ちょっと前の話になるが、3年前から始めたゴルフのコンペの幹事を
やる羽目になった。
いつも幹事役を務めてくれる友人が、余りの多忙のために、
今回はどなかたに、というメールを回してきたからだ。
今回はどなかたに、というメールを回してきたからだ。
新米ゴルファーで、自分のプレイも覚束ないのに、幹事って結構厳しいのかも
とは思ったが、誰かがやらなければならないわけだし、みんな超多忙な
人たちのコンペだから、私でよければやらさせて頂きます、と引き受けた。
とは思ったが、誰かがやらなければならないわけだし、みんな超多忙な
人たちのコンペだから、私でよければやらさせて頂きます、と引き受けた。
すでにこのグループでコンペは数回やっていて、元はと言えば私がゴルフを
始めたきっかけもこのグループのコンペに出るよね、というところから
始まっているのだから、私のゴルフ歴はコンペと共にと言っても過言では
ないのだ。
始めたきっかけもこのグループのコンペに出るよね、というところから
始まっているのだから、私のゴルフ歴はコンペと共にと言っても過言では
ないのだ。
私がやりますとメールを出すと、数名から、
「手伝います。何でも言ってください。」
「なゆみちゃん、二人でやろう、大変だから。」
とすぐメールが入った。
皆あんなに忙しいのに。
「困ったら、ご相談させてください。」
と返信する。
えっと、引き受けますって、何するんだろう。
私はゴルフに関して頼り切っている泉カントリーの支配人の寺町さんに
まず連絡した。
まず連絡した。
「幹事やることになっちゃったんですが、何するの?」
「え、幹事、なゆみさんが? 大変ですよ~。 手伝います。」
「えっと、手伝うって、まず何するか教えて?」
「コース決めて、日にち決めて、予算決めて、パーティーするなら場所決めて、
ハンディをどうするかとか、出欠とって、ルール決めて、、、、」
「あ~~~、、、」
それから私は、「仕事してください~!」というスタッフの目を完全に無視し、
コンペ成功に向けて精力を費やした。
最も苦手な値段交渉を、すりすりと拝み倒し、2次会会場を抑え、
「ドレスコードお願いしますよ。」と念を押され、
出欠のメールを出し、返事を送ってこない人には、「早くしろ!」と
エネルギーを送り、これくらいまじめに仕事すれば、と自分に言いたいくらい
抜かりなく頑張った。
エネルギーを送り、これくらいまじめに仕事すれば、と自分に言いたいくらい
抜かりなく頑張った。
そしてしみじみ思った。
今まで誰かがお膳立てしてくれて、当たり前のようにコンペを楽しんで
いたけれど、これって、大変。
いたけれど、これって、大変。
あんなに忙しい人たちに、やっていただいてたんだ、申し訳なかったな~って。
ゴルフ歴3年の自分がきちんとできるとは思えないけれど、今までの
お礼も込めて、しっかり楽しいコンペにしよう。
お礼も込めて、しっかり楽しいコンペにしよう。
今回は引き受けさせていただいて本当に良かった。
人の大変さって、分かっているようでなかなかわからないんだな~って。
昨年は「春のお嬢様杯」と銘打って3月の末にコンペをやったが、
桜は絶対ばっちりだったはずが、一輪も咲いていず、東京より1週間
遅いんですよ、と言われたので、今年は絶対桜を皆様にプレゼントしなければ、
と日程を決めた。
桜は絶対ばっちりだったはずが、一輪も咲いていず、東京より1週間
遅いんですよ、と言われたので、今年は絶対桜を皆様にプレゼントしなければ、
と日程を決めた。
値切り倒して4組抑えたにもかかわらず、15名のメンバーの4名が早々に
「抜き差しならない用事」で欠席を表明し、私はゴルフ場に申し訳なさすぎると
心を痛め、「このメンバーに混じっても受け入れられるだけの人間性」を基準に、
「抜き差しならない用事」で欠席を表明し、私はゴルフ場に申し訳なさすぎると
心を痛め、「このメンバーに混じっても受け入れられるだけの人間性」を基準に、
私のゴルフ仲間数名に参加を依頼した。
なんとか2,3名は来てくれるかな~と思っていたら、なんと声をかけた
友人全員が、「出ますよ、喜んで」と連絡をくれ、定員16名が
気付いてみたら20名になっていて、
友人全員が、「出ますよ、喜んで」と連絡をくれ、定員16名が
気付いてみたら20名になっていて、
「馬鹿なのあなた!数ちゃんと数えろ!」と自分を呪い、
「だって、急なお願に忙しい友人たちが万難を排して行くよ、
って言ってくれる確率は50%と思ったんだもん。」と自分に言い訳をする。
って言ってくれる確率は50%と思ったんだもん。」と自分に言い訳をする。
やばいやばい、お願いしていて、「やっぱりいいから」とは絶対言えない。
でもゴルフ場も違うコンペも入っていて、桜真っ盛り、かなり混んでいて、
なおかつ超値切ってるのに、後一組って大丈夫かな~。
なおかつ超値切ってるのに、後一組って大丈夫かな~。
1日頭を悩ませた結果、やっぱりゴルフ場に頼み込むしかないと覚悟を決めて、
寺町さんに連絡する。
寺町さんに連絡する。
「絶対断らないでください。」と前置きすると寺ちゃん怯む。
「断らないよね。」念を押す。
「な、なんですか? 断りたくなっちゃうこと?」
「多分。1組増やしたいんです、何が何でも、ぎゅ~と入れて頂けませんか?」
「なんだ~、本当にその日ぎゅ~~ぎゅ~~なんですが、さらにぎゅ~とします。」
「ありがとう!助かります! 本当に助かります! 破格なお値段の上、
無理ばっかり言ってごめんなさい。埋め合わせは必ずします。」
無理ばっかり言ってごめんなさい。埋め合わせは必ずします。」
良かった~。
それから私は天気予報とにらめっこし、予報が不味かったら
「龍神祈祷だな~。」と空を仰いだ。
最近ちょっと疎遠になっているから、大丈夫かな龍ちゃん達と不安になり、
取りあえずご機嫌伺いをすることにした。
取りあえずご機嫌伺いをすることにした。
ちょっとご無沙汰してますが~とエネルギーを送ると、突然とっても
懐かしい空間に包まれる。
懐かしい空間に包まれる。
「ご無沙汰って何? 君の延長にいつもいるでしょ、僕たち。」
そうだった、うっかりしていた。
「この日は絶対雨困るんだ。」
「珍しいね、頼みごと。」
「サウスダコダのラシュモア山以来。」
「あ、あの時強烈だったよね、雲切って~~~!!エネルギー。
で、今回はどの雲切るの?」
で、今回はどの雲切るの?」
「まだ、先の話なんだけど。」
「なんだ、じゃその時必要だったら叫んで、あの時みたいに。」
「でもね、長時間晴れてくれないと困るの。」
「え、それ、結構なことだよ。」
「だよね~。」
「できることしかできないけど、力は貸すから。」
「ありがとう、本当にありがとう。」
頭を下げる代わりに私は天を仰いでお礼を述べた。
今回は初参加の人たちが結構いるので、その人となりとプレーの特徴を、
私が分かる範囲で新聞としてまとめて、皆さんに配布した。
私が分かる範囲で新聞としてまとめて、皆さんに配布した。
「面白かったよ~。」とすぐに連絡が入る。
「文うまいね~。自分のところ読んで、自分のプレーを顧みたよ。」
と感想をくれる。
と感想をくれる。
書いた甲斐があったと嬉しくなる。
始球式は、今回初参加の笑友神取さんと貴子ちゃんに依頼した。
「そういうの、苦手なんです。」と神取の返事。
「私、貴方に頼みごとめったにしないのに、たまの頼みごと断るなんて
勇気あるね。」とちょっと脅す。
勇気あるね。」とちょっと脅す。
「ハハハ、そうきたか~。わかったよ、引き受けます!」
だよね~。
前日になって、始球式のボールってどうするの? と不安になり、ゴルフ場に
連絡。
連絡。
「売店で買えるの?」と聞くと「売店には置いてません。」と返事。
「ひゃ~~、どこで買うの、どんなの買うの?」とちょっと声に切迫感。
「用意しておきますよ。」
「え、やった~、ありがとう。二つお願いします。」ズーズーしくおねだり。
「受付の机、ロビーに用意しておきますね。」
「…机?」
「そうですよ、コンペの受けつけ。それからハンディー表もお願いします、
集計こちらでやりますから。」
集計こちらでやりますから。」
明日のシミュレーションをしながら、なんとなく頭がクルクルする。
受付か~。
不安になって友人で初参加の永井に連絡する。
「受付手伝って。」
「わかりました、何時に行けばいいですか?」
とすぐ連絡が入る。
助かるな~。
当日、やはり私に頼まれ無理矢理初参加の2人を、麻布でピックアップして
泉カントリーに。
泉カントリーに。
「なんでも手伝いますよ。」と二人が言ってくれる。
「え、そんなにやることあるの?」不安になる。
「受付して、朝ごはん食べて、練習して、あ、始球式と写真も撮ろう。」
「一応ルール説明とかするんじゃないですか? 挨拶とかも。」
「ルール・・・・・挨拶・・・・そう言えば、いつもやってたかも、幹事さん。」
「ニアピンとかドラコンとかあるんですよね。旗ありますか?」
「旗・・・・・あ、目印に立てるやつ?」
「それそれ。」
「え、あれってキャディーさんがいつも持ってるんじゃないの?
前はキャディーさんが持ってたよ。」
前はキャディーさんが持ってたよ。」
「持ってるんじゃなくて、こちらでお預けするんですよ。」
「・・・・・」
「ゴルフ場に聞いてみましょう、ありますよ、絶対。」
なんかすでにとっても疲れた。
ゴルフ場に到着すると、机が用意されていた。
ここに座って、いらした方々から会費を頂き、ロッカーキーをお渡しする、
という段取りらしい。
という段取りらしい。
「ご飯食べたいな~。」
受付を手伝えと言われて早目に来ていた友人と、私の車に乗ってきた2人は
ちょっと困る。
ちょっと困る。
「やりますよ、僕たち受付、でも誰がメンバーだかわからないけど、
初参加だから。」
初参加だから。」
結局私が朝ごはんを食べている間に、受付はどうにかなり、旗もどうにかなり、
あらゆることがどうにかなり、無事にコンペはスタートした。
コンペ終了後、場所を移して2次会を楽しみ、盛り上がる。
「幹事、お疲れ様。」と言われ、皆様からすごくおしゃれなギフトを頂いた。
ちょっと困った。
結局バタバタとしただけで、実際動いてくれたのは、泉カントリーの支配人や、
初参加なのになぜかこまめに面倒みました、という私の友人達。
それ、俺がやるから大丈夫だよ、と言ってくれるごフル仲間の大御所。
世界の神取なのに、「いいよ~。」と言って始球式まで引き受けてくれた神取と貴子ちゃん。
ゴルフ下手でも楽しいよ!
と父に言った一つはこの人たちとの素敵な関係性なんだ。
ゴルフって人柄が良く分かると言うけれど、本当にその通り。
ものすごく個人主義になれるけれど、ものすごく仲間を思いやることができる
スポーツでもある。
スポーツでもある。
今回のコンペでの経験は、犠牲者にもならず、被害者にもならず、
できることに惜しみなくエネルギーを使える、あたかもそれを楽しんで
やっているようにさえ思わせてくれる、そういう人たちに囲まれた、
ずっと囲まれていたのに身に染みていなかった自分への、
できることに惜しみなくエネルギーを使える、あたかもそれを楽しんで
やっているようにさえ思わせてくれる、そういう人たちに囲まれた、
ずっと囲まれていたのに身に染みていなかった自分への、
感謝たりなかったよね。を気づかせてくれた素晴らしいものだった。
「献身」という言葉が浮かんだ。
大層な言葉だと思っていたが、本当の献身って、こういうことなんだ、
とフッと思った。
とフッと思った。
献身が身についている仲間とのゴルフ。
たくさんの学びをいつもいただいています!