来週ニスの授業の確認テスト(筆記)があるので昨日は少し、ニスについて復習しました。ヴァイオリンが白木で完成するとニス塗りに入るのですが、ニス塗りといっても沢山の方法があり複雑です。学校では、一般的にリウテリアで使われる樹脂やオイルなどについて学びます。

 まず始めに La preparazione (準備)として、木にある孔をふさぐため、染み込ませるため、そしてニスと木の層を分けるためにPreparazioneを塗ります。これもたくさん種類があります。このPreparazioneによってニスの仕上がりに差が出ます。良いpreparazione は木の持っている美しさを消さずにさらに際立たせます。そしてこのpreparazione とニスとの相性も大事です。Le preparazioni には主に、水ベース、アルコールベース、エッセンスベースのものになります。これらのベースに樹脂やエッセンシャルオイルなどが混ぜられます。Preparazione は木の保護のためやアンティーク仕上げのためなどで共鳴箱の中にも塗られることがあります。

 その後にSottofondo と呼ばれる下地を塗ります。下地は主に黄色、茶色で後に塗るニスの色によって変えます。この下地には、いろいろな種類の色素、たとえばサフランやクルクマ(ターメリック)と溶剤(水やアルコール:色素による)をあわせたもが使用されます。
 そして、ニスにもオイルニス、アルコールニスそしてミスト(オイルアルコールのミックス)。いろいろな樹脂、エッセンスや色素などが混ぜられます。樹脂、エッセンス、色素にはたくさんの種類があり、組み合わせや配合は無限です。樹脂などは天然のもののためクオリティーや産地によって出来上がるニスの質が大きく左右されます。実に奥が深いです。ニスは楽器の美しさだけでなく、音にも影響します。そのため私たちはニスに混ぜられる全ての素材について性質などよく知っておく必要があります。大変ですが興味深いです。