遺品整理
胸が苦しくなった
息が荒くなった
涙が止まらなかった
病院のたくさんの領収書
いくつもの病院の診察カード…。
救えなかったことに悔しくて
情けなくて
気づけなかった自分を責め続けている…
ごめんね、
ごめんなさい、
あなたの大事な人生を、私は…
私は…。
ガンと診断されたと聞いた時も
体が震えて、怖くて、すぐあなたのところへ
駆けつけてあげれなかったこと。
ステージや生存率を
怖くて聞いてあげなかったこと。
転移が見つかった時も
相談に乗れなかったこと。
私は結局、名ばかりの看護師。
情けなかった。
あなたはいつも、
心配顔の私を困らせたくなかったから
弱音を吐くどころか、
逆に明るく、普通に接してくれたね。
脱毛した頭も、笑いに変えて
ウィッグ選びに余念がなかったね。
看病に毎日通って、元気を貰えるのは
私の方だった…。
あなたの顔を見て安心して
食べたいものを差し入れして
ベッドのあなたのまわりで
家族がみな同じ時間を過ごして。
病室のテレビをつけて毎日見ていた朝ドラの
音楽を聞くたびに
あの私達の光景がフラッシュバックしてくる。
毎日、看病と仕事に追われてた毎日。
痛みと
体が動かなくなった妹を交代で付き添い
食事も取れないほどの毎日。
あの時の私達は必死で支えることに
全てをかけていた…。
それぞれの自分の体が限界まで来ていた。
そして、その時が来た。
私達のあの日々は終わった。
100日供養
彼岸…。
今、嘘みたいな静寂な時間を過ごす中で
思うこと。
夢中になっていたあの時の私達はもういない。
日常と言う日々が、残された私達に
再びやってきた。
妹に注いだ時間を、
今はもて遊んでるような
特に意味を見出すことのない時間は
過去ばかりを振り返り
後ろばかり向いている…。
今この時間は、
他の誰かが生きたかった時間なのであろう。
妹が生きたかった時間。
その時間を、私達は生きていない。
早く、そんな時間なんて過ぎてしまえと、
あなたのところへ行けるなら
早く過ぎてしまえと
自暴自棄になってしまう。
だけど、
あなたはそんなこと、
望んでなんかいないよね。
自己憐憫
責任転嫁
依存心
江原啓之さんの言葉。
今すべてだょ。
わざわざ私は不幸になりたいのか。
誰のために悲しんでいるのか、わからなくなる。
自分と今、とことん向き合っている毎日。
生きるとは?
死ぬとは?
何が違うのか。
何が境目なのか。
そして生きゆくことに
どんな意味があるのか。
自分との対話をじっくりと…。