いつも書いている85点の人たち。
模試も定期も実力テストも。
悪いわけでは無い。420~449点の間になる生徒。
悪くない分、向上心に欠ける部分がある。
その点数に慣れてしまっている。
怒られる点数でもないので、変わる必要性をあまり感じない。
毎年苦労するのが、この85点の人たち。
その中の1人。
新中3生の女子。
礼儀正しく、自学にも積極的に来る。
大人しく目立つタイプではないが、素直で良い子であるのは間違いがない。
毎回、同じような点数。
私は85点の人たちを決して褒めない。
褒めないどころかそれでは駄目だと叱責をする。
戸惑う人間もいるだろう。
今までの人生で、そこそこに点数を取れているのに怒られる経験は少ないはず。
彼女も戸惑っていたであろう。
そんな彼女。
昨日公開した模試で、なんと県内10位以内に入った。
模試を返還するときに、とんでもなく驚いた表情をした。
その後で、最高の笑顔を見せてくれた。
運命が切り替わる瞬間を私は見た気がした。
彼女はこの結果で自信を持ち、更に努力の度合いが数段上るであろう。
終始笑顔だった。
それを見て、悔しいと思った生徒もいたと思う。
そして彼女の県内10位以内という結果に、自分自身の可能性を見出した者もいるであろう。
最高の笑顔であった。
人が変わって行く瞬間。
いつも大人しく、成績も性格も目立たない彼女は、麻布学院という塾の中で、表舞台に立った。
県内10位以内。
おめでとう。
私が褒めず、叱責して来たのは、君にこの光景を見てほしかったからだ。
おめでとう!