2023/2/11

新潟市民芸術劇場文化会館

りゅーとぴあ 能楽堂

野村万作・萬斎 狂言公演 

観劇しました。


野村万作・萬斎狂言公演の観劇は、

2018/12月以来なので、

4年ぶりの狂言観劇でした。


実は去年2021年2月の

野村万作・萬斎狂言公演のチケットを取ったんですが、まん防(新潟市最後のまん防)期間中。

ワクチン接種等コロナに思考が捉われた為、

自主的に観劇を取りやめたんです。


去年は、野村万作・萬斎+野村裕基君、

親子孫3代での公演で本当に見たかった!!


裕基君が姫の役の公演のチケットを買い、

狂言を楽しみに資格試験勉強に励んでました。

(資格試験受験後の観劇で、狂言観劇しなかったんですが無事資格試験は合格)


今年はまん防的な発令を出さなくなったし、

観劇する為にも健康でいよう!

おかげさまで観劇できました。



3部構成

1、鎌腹 野村萬斎

2、柑子 野村万作

3、六地蔵 高野和憲


客席、お客さん埋まってるな〜

 5年ぶりの能楽堂だからなのか、

能楽堂の見え方が違う気がする…

こんなに舞台って広かったっけ?

脇正面とはいえ、最前列席で近いから??


最前列席を一般枠で取れたんですウシシ

前正面は瞬殺で完売済ゲロー(会員先行)

脇正面だと横からの見えだけど、

前の人の身長や前のめり心配皆無の最前列が残ってるぜぃにやり


前正面、脇正面って何なのか問題〜

能楽堂って造りが独自スタイルなので、

席の配置も独特なんですおいで



左端の廊下みたいな道(橋掛り)から、

演者が歩いて出入りします。

四角い本舞台で演目が始まります。

客席は丸レッド丸で囲んだ、前正面

丸ブルー丸で囲んだ、脇正面

丸レッド丸ブルーの間にある、中正面

 私は今回脇正面の、1番前の席をゲットにやり

演者は前正面向いて演じるので、

脇正面先は横向き方向での観劇になるんです。

中正面席は能楽堂の柱が視界を遮ってしまう。

(だからリーズナブルなA席かと)

注意今回、中正面も良席だった事を後で知るハッ


演目の粗筋を読まないと分かんないわ〜

独特の言い回しは何回観ても難しい。

開演時間、ドキドキ。

最前列って演者も見てるって聞くし滝汗


最初に、説明の人が出てきて粗筋を説明。

その前に「狂言を見た事がある方〜?」

お客さん半分が、2回目以上の狂言観劇者!

私も、その1人です!

「去年の公演を見られた方〜?」

私は、チケット取ったんですが、

まん防理由で観劇を自粛したんですガーン

…狂言観劇リピーターで去年見てなくて、

今年最前列座ってどんな観劇スタイルだよハッ

あ〜野村裕基君今年は来てないから、

去年のまん防をうらむわ魂


「今日の舞台いつもと違うって、

お気づきになった方、いらっしゃいますか?」

…近いような気がすること?

「能楽堂の舞台は4本の柱がありますが、

今日は1つ無いんです」

…なんですと?

「この柱があると、中正面から見えにくいんですが、今回取り外しました」

…外せるものなんですか!


紫色◯囲み、取り外した柱の位置


「能楽堂で柱が外せるのは、

新潟と大分の能楽堂だけと聞いております」

…チケット購入時に知っていれば、

中正面席買ってたわ〜?!

(購入時に柱取り外しの告知無し)

「柱を外すのは今回だけなのか、

次回はどうなるかは未定です」

中正面席は、賭けに近いってことね!


視界を遮る柱の役割は、

能楽堂で演じる【能】でお面を被った演者が、

柱の感覚で舞台の広さを捉える為だそう。

能。

(見えてなかったのかーーー!)

そりゃ絶対、柱は必要だよね。


もう一回、柱と席の図


◯囲みの柱を取り外したから、

中正面席が柱に視界を遮られず見やすく、

リーズナブルな良席だと思ったわけです。

私、丸ブルー脇正面席。。。

S席で6500円と元々リーズナブルなので、

贅沢いわない!

チケット手放した去年と比べたら、

健康で来られた事をありがたく受け止めます!


粗筋の説明と独特の言い回し、

面白さポイントのヒントのレクチャーあり。

何回見ても分からん私や、

初めて見る方も離脱せずに観劇できそう。


本編

1、鎌腹 (25分位)

2、柑子 (15分位)

〜休憩〜15分

3、六地蔵 (25分位)

前説明から公演終了まで、2時間15分位でした


独特な言い回しが分かりにくいかもですが、

内容は喜劇でお笑いライブに近いんじゃないかと思います。


1、鎌腹 野村萬斎さんの写真にご注目

右手に持ってるのは鎌で、どんな感情?

鎌腹の前説明で、

「狂言で、人は死にません」

と聞いたので、安心して見てました。

〜あらすじ、公演チラシより〜

 怠け者で仕事に行かない太郎(野村萬斎)

怒った妻は鎌を縛り付けた棒を振りかざし追い回す。仲裁人が止めに入るが、太郎はこんなにも侮辱されるくらいならと、妻の前で腹を切ろうとする。ところが妻は、やれるものならやってみろと捨てゼリフを残し立ち去ってしまう。1人残された太郎は…


感想。

いやもう何が面白いかって、

妻役が棒に鎌(作りもの)を縛って舞台に出て、

立ってる絵です笑い泣き

太郎(野村萬斎)が鎌で腹を切ってみせると、

砥石で鎌を研ぐ仕草は、

脇正面だったので横シルエットで見えました。

砥石無いのに研ぐ演技が上手い!


〜最前列だと視線飛ばしてくれるのかなニヤニヤ

ーー皆無!(視線飛ばし宝塚と勘違いハッ

誰も、誰にも視線飛ばしてない!ーー


視線飛ばさないので、ガン見してたら、

萬斎さんの瞳がキラキラ光ってるキラキラ??

宝塚と同じく目から星を飛ばす事が出来るの?


瞳キラキラにはカラクリがありました。


能楽堂の舞台には屋根が掛かってて、

屋根の内側に照明が合ったんです。

照明2方向から演者の瞳に光を当てると、

瞳がキラキラ光り星を飛ばせるってキラキラ

宝塚舞台蘊蓄(ウンチク)を思い出しました。

最前列だったので、照明にも気付けました。


鎌腹は、

立回りっていうんですかね?

口調に加えて動きで面白みを増すお話でした。

NHK Eテレ、にほんごであそぼ 

〜ややこしや〜みたいな面白みです。

(何であの動きなんだ?言い回しなんだ?)

って思うと面白さしかないですよねイヒ

それを目の前で演ってくれるんですニヤニヤ


嵐にしやがれ、野村萬斎さん出演時。

蚊の表現で突然「ぷ〜〜〜〜ん」と蚊に扮し、

嵐メンバーが喜んで順番に真似してました。


色々と思い出して、めっちゃ笑ったわ〜


演目

2、柑子

〜あらすじ。公演チラシより〜

太郎冠者は、昨晩主人から預けられた、土産物の珍しい三つ成りの柑子(みかんの一種)を持ってくるよう催促されるが、実はすでに三つとも食べてしまっていた。一つ一つ言い訳をするうちだんだん調子に乗ってきた太郎冠者は、ついに鬼界ヶ島に取り残された俊寛の話まで引き合いに出し…


感想。

いやもう何が凄いかって、

太郎冠者役の野村万作さんの存在がです。

人間国宝です。

5年前に拝見した時は動きで面白みを伝える立ち回りみたいなのを、されてました。

〜5年前を計算したら85歳位でした。

狂言は、少し膝を曲げて背を伸ばして立つ、

体力が必要な芸だと思うんですね。

マイク無しなので声量も必要でしょうし。

今回、90代に入られた万作さん。

体力が凄すぎます!

今回は動きで面白みを見せる演目では無く、

語りに全てが掛かってる内容でした。

柑子の皮を剥いて食べる様子は、

まるで柑子が目の前にあるようでした。


3個食べちゃったオチは分かってるんですが、

2個目、3個目はどう言い訳するの?と、

気になる愛すべき太郎冠者、

野村万作さん。


野村裕基君(萬斎さんの息子)と、

親子孫の3代公演を披露した後。

3人でTV番組にご出演。

野村万作さん伝説〜

①コーヒーのCMがカッコよかった。

♪ダバダ〜〜〜ダ〜バ、ダバダ〜〜〜

子供の頃聴いてたあのメロディーね♪

②奥様所有の裕次郎のポスター破っちゃった。

昭和的伝説〜絵に描いたような亭主関白だったんですね〜令和ではoutですよおいで

③若い頃、前衛芸術舞台作品

【月に憑かれたピエロ】ご出演、主演。

萬斎さんが狂言の裾野を広げる為、

映像作品やシェイクスピア舞台等等の活躍している事に対して思ってる事。

万作さん「狂言一本に絞ってほしい」

と仰った時、

若い頃に出演された

【月に憑かれたピエロ】の写真が映ったんです。

めっちゃ見てみたい!

写真白黒で、映像で残ってなさそうで残念。


万作さん伝説(と私が思ってる)を思い出し、

近くで見られた有り難みを噛みしめました。

いつまでもお元気な舞台人でいらして下さい。


休憩〜15分〜挟みまして。

三、六地蔵

〜あらすじ。公演チラシより〜

田舎者が地蔵堂に六体の地蔵を安置しようと都に仏師を探しに行く。すると侍者のすっぱ(詐欺師)が声をかけてきて、自分こそ真の仏師であると偽り、翌日までに六地蔵わ作る約束して田舎者と別れる。すっぱは仲間を呼び出し、地蔵に化けて田舎者をだますことにする。さて翌日、田舎者が地蔵を受け取りにやってくると、地蔵は三体しか見当たらない。もう三体はどこにと問うと…


感想。

いやもう何が嬉しいかって、

3回連続の狂言公演で六地蔵を見られた事です。

2018年、狂言。

2020年、手話狂言。

2023年、狂言。


約2年毎に狂言を観てたんですが、

六地蔵の演目全部に入ってましたね。

運がいいのか、狙ったのか?

前説明で「六地蔵は、狂言の笑い話としてあるある定番の演目です」

〜そうなんだ!

だから私も3回連続六地蔵を見るのね。


すっぱ=詐欺師。

なんでも、現代でも使ってるとのこと。

「すっぱ抜く」文の春の砲、でしょうかね?

語源は、詐欺師に有り。


この演目での、すっぱ。

愛すべきすっぱ、なんです。

金を騙し取ろうとし結局バレて逃げ出す。

それまでの人間を仏に見立て止まれ!

でポーズが毎回違う。

3回見させてもらってるので、

ストーリー覚えました。


本舞台と橋掛りを巧く二つ使うんです。

脇正面の席だとよく見える位置なんです。


狂言の席の話、最後になります。

最前列関係なく、脇正面席も良いって話です。

丸ブルー脇正面の席

廊下と舞台がよく見えそうですよね。


今回は、丸レッド前正面丸ブルー脇正面、中正面

共に良席だったと思います。

能楽堂の席って何でL字型なんだろう?

って不思議な思ってたんですが、

今回色々謎が解けました。


狂言は、舞台が終わったら終演です。

カーテンコールは無いんです。

喜劇で人が死なない、

話は難しくない。

独特の観劇ルールは無いように感じます。

どこで拍手👏!とか決まりなし。

登場と、退場時に拍手👏くらいです。

服装はカジュアルで全く問題なし。

私はデニムで行きました。


又、野村万作・萬斎、今度こそ裕基君、公演

観たいです。


お土産。ポストカード

狂言は、元々能と能の合間に上演したそう。

昔、教科書で習いました。

実際見たのは、狂言単体公演でした。

20年位前で、

萬斎さんの役どころや衣装が今と違いました。

そこから日本語であそぼ、など活躍の幅を広げ、

狂言の裾野を広げてこられたんですよね。

「狂言一本に絞ってほしい」と仰った、

万作さん【月に憑かれたピエロ】

見てみたいです。

気になりすぎます!

いつまでもお元気で。