BL表現を含みますので、苦手な方はスルーでお願い致しますm(_ _)m

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日、泊まって行かないか?」

 

 

 

真剣な眼差しから、冗談で言っていないことくらい分かる

それにユノさんはシラフだ

 

 

でも...

 

 

大学生の男子を捕まえて部屋に連れ込んでお酒飲ませて「泊まっていけ」なんて、まるで下心丸出しじゃないか

しかも自宅は一般人には住めないような億ションで、女子ならもうメロメロに決まっている

 

 

どうするチャンミン!?

ここは貞操を守ってきっぱりとお断りするべきか?

 

それに、ユノさんに食べられちゃうかもしれないなんて不安もあったじゃないか

どうする、どうする!?

 

さぁ、どうする!?!?

 

 

 

「えっとぉ...

いいんですか?」

 

 

 

酔った勢いであっさり承諾してしまった...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が泊まると決まると、もう車を運転しなくていいからとユノさんはお酒を、しかもよりによってワインを飲み始めた

 

 

 

「君の恋愛話が聞きたいな」

 

「え、僕のですか?」

 

「うん

今は...恋人とかいるの?

 

バイト先の女の子とよく話してるようだけど?」

 

「あぁ、ジニのことですね

あれは全然そういうのじゃないです

異性としてお互い意識してないと思いますよ

少なくとも、僕の方は」

 

「そっか

凄く気が合ってるように見えるけど...

 

君にその気がなくても、彼女にその気があったら?」

 

「いや~、絶対あり得ないです

僕のこと童貞だなんて言って揶揄うくらいですから」

 

 

 

笑いながらそう言ったら、ユノさんの表情が固まった

 

 

 

「え...そうなの?

君、もしかして未経験?」

 

「え、あ、ちょっ...

違いますよ、揶揄われただけで、勿論、経験済みです」

 

「ハハ

未経験だって僕は構わないよ」

 

 

 

サラリと言ったユノさんの言葉に一瞬「?」と思ったけれど、酔っていたしすぐに流してしまった

それから僕は、過去を遡って小学生の頃からの恋愛話を始めて、学生時代に辿り着く頃にはユノさんのワインも3杯目に突入していた

 

酔ったユノさんは真っ赤な顔をして、気のせいか目付きもとろんとしている

 

 

 

「...そっか、初体験は大学に入ってからなんだね

君はモテそうなのに、意外と奥手なんだ?」

 

「奥手と言うか...慎重なんです

そもそも、モテませんし

 

今は誰とも何にもないです

寂しいもんですよ」

 

「そんなこと言ったら僕だって同じさ

親父の愛人を連れて君のカフェに通っているけど、ただそれだけ」

 

「でも、ユノさんこそモテるんじゃないですか?

ジニだっていつもユノさんが来ると目の色変えてキッチンから出て来ますよ」

 

「ん~...まぁ、ね

社長の息子と分かってて誘ってくる秘書がいないわけじゃないよ

でも、僕だって誰でもいいわけじゃない

だから、プライベートで癒してくれるのは君だけなんだ」

 

 

 

そう言ってフッと微笑んだ

この優しく甘い微笑みに何度もドキッとさせられている

 

そんな魅力的なユノさんの家に、今日は泊まるんだ

 

 

 

「あ、そうだ、風呂はどうする?

シャワーだけでもいいし、湯船に浸かりたいなら準備するよ」

 

「あ、えっと...

ユノさんに合わせます」

 

「そう?じゃあ、準備してくるよ」

 

 

 

そう言うとユノさんは席を立って姿を消した

その後ろ姿はやっぱりカッコよくて、浴室に行くだけなのに颯爽としている

 

そんな素敵な人の家に泊まっちゃっていいのかなぁ...

ていうか、寝間着姿とか見ちゃっていいのかなぁ

 

あ、それより、どうやって寝るんだろう?

サッと見渡してみたけれど、寝室がどこにあるのかよく分からない

これだけ広ければ寝室も幾つもありそうで、どれがユノさんの主寝室なのか見当もつかない

 

 

ユノさんが戻ってくるのと入れ替わりに、お手洗いだと言って僕も席を立った

 

広いリビングから伸びた長い廊下の先にお手洗いがあると言っていた

そこはお手洗いというよりちょっとした部屋のようになっていて落ち着かない

用を足してからリビングに戻ろうとして、ちょっと迷ってからリビングとは反対側に進んだ

 

 

リビングから伸びた廊下はお手洗いの少し先で曲がり、奥に二つ部屋があった

一つはいかにも使っていなさそうな、半ば物置き化している部屋で、もう一つは...

恐らくユノさんの主寝室だと思われる部屋だった

 

ちらっと覗くだけと思いながら、ぐるりと見回してユノさんの趣味やセンスを確認した

モノトーンでまとめられていてスッキリしている

 

ふ~ん、これがユノさんの部屋かぁ...

 

 

 

「何かいいものあった?」

 

「うわぁっ!?!?」

 

 

 

突然後ろから声がして大声が出てしまった

ユノさんは涼しい顔をして僕をじっと見ている

 

 

 

「戻る場所を間違えちゃった?」

 

「ご、ご、ごめんなさいっ!!!

あのっ、ちょっと、魔が差して...」

 

「ふ~ん...」

 

「べ、別に、やましいことは何もしてませんっ

ただ、どんな部屋かなぁって見てただけで」

 

「そう」

 

「は、はい...」

 

 

 

酔っているはずなのに、目付きが鋭くて少し怖い

プライバシーを詮索されて怒っているのか、ただ黙って僕を見ている

 

そして、ふっと鼻で笑うと視線を逸らして肩をすくめた

 

 

 

「さ、風呂にしよう

のんびりしてて明日寝坊したら僕の責任だ」

 

「あ、は、はい...」

 

 

 

 

 

 

 

ユノさんは、お客さんだからと僕を先にお風呂に行かせてくれて、これまた気後れするような広々としたバスルームで、恐縮しながらゆっくり入らせてもらった

 

使っているシャンプーも石鹸もどれもいい匂いで、そういえばユノさんからふわっと香るのもこの匂いだったなぁ、なんて思い出して、同じ匂いをしている自分にちょっと嬉しくなった

 

のぼせそうになる一歩手前で慌てて湯船から上がると、借りた下着とスウェットをササッと身に着け、リビングで待つユノさんに声を掛けた

 

 

 

「お、僕のでもサイズはピッタリだね

背格好が似ていて良かったよ

 

歯は磨いたの?」

 

「あ、いえ、まだです」

 

「そう

寝室にも洗面所はあるから、そっち使うといいよ

僕のことは待っていなくていいから、先に休んでて」

 

「...はい」

 

 

 

何気なく返事をしてから、肝心の事を聞いていないことを思い出した

 

 

 

「あの...

僕は、どの部屋を使えばいいんですか?」

 

「え?」

 

「今更なんですけど、どこで寝るのかまだ聞いていませんでした」

 

 

 

ユノさんはキョトンとした顔をして僕をまじまじと見てから、サラリと言った

 

 

 

「...だって、僕の部屋で寝るんじゃないの?」

 

「え、ユノさんの部屋で?

でも...ベッドは一つしかなかったですけど」

 

「うん、そうだよ」

 

「あ、じゃあ、床に布団を敷いて寝るんですね?」

 

「ハハ

そんなものはないよ」

 

「えっとぉ...

雑魚寝、ですか?」

 

「まさか

 

僕のベッドで一緒に寝るんだろ?」

 

「え、い、一緒??」

 

「部屋は幾つもあるけど、残念ながら来客用の寝具はないんだ

だから一緒に寝るしかないんだけど...イヤだった?

キングサイズだからいいかなって」

 

 

 

まさかの展開に一瞬絶句してしまったけれど、他に選択肢はない

キングサイズなら、端と端で寝れば問題ないだろうし...多分...

 

ユノさんはそれだけ言うとそのまま僕を残して行ってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キングサイズのベッドは確かに広くて、端に縮こまるようにして横たわると、思い切り真横に足を伸ばしても反対側のユノさんには届かない

 

うん、これなら大丈夫

どんなに寝相が悪くても蹴飛ばすことはなさそうだ

 

 

初めてユノさんの家に招待してもらった緊張と、泊まることになった興奮でなんだかすっかり疲れてしまって、スマホを弄りながらゴロゴロしていたらいつの間にか寝落ちしていた

 

 

 

 

 

 

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夢うつつの中で、温かい空気に包まれているような感覚と甘い石鹸の匂いがした

 

 

 

...ん、何だろう

凄く気持ちがいい

 

 

あっ

 

 

これは...僕、感じてる?

エッチな夢でも見てるのか?

 

 

あっ、ダメ...

 

 

どうなってるの?

なんでこんなに気持ちいいの?

 

 

 

 

だんだん意識がはっきりしてきて、自分の身に起きていることが見えてきた

 

 

 

「え...」

 

 

 

何かが僕の下半身に覆い被さっていて、黒いものが蠢いている

 

よく見るとそれは誰かの頭で、黒い髪の毛がサラサラと揺れている

 

 

 

今ここにいるのは僕と、ユノさんだけのはずだから...

 

 

 

「ユノ...さん?」

 

 

 

ふっと顔を上げたその人は紛れもないユノさんで、僕のアレを握っていた

 

ちゃんと着ていたはずのスウェットパンツも下着も太腿の辺りまで下ろされ、艶々しているユノさんの口元から推測するに、きっと咥えていたのだ

 

 

 

「え...ユノさん?

なに、やって...」

 

「起きちゃった?

寝てていいのに」

 

 

 

そう言うと口を大きく開いて、僕のをハムっと咥えた

再び訪れた快感に思わず声が出てしまうし、寝惚けていたこともあって抵抗できなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※画像お借りしました※

 

 

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