小学生のうちからご家庭でこれが出来ている子は、本当に伸ばしやすい。

そして、麻布学院で中3の夏から急激に成績を伸ばす生徒が多い理由。
それは受け答えを軸にした授業だからです。

生徒たちは大変です。
しかし、大変だからこそ、伸びる。
思考し続ける授業だからこそ、結果が出るのです。