『パットン大戦車軍団』
第二次大戦下
北アフリカからシチリア、そしてバルジの戦いとヨーロッパ戦線を駆け巡ったアメリカ陸軍の猛将
ジョージ・パットンの物語
日本のタイトルだとどうしても派手な活劇映画のイメージを抱きがちですが
必要な戦闘場面以外はパットンの人となりを伝えるべく、戦場で語り戦場で行動する彼を追います
戦争の悲劇や、第二次大戦の再現、ヒューマニズム溢れる感動話などに気を回さず
映画は170分をパットンという人物が抱く、戦争に対する大変古風な憧れなどを語らせ
時にヒューマンに時に野卑に変貌する人物の面白さに肉薄します
演じたジョージ・C・スコットの激しいまでの演技が、パットンの生きざまを甦らせます
パットンの人物評価をしていたドイツ軍の将校が、決して悪口ではなく彼をドン・キホーテに例えるのが面白いです
今どき珍しいロマンチストな軍人と彼を評していたのを、パットン自身が聞いたらどう感じたのかな?なんて、此方もニヤッと出来る場面でした(しかも、その言葉はラストシーンに繋がります。上手い!)
監督はフランクリン・J・シャフナー
本作以前に「猿の惑星」を撮り、本作以後に「パピヨン」を撮っているいわば職人気質の監督さん
私はジョージ・C・スコットがもう一度シャフナー監督と組んだ
「海流の中の島々」(1977)
という作品を中学時代に母ちゃんにせがんで連れていってもらい、ヘミングウェイを読むようになりました
( ゚∀゚)
私の大切な1本なんです♪
実は「パットン大戦車軍団」
今回が初見でした
あぶない あぶない、見ないで死んでたら勿体ない作品でした
戦争映画の枠に収めてしまうにはスケールの大きすぎる
重厚な人間ドラマだと感じました