ロミオとジュリエット | アクエリアス

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蜷川幸雄演出『ロミオとジュリエット』。

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ニナガワ×シェイクスピアの新企画「NIMAGAWA×SHAKESPEARE  LEGEND」第1弾。
ニナガワ作品の新たな若手登竜門として、「彩の国シェイクスピア・シリーズ」の番外編。
蜷川さんが、今、最も使いたい若い俳優を集め、過去に手掛けた作品を、小劇場を使い新しい演出で作り上げた舞台だ。
その第1弾を、フレッシュな菅田将暉のロミオと、ずっと観たかったであろう月川悠貴のジュリエットで配し、オールメールで贈る。

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冒頭、頭上から降ってきた俳優の唾が顔に当たってヒヤリ(ティボルトのか?)。
広場を囲んだコロセウム風客席で、観客巻き込まれ式舞台と分かるが、まさしくこの舞台ならではのハプニング。ヒドイ。

佐藤健版ロミオでマキューシオ役だった菅田将暉くんがロミオ。意外にもアクションいっばいで、溌剌として若々しい。『レディー・ベス』の加藤和樹ロビンと似た雰囲気を感じた。
菅田くんより20歳も離れた月川悠貴さんは、お人形のように優雅で品良い物腰と所作。姉さん女房のような落ち着きが、菅田ロミオと一緒だと少しずつ崩れていくギャップがイイ。2人のバルコニーのシーンがめっちゃ笑えた。表現力豊かな菅田くんは魅力が増し、月川さんが釣られて楽しそうにしてるのがジンジン伝わる。このロミジュリは喜劇なの⁈と思ったぐらい。
若者達の疾走する純愛を描いてはいるが、言ってることやってることは下ネタで猥雑。
矢野聖人くんのマキューシオは破廉恥で、若葉竜也くんのベンヴォーリオは日和見、先月まで丸坊主の軍人だった平埜生成くんのティボルトが荒々しいヤンキーぶり。
若者が体ごとぶつかっていくのに対し、大人は台詞を丹念に汲み取って発する。ロレンス僧の原康義さん、乳母の岡田正さんらの台詞は浸透力があり、シェイクスピアの言葉の豊かさをあらためて実感。だがよくよく吟味すると、その内容は卑猥でお下劣、苦笑へと繋がる。
「ロミオとジュリエット」はこんなにも美しく悲劇的なのに、その実は猥雑で喜劇的でさえあるのだ。その発見をあらゆる手法で見せたのが、今回の蜷川さんの新演出だろうか。
モンタギューとキャピュレットの黒と白の衣装といい、全てはコインの裏表。親や世間に構わず、自らの愛と誇りを命をかけて貫く子供と捉えるか。親や世間に反抗し、我儘勝手の放蕩生活で迷惑をかける不良と蔑むか。観る側それぞれに委ねられる。
ラストにはかねてからモヤモヤした疑問があった。綺麗に丸く収めようとする大人。知らぬ存ぜぬで哀れむ若者。これで果たして終わっていいものかと。そうしたら一瞬にして、綺麗さっぱりに終結させたからびっくり。これが新演出のひとつか。リアルだと凄絶だが、血がないから呆気なさが先行する。まさに「きれいはきたない」「汚いは綺麗」を目の当たりにさせた舞台。 
最後に降臨した彼は、みっち(鎧武)みたいだったな。やってることは違うが、心情や年齢は似ているものがあると思う。すべてが何となく、仮面ライダーっ気溢れたロミジュリだった。


最悪だったのが、隣にいた太っちょ眼鏡の中年男。舞台の盗撮野郎で、特に二幕のシャッター音が煩かった。上演中なので注意も出来ず腹立たしかった。使い捨てカメラでちゃんと撮れるのか?ここはアングルがイイ良席だったのか?盗撮男と隣になったのは初めてだが、こういう時、どう対応すればいいのだろう?ヘタに刺激して恨まれて後で刺されたりでもしたら、シャレにならん舞台だし。


物販色々。
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花スタンドで残ってたのはこれぐらい。
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「ロミオとジュリエット」展も展開中。
蜷川さんのコラムや、日本での上演記録が貴重だ。撮影不可。
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10月は蜷川幸雄演出の『ジュリアス・シーザー』。
来年1月~2月はレジェンド第2弾の新演出『ハムレット』。これも1回で充分か。