第3回シャイニングカフェ開催報告「ラベリングと診断、こだわりについて」
6月17日の午前に三回目の交流会が開催されました。今回は初の東京開催となります。
今回は当事者のご家族の方が少なめで、支援者の方や発達障害のことを知りたい方が比較的多かった気がします。
テーブルを2つに分けて、時間を前半、中盤、後半の3つに分けてグループで会話し、途中で席をチェンジとしました。
前半、私がいたテーブルでは「ラベリング」についての話が出ました。
私は以前に支援者から
「あなたって生い立ちが~だから絶対アスペだね。ADHDの集まりじゃなくて、もっとアスペの人の体験談を聞きなさいよ」と言われて少し嫌な気持ちになったことがあったので、支援者からの行き過ぎたラベリングが嫌でした。
なのでラベリングにはどちらかというと反対の立場でした。しかし支援職の方から
「ラベリングはあくまでも通過点」「ラベリングは必要だけど、ラベリングするだけでは終わらないこと。その先に可能性がある」
というお話を伺いました。
ラベリングが目的ではなく、あくまでも目的(当事者の可能性を見出すこと)を達成するための道具と考えている支援者の方がいることがわかり、安心しました。
また、支援職の方が「高機能自閉症とアスペルガーと広汎性発達障害」の違いを医師に聞いたところ、「明確な線引きはない」と言われたとの話を聞きました。
当初、名前が違うのに線引きがされていないのは、線引きをきっちりしないと混乱する当事者には良くないと思ったのですが、自閉症スペクトラム障害の人の特性は人それぞれですので、「そういう考え方もある」ということなのかも知れないと思いました。
診断名を重んじるのも必要かもしれませんが、各種検査の結果をとらえて、どういうことができてどういうことが苦手かを具体的に知っていくことも大事なのではないかと感じたことは、今日の収穫でした。
また、他の方からは、特性ゆえに努力が結果に結びつかずに困っている人がいるというお話を伺ったりもしました。
私は診断に至る経緯やそれまでの心情についてお話しました。私もはじめから全てを受け入れられていたわけではなく、少しずつ自分の特性や発達障害について調べていき、検査を受けました。
その診断結果を全てこの目で見て、自分の特性について詳細に知ることで、自分の特性に対してよりしっかりと向き合えるようになりました。
そして、心理職の方からお話を伺って救われた気がしたことは、発達障害で無い人にもこだわりがあり、こだわりを捨てていけば、生きづらさは軽減されるというお話でした。
また、自分が困っていると感じていることを話せる人がいれば、やはり楽になれるとのことでした。
今回も皆さんのお話からたくさんの気づきや励ましをいただけて、とても有意義に感じる時間を過ごせました。改めまして、本日ご来場くださった皆様にお礼を申し上げます。