私は、駄目な事は駄目だとハッキリ言う。

心にも無い事は言わない。
言いたくもない。

けれど、話をするときは常に心をを込めて真剣に言う。


誰が聞いていようが、他の生徒達がどう思おうが気持ちを込めて言う。

「君が負ける事は悔しいんだ」と。

それは全ての生徒達に思っている。
だから誰が負けても悔しい。

誰かは結果的に負けるのだからキリが無いかもしれないが悔しいものは悔しい。

負けるとは何か?

表情が暗くなったり、下を向いたり。
それは気持ちが負けている。

自信を失くしかけている。
それが悔しい。

たった数回の模試や定期テスト結果で、君のやって来た努力はなくなりはしない。

暗くなるな。下を向くな。
上を睨みつけるような目をしよう。

受験とはそういうものだ。
麻布学院の生徒達でさえ、受験会場では仲間なんかじゃない。

敵なのだ。

だから一切弱いところは見せるな。

私はその表情が下を向く態度が悔しい。


だから心を込めて、真剣に言う。
君が負けるのは悔しいとハッキリ言う。

気持ちで負けるな。
絶対に負けるな。

私は毎回、下を向く生徒達にいつも同じ話をする。

誰がじゃない。
全員なんだ。

下を向くな。
弱い表情は見せるな。

私は心を込めて言う。
悔しいから。