今朝は一転穏やかな朝だった。東の空の
雲間から朝日が昇ってた。
朝日を見ながらゆりおばあちゃんの言葉
を思い出した。
小学校5年生の頃だった。夜中に何やら
ひそひそ話しが聞こえてきた。
養父母とゆりおばあちゃんとが話しをして
るようだった。
喧嘩ばっかしてる爺さんの事で行く末を
心配して話し合ってるようだった。
「ぼんはほんまに家継いで呉れるやろか?」
「もう返してやった方がええんとちゃうか?」
ゆりおばあちゃんだけは反対してた。
「ぼんはあゝ見えてもあれで結構優しいや。
心配要らへん。」
「結構みんなから苛められてるし、返して
やった方がええと思うけどな。」
「おばあはこの前ぼんの夢見たんや。東
の空から太陽が昇って、その中にぼんが
立っておばあの顔見て笑っとるんや。
ぼんは大きゅうなったら東の方に行くと思
う。けど、ちゃんと家は継いで呉れるで大
丈夫や。おばあは信じとる。」
「おばあちゃん・・・」声にはならなかった
けど、ゆりおばあちゃんの言葉に枕に熱
いものが零れ落ちた。
