ミュージカル『モーツァルト!』@帝国劇場
4年ぶりの「モーツァルト!」は、新たな楽曲を加え、新演出となる最新バージョン。
注目のヴォルフガングには、3度目の出演となる山崎育三郎と、初の挑戦となる古川雄大のWキャスト。
モーツァルトの妻・コンスタンチェ役は新星も配したトリプルキャストとなり、フレッシュな才能が集結する。
"音楽の才能=アマデ"に支配される運命から、あえて解放と自由を求めるヴォルフガングの壮絶な生き様を描く。
ヴォルフガングには、挑戦者の古川雄大。これまで演ったどんな役よりも人間臭く表情豊かで、こんな顔もするんだと、すべてがみずみずしく熱情的。あの釣り目がタレ目に見えるぐらい激しく葛藤し、いたたまれなく引き込まれる。歌唱力もみちがえるほどで、シャウトもよく響き渡る及第点。名曲「僕こそミュージック」よりも、心情を吐露した「影を逃がれて」のほうが抜群に合う。
コンスタンチェの平野綾は、前半はとにかくキュート、涼宮ハルヒのようなダンスも軽快たが、後半は女として孤独と怒りをぶちまける。小柄だが筋肉質な体からは、前回よりも骨太の声がよく出て深みを帯びる。
ヴォルフガングの姉・ナンネールの和音美桜は、前作よりも感情的で、まだ取っつきにくい。
エマヌエルの遠山裕介は、野性味のある顔立ちで、張りのある声とダンスが色っぽい。
権力者と搾取される者。束縛する者と逃げ出したい者。庇護下の大人と自由へ飛び出す子供。
今作は特に、そんな様相が強く現れていたように思う。
父レオポルトの市村正親、ヴァルトシュテッテン男爵夫人の涼風真世、コロレド大司教の山口祐一郎と、縛り付ける者たちにはベテラン陣が名を連ねる。だが前作よりも出番も曲数も多く、だんだんと歌声にも飽きがきて、後半は彼らが出てくるだけでウンザリしてしまった。
今作で一番惹かれたのが、五線紙に彩られたグランドピアノの豪勢な舞台セット。盆によって様々な表情を見せていき、人々を翻弄していく、まさにこの世界観の主役。
ザルツブルクとウィーンは30年前に旅したところ。ケーキも親子丼も美味かった。
パリも舞台の一つで、2年前の古川雄大ロベスピエールとも共有する1789年を振り返った。
ミュージカル「1789」には味方や仲間がいっぱいいたが、「モーツァルト!」には彼の魂を救ってくれる者が誰もいなかったのが切ない。
"アマデ"が常に無表情で不気味で、心の悪魔のよう。
オケピの上に二本の細い花道をしつらえたステージは、ミュージカル「デスノート」とそっくりだった。
6月は以前にも観た山崎育三郎ヴォルフガング。
井上芳雄ヴォルフガングも良かった。
公式グッズ
モーツァルトが6歳の時プロポーズしたという
マリー・アントワネットも観たい。













