BL表現を含みますので、苦手な方はスルーでお願い致しますm(_ _)m
<the view from Changmin>
「ねえ、チャンミンさんはどれにしますか?
今日は付き合ってくれたので、私が奢ります!!」
「え、いいの?
それじゃあ・・・」
軽く身を屈めてショーケースの中にズラリと並んだ色とりどりのジェラートをじっと眺めていると、横からユンヒがズイっと顔を近付けて来た
「あ、これ美味しくてオススメですよっ
チャンミンさんは甘党ですか?辛党?」
「・・僕は辛党です」
そっと横にズレて距離を空けてから答えた
ゆっくり選ぶ時間もくれないのか
とりあえずサッパリしたい気分だったので、僕はカシスのジェラートを、ユンヒはピーチヨーグルトを選んでワッフルコーンに乗せてもらった
お店はオープンカフェにもなっていて、ユンヒは外に出ているベンチに腰を下ろした
二人掛けになっているから、必然的に僕も隣に腰掛けることになる
「空いてて良かったぁ
お天気もいいし、最高ですねっ」
そう言いながらジェラートをペロっと舐めて僕に微笑みかけるユンヒから視線を逸らしたら、露わになった太腿が目に飛び込んできた
膝上のミニスカートで足を組んでいるから、横に座ればイヤでも目に入ってしまう
別に変な目で見ているわけではないのだけれど、つい周囲の視線が気になってしまった
「あの、ユンヒさん
その・・スカート、短いから・・・」
「え?スカート?」
「足組んだりとか、そもそもこういう感じで座るのとか、あんまり良くないんじゃないかな・・・」
ユンヒの方を見ずに指摘したら、しばらく何のことだか分からない様子でいたけれど、すぐに意味を理解してスカートの裾を片手でグイっと引っ張った
珍しく顔が真っ赤になっている
「あ、ごめんなさいっ
やだ、全然意識してなかった・・・
中の席に移動してもいいですか?」
「うん、もちろん」
店内のソファ席に座り直すと、ユンヒは静かにジェラートを食べて、それで何となく僕も黙っていた
余計なことを言ったかなと一瞬思ったけれど、一応、若い女の子だし、そういうのは男の側が気を付けてあげないと可哀そうだ
それからのユンヒは打って変わって大人しくなって、なんだか調子が狂った
そして、有難いことにそれ以上は引き留められることもなく、駅まで戻るとそこからは別々に帰った
てっきりどちらかの最寄り駅まで一緒に乗って行くものだと覚悟をしていたけれど・・・
「あ、私、ちょっとお手洗いに寄りたいので・・・
ここで、サヨナラします」
「あ、そうなの?」
「はい
今日は、本当に有難うございました
凄く・・凄く楽しかったです」
「そっか・・
そう思ってもらえたなら良かった」
「また・・・
会いたい、なんて言ったら、ダメですよね?」
懇願するような眼差しで僕を見上げるユンヒ
でも、その気持ちを受け取ることはできない
「・・うん、ごめん
僕の気持ちは、ちゃんと伝えたつもりなんだけど
分かってもらえるよね?」
「そう・・ですよね
分かってるつもりなのに、変なこと言ってごめんなさい
それじゃあ、もう行きますね
気を付けて帰ってください」
「うん、ありがとう
ユンヒさんも、気を付けて」
一秒でも長く居たらユンヒの気持ちがどんどん揺れると思って、僕はクルリと背を向けると、ホームへと続く階段へ向かった
歩く速度も緩めず、振り向きもせず、ユンヒの想いを背に感じながら、ただ前だけを向いて
もし、ユノと恋に落ちていなかったなら・・・
合コンで知り合った女の子に好意を寄せられて、デートをして、そしたら付き合うことになっていたのかな
でも、こうしている間も頭の中に浮かんで来るのはユノの姿で、僕に優しく微笑みかけてくれる顔や、高らかに大笑いしているところや、熱い眼差しを注いでくる姿だった
ユノ・・・
僕は今日、ユノに隠し事をしてしまった
その事実はずっしりと重く心にのしかかって、最寄り駅に近付けば近付くほど、心が鈍く痛む
今すぐにでもユノの声が聴きたい
でも、聴いた時の自分の心境が想像できない
嬉しくてドキドキするのか、後ろめたさでズキズキするのか・・・
そう思うと、とてもではないけれど電話なんてできそうになくて、メールすらも怖い
でもきっとユノのことだから、今日会えなかったら明日、そう思っているはず
気持ちの整理がつかないままスマホの画面をじっと見つめていると、スマホが震えた
ドキリとして画面を開くと、ユンヒからのメールだった
『チャンミンさん、今日は有難うございました
短い時間でも、一緒に付き合ってもらえてとても嬉しかったです
本当はもっと一緒にいたかったです
今日だけじゃなく、もっともっとたくさん会いたかったです
ユンホさんとの恋、応援しています
私に彼氏ができたら、紹介させてくださいね!!』
今日のユンヒの様子からしても、すっぱり諦めるなんて無理なんだろうなと感じてはいた
自分の身に置き換えてみても、そんなことはすぐに分かる
憧れていた人とのたった一日のデートで、それが終わったらはい次の恋、なんて無理な話だ
返信をどうしようか迷っていたら、再びユンヒからメールが届いた
『追伸
バンビちゃんのキーホルダーは、しばらく私の宝物にします
だから、現実にはチャンミンさんに会えないけど、いつも手元に置いて可愛がりますね
あ、いじめたりはしないので、怖がらないでください』
そうだった、謎の鹿キーホルダーの存在があった
まぁその辺りは、好きにしてもらおう
『ジェラートご馳走様でした
気を付けて帰ってください
鹿キーホルダーをいじめないと聞いて安心しました』
ユンヒへの返信を送信すると、一気に肩の荷が降りた気がした
たとえ数時間だったとしても、僕にとってはとてつもなく長い時間に感じられた
あと10分もすれば最寄り駅に着く
ようやく敵地からホームに戻って来たという感じがしてホッとする
大きく深呼吸をすると、再びスマホを開いて今度はユノにメールを送った
少しくらいなら、寝る前に声が聴けたらいいな・・・
多少の後ろめたい気持ちを抱えつつも、朗らかなユノの声を想うと自然と胸は高鳴っていた
※画像お借りしました※
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