ある患者さんに出会った。

たまたま担当した
その方は
8歳の一人娘さんをガンで亡くしたばかりだった。
病名は詳しくは書かないが
私の妹と同じだった。


どう話をしよう…一瞬ためらった。

私「大変でしたね」

患者さん
「娘の事は家族にしか話していないんです。
 話したって何も変わらないじゃないですか…」

うつろな目で生気が抜けているように見えた。
亡くなってまだ1ヶ月半…。抗不安薬を飲んでいた。


私もそうだったんだろう。

つい口から出てしまった。
私「わかりますよ、変わらないですよね。
わかります。私も妹を亡くしたばかりで、あまりに同じ境遇でしたから」

患者さんはとても驚いて、言葉に詰まってポロポロ泣き始めました。

私もウルウルしたけど、仕事で泣くわけにはいかない。今は支える側なのだからと。

少し落ち着いて、
私の名刺をじっくり見て、
これからもお世話になりますと少し安心したような顔で帰られた。

正直、最近医療から離れたいと思っていた。
でも、ある患者さんからは
私の言葉に救われたとお手紙を貰ったり

このタイミングで
同じような境遇の患者さんと会うことになったり
あの、患者さんの安心した顔を見たら。


ああ、やっぱやるしかないのかなぁと…。

同じ経験をしたからこそ
分かり合える、
辛い気持ちも、寄り添える。

物事にはすべて意味がある…

心迷った私に
妹からか、
天からか
粋な、はからいだなぁ。
わかりやすいメッセージだった。

辛いけど、残りの人生
苦しんでいる患者さんの為に生きなさいと
言われたような気がした。

どうせ、悲しみとともに生きる人生
一生消えない辛さを抱えて生きるなら
同じく苦しんでいる目の前の人を
救い生きるのが
私に出来ること。

自慢の姉でいなきゃ、
再開のときに胸張って会いたいから。

見ててね。