BL表現を含みますので、苦手な方はスルーでお願い致しますm(_ _)m

 

 

 

 

 

 

 

 

いよいよ今日、チャンミンが俺の家に泊まる

 

 

朝起きた時からずっと変なテンションで、母さんからも冷やかされたりして、父さんだけはその意味を理解できずに首を傾げていた

父さんには悪いけれど、まだまだ知らないままでいてくださいと心の中で謝った

 

部屋は昨日のうちにダッシュで片付けておいたから、恐らく適当なタイミングで来客用の布団一式が運ばれて来るのだろう

少し窮屈ではあるけれど、俺たちにとってはその方がいい

 

 

 

 

 

早く授業が終わらないかと時計ばかり眺めて過ごし、ようやく放課後を迎えようとしていた

 

終礼のHRを待つ間、前の席で帰り支度をしているチャンミンの後ろ姿を眺めながらよからぬ事を考えていたら、突然ふっと振り返ったから心臓が止まりそうになった

慌てて笑顔を返した俺に対してチャンミンは真顔を崩さない

 

 

「あのさ、ユノ」

 

「ん?」

 

「ずっと気になってたんだけど」

 

「うん」

 

「朝からずっと顔がニヤけてるよ」

 

「え?」

 

「気持ちは分かるけど、せめて帰りの電車ではちゃんとしててね」

 

 

そう言うと再び前を向いてしまった

 

呆気に取られつつ、確かに締まりのない顔だったかもしれないと思った

でもそれならばもっと早く言って欲しかったとも思う

他の生徒や先生にどう思われようと構わないけれど、チャンミンに冷たい目で見られていたのかと思うと恥ずかしいし情けないし辛い

 

 

HRは来週の伝達事項を話しただけですぐに終わった

それでも気持ちばかりが急いてしまう

 

 

「よし、チャンミン帰ろう」

 

 

ヨンジェはジニョンとの待ち合わせでもあるのか、相変わらず俺たちを待つ事もなくさっさと教室を出て行ってしまってもういない

 

 

駅に向かいながらさっきのチャンミンの言葉を思い出して、今夜の事を考えまいと違う話題を必死に考えた

 

 

「あいつ、ジニョンとうまく行ってるみたいだね」

 

「そうだね

お昼も惚気話ばっかりだし、連日お腹がいっぱいだよ」

 

「ハハ

チャンミンはいつも嫌そうな顔して聞いてるもんね

同じ事ばっかり繰り返し話すくらいだから、よっぽど自慢したいんだと思うよ」

 

「気持ちは分かるけど、僕だって惚気たいの我慢してるんだから、ヨンジェだって少しくらい気を遣って欲しいよ

僕たちの事、知ってるんだし」

 

「チャンミンが惚気たがってるなんて意外だな

だったらヨンジェに対抗して惚気けちゃえばいいのに」

 

「ていうかユノは惚気たくないの?」

 

「俺?俺はさ...

惚気だしたら止まらなくなっちゃうから遠慮してる

話しちゃいけない事まで言っちゃいそうだし」

 

「それは絶対ダメ

僕たちの秘めゴトは...秘めといて、絶対に」

 

「ハハ

分かってるよ

 

でもさ、ヨンジェの事だけど、あんまり飛ばし過ぎなのも俺は心配だな」

 

「飛ばし過ぎ?なの?」

 

「あいつさ、ジニョンが初めての相手になるんじゃないかな

 

....あ、やべ、うっかり話しちゃった!!!

ヨンジェにはこの事内緒だからね」

 

「えっと...

初めてって言うのは、彼女っていう存在が初めてって事?」

 

「いや、彼女は過去にもいたんだけど、あっちの経験が多分初めて、じゃないかな」

 

 

俺の言葉を聞いてチャンミンの顔がサッと赤くなった

つまりはそういう事なのだ

 

 

「舞い上がった勢いでわぁーってなって、うっかり羽目を外さないといいんだけどね

まだお互い高校生だし、ジニョンはしっかりしてそうだけど、ヨンジェは感情に任せて突っ走っちゃうところあるから」

 

「そっか...

僕たちはそういう意味では男同士だから心配いらないね

 

ねぇユノ」

 

「ん?」

 

「ユノの初体験はいつ?」

 

「俺の初...って、ええぇっ!!??」

 

 

唐突な質問に思わず大きな声が出てしまって、周りにいた何人かが振り返って俺たちを見た

 

 

「いきなり何!?

俺の初体験は...チャンミンだよ」

 

「嘘」

 

「嘘じゃないってば」

 

「だってユノ、何だか馴れてたよ

言葉巧みに僕を煽って、あれが初めてだなんて信じられない」

 

 

チャンミンが言っているのは恐らく別荘での俺の振る舞いだろう

 

満天の星空の下で触れ合ったり、大きな窓ガラスに映った自分たちの姿に興奮してとんでもなくエッチになったのを覚えている

でも最後までちゃんとエッチをしたのはチャンミンが正真正銘の初めてだ

 

 

「...じゃあ、軽いイチャイチャは女の子ともした事あるんだ?」

 

 

今度は違う視点で突っ込んで来た

正直に答える訳には行かないけれど、女の子とそれなりにイチャイチャした事はある

でも今それを言ったところでチャンミンがヤキモチを焼いて不愉快になるだけだ

 

 

「ねぇ、そんな事知ってどうするの?

俺の家に向かいながらこの話をしてて楽しい?」

 

「楽しくない」

 

「じゃあなんで...」

 

「僕の知らないユノがいる事が悔しいんだ

僕は自分以外の体に触れた事なんてなかったし、大事な部分を誰かに触られた事だってない

だから...エッチな事をするのはユノが初めてなんだ

でもユノは僕が初めてじゃない、でしょ?」

 

「だから初めてだってば」

 

「ううん、何をどこまでしたのが初めてだとかそういう問題じゃないんだ

僕だけがユノを満たしてあげられる唯一の存在になりたかった」

 

「チャンミン....」

 

 

チャンミンの言いたい事は良く分かる

相手の初めてを奪うのは、自分が特別になったような気がして嬉しい

でも俺にとって初めてはやっぱりチャンミンだし、あの別荘で過ごした時間は何にも代え難い特別なものだ

 

 

「気持ちは分かるけど、俺にとって初めてはやっぱりチャンミンだし、それはチャンミンが何と言おうと変わらない

チャンミンは俺にとって唯一無二の存在だよ」

 

 

人目があるのも気にせずチャンミンの手を握った

俺より少し小さくて、柔らかい、繊細そうな愛しい手

両手で包むとチャンミンの表情が和らいだように見えた

 

 

「....ごめんね

風邪引いたりしてメンタルが不安定なのかも」

 

「うん、分かってる」

 

「もうこの件はおしまいにするね

ユノが機嫌損ねたら僕の泊まる場所なくなっちゃうし」

 

「大丈夫だよ、機嫌損ねたとしてもチャンミンには俺の部屋で寝てもらうから

 

俺が羽交い絞めにして寝る」

 

「えー、やだ」

 

 

そう言いながらもチャンミンは嬉しそうにしているから、どさくさに紛れて繋いだ手を離すと後ろから抱き着いた

 

 

「羽交い締めー」 

 

「あっ、ユノっ、ダメっ」

 

 

咄嗟に出たチャンミンの叫び声がやけに色っぽくて、思わず下半身が熱くなったのは言うまでもない....

 

 

 

 

 

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夕飯は母さんの十八番の生姜焼きだった

父さんは母さんの計らいで外で済ませて来てもらうことになっていて、食卓には母さん、俺、チャンミンの3人だけ

 

 

学校や趣味の話をしながら楽しく時間が過ぎ、それぞれお風呂も済ませていよいよ二人きりの時間がやって来た

 

 

来客用の敷布団はチャンミンがお風呂に入っている間に母さんが運んで来てくれて、歯磨きも済ませて布団も敷いて、俺とチャンミンはベッドに腰掛けて敷布団を見下ろしていた

 

 

「...やっぱり狭いね

俺の部屋がベッドと敷布団で埋まっちゃった」

 

「...そうだね

 

ユノ、まだ寝ないでしょ?」

 

 

時計を見ると23時になろうとしていた

明日も学校があるからあまり夜更かしはできない

でも、せっかくのこの機会を存分に楽しみたい気持ちは何があろうと譲れない

 

 

「...何しよっか」

 

 

訊くだけ野暮かもしれないと思いつつ一応訊いてみた

チャンミンはほんのり顔を赤らめて、う~んと言ったきり黙ってしまったから、これは俺にどうにかしろという合図だと受け止めた

 

 

...ベッドと敷布団とどちらがいいんだろう?

 

 

腰掛けているのはベッド

でも敷布団も旅館ぽくてどこかいやらしい感じがする

頭の中には浴衣姿のチャンミンが敷布団の上で横たわり、ハラリと胸元がはだけているシーンが浮かんでいた

 

...何て変な妄想をしていたら下半身がジンジンと疼き始めた

 

 

「....ねぇ、しないの?」

 

 

焦れたチャンミンが待ちきれないとでも言うように口を開いた

そして俺の方に体を傾けて来て、そのまま唇が重ねられた

 

 

「ん....っふ....」

 

 

俺の家に泊まっているチャンミンの方が積極的で、迎える側の俺がなぜかドキドキしている

いつどのタイミングでそういう流れに持って行こうか分からなかったし、本当に俺の部屋でそういう事をしていいのかと迷ってもいたから、チャンミンがきっかけを作ってくれて少し緊張が解けた

 

 

「最後まではできないけど、寝落ちするまで触れ合っててもいい?」

 

 

俺の問い掛けに、チャンミンは黙ったまま硬く反応した俺の股間にスッと手を置いて、小指から順に指を折って優しく握った

 

 

「あっ...」

 

 

まだ抑え気味だった感情が一気に沸点まで到達して、頭の中で何かが弾けた

 

 

まるでソレの形を確かめるようにゆっくりと手の中で揉まれながら、チャンミンのスウェットの裾の部分から手を入れて胸の中心を探った

 

既にツンと立った小さな突起を探り当てると、それを摘まんで指先で転がした

 

途端にチャンミンから甘い吐息が漏れた

 

 

「あ....いい....」

 

「俺も....凄く気持ちいいよ....すぐイッちゃいそう....」

 

「あっ....ダメ.....それ.....気持ちいい....」

 

 

チャンミンの甘い声と、手の動きにどんどん気持ちが高まって行く

 

 

俺の家で、俺の部屋で、親がいるのにこんな事をしている...という背徳感とスリルが余計に興奮させて、服の上からだというのにもうその時を迎えそうになっていた

 

 

「あっ....ごめんチャンミン....ダメ....イキそうっ」

 

「あ、ユノ待って!!」

 

 

チャンミンはそう言うといきなりベッドから降りて敷布団の上に立て膝を着いた

そして俺のスウェットパンツに手を突っ込むと、下着の中からソレを取り出しおもむろに口に咥えた

 

 

「あぁっっ....!!!」

 

 

自分の声の大きさに、慌てて口を押えた

 

心臓は恐ろしいくらいにバクバクしている

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

次話は別館です

成人指定ばかりですみません...

 

※画像お借りしました※