ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』3 ~延伸するは我にあり~
青春(あおはる)による原作コミックの舞台化シリーズ第3弾。通称「鉄ミュ」。
東京公演は箱が小さかったのかチケットは完売。
私も先行分をお譲り頂いて、グリーン席の最前列で観劇。
グリーン席の特典は公演パンフと限定グッズのティッシュBOX。
松ステのティッシュとは違い絵柄は統一だが、持ち運びに苦労するし、やっぱ松ステを模倣か?
おまけに劇中前半で突然、りんかい線&上越線&信越線のはだけて脱いでのセクシーポーズ。これはF6ならぬ、A3!?
今作はステージを半月に囲んだ座席会場で、客席降りも頻繁にあり、熱気もエロっ気もファンサもバンバンくる。手拍子も自ずと出たり、笑いもあちこちで起こり、キャストとの一体感や臨場感が増幅されていく。
今回もオムニバス構成、ショートからロングまで色んなエピソードてんこ盛り。
ただこれまでと比べて、キャストが複数キャラをやることが多くなり、其々の早着替えや演じ分けに吃驚したりと、より面白さが出た。
今回のKIMERUは、西武池袋線としては後説のみ。銀座線として丸ノ内線と絡んだり、常磐線として千代田線にラブアピールしたり。アラフォーにしてセーラー服着てパンティ丸見えw。
渡辺コウジ演じる、オトナになった北陸新幹線や横須賀線には唆られないが、気遣いできる明朗な丸ノ内線は好みだな。
上里優希も、食べてばっかの秋田新幹線より、律儀なリーマン風の千代田線のほうが断然好み。
演じ分けで最も驚いたのが山本一慶で、変態のりんかい線はキモイが、山形弁も男前な朴訥とした山形新幹線に惚れそうになった。
演じ分けの立役者の高崎翔太は、青い信越線より、赤い繋ぎの東武東上線のほうが、チチテツラブアピール全開でおそ松さんみたいでノリノリだった。
東海道本線の鯨井康介と、高崎線の郷本直也の密接な共演は、立場逆転ながらW海堂を思わせる。
田中涼星の上越新幹線、高橋優太の京浜東北線、稲垣成弥の宇都宮線は、安定の熱い芝居。石渡真修の東北新幹線の大宮プロミスはグッとくる。
そして、今回相方がいない東海道新幹線の永山たかしは、出番も少なくなりどこか寂しそうにも見えた。
GW中、『しゃばけ』初日では佐助をふんわかネタにしてたが、『青春鉄道』前楽では山陽さんをガツンガツンとこらしめていて苦笑。どちらも、滝川英治さんの帰りを待っているんだよね。
山手線パペットはイケメンな日替わりゲスト担当。
今回の木戸邑弥は出番少ない割に存在感アピールか。
「僕たちの3日間戦争」はイマイチ不明。刀剣使って戦闘とか、完全に乱舞を狙っているのだろうが、銃を持ち出すのは音声的にもあまりイイ気がしない。
たくさんのエピソードの中で、黎明編の話は泣けるね。
銀座線と丸ノ内線、戦前と戦後、現・東京メトロの話は身内なのでもっともっとやってほしい。
東海道線と東海道新幹線、そんな逆転劇もはるか昔。
刀ミュの人間組みたいだが、劇中のセリフで出てくる実在人物にも想いを馳せる。
早川さんと井上さん、物販にプロマイドが無いので、せめて自分で撮った写真で、故人を偲ぼう。
こんな風に一年に一度の再開でいいから、第4弾もぜひ運行していただきたい。なるべくキャストを変えずにね。