落日を、夜明け前の暗さと思うか、圓楽党 | 大TOKYOしみじみ散歩日記

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お独り様となった50路男の、ぶらぶらノンビリンの東京物語

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そして大切な母ちゃんとの想い出も時おり混ぜ合わせて

書き留めてゆきたいなと、思います

突然

六代目の三遊亭圓楽が亡くなった
先日「笑点」を見た話を書いた時にチラッと記した闘病というのが、8月復帰した直後の肺炎再入院を指しての事で、てっきり秋も深まる頃にはまた板付きで高座に上がるだろうと思っていただけに驚いた

六代目の高座は殆ど見たことが無い
大半が「笑点」の回答者であり、たまに見たのがバラエティでやらされていた(瀬古利彦のソックリさん)というタレント業で
円楽党という派閥の顧問となり、牽引していた彼を寄席で見ることは無かった
円楽党は1979年に起きた(三遊亭円生、協会脱退事件)をきっかけにして落語協会を飛び出して復帰を拒んだ先代、五代目円楽の創設した団体として今に至っていて

実は三遊亭の一門は協会復帰組と円楽党の間で、もう数十年に渡る骨肉の争いが繰り広げられている事は
古い落語ファンなら知らない人はいないが、無粋だから話題にしないだけなのだ

なんで骨肉の争いなのか……
これもまた日本的というかつまらない事なのだけど、日本の伝統文化には忌まわしい(世襲制)という習わしがあり
最近では歌舞伎の海老蔵が(団十郎)を継ぐ事が発表されるなど、特に芸能関係での(名跡の襲名)は大変な話題になるのだけど

いま、関東の落語界で長く世襲されないでいる名跡の一つに(三遊亭円生)があり
三遊亭一門のベテランたちは競ってこの名を継ぎたがっているという
ま、知らない人から見ればどうでもいい事で、ずっと騒いでいるのだ

円楽党はリーダー格の六代目の死で、同じ笑点に出ている好楽さんがたぶん、党のトップになるだろうが
殊によれば落語協会、若しくは落語芸術協会への帰参を画策する可能性もあるのではないだろうか

六代目が遺言を残しているのか
三遊亭円生の名を誰が欲しがっているのか

人の死を楽しんで良いわけは無いが
この先、間違いなく始まる落語界の一騒動は

落語に普段興味の無い人も気になるように
マスコミは面白おかしく伝えるに違いない

草葉の陰で六代目も
(しょうがねぇなあ)と思っているだろう