世界最大規模の棚田群、

世界遺産イフガオの棚田その②

バンガアン

BANGAAN

行きの車から見下ろしたバンガアンは

盆地の谷底に家がぎゅっと集まって暮らしている

ガイドのジュンさんは親戚がここにいるとのことで

35軒ぐらいの世帯があると教えてくれた

 

今からあの集落を目指します

 

 

 

 

途中の道路ばたで、山盛りのトマトを選別する光景に出会った

 

 

10代と思わしき若者がおそらく選別作業のようなことをしている

かなり青い

こんなに若い人が10人も集まっているのを見ると、人材不足の日本農業現場を見ている筆者には、なんとも贅沢な光景に思える

 

バンガアンの村へ盆地を降りて行く途中の家

コンクリートの庭にずらりと稲束を干している

この時、夕方16時過ぎだったので

写真奥にいる人は、今から室内へ片付けようとしているところらしい。

日の当たる日中だけ干して、日暮にはしまうのだ

 

バナナ

 

バンガアン

 

コンクリートで舗装された歩きやすい道

 

村の入り口、お土産、休憩所・売店のお母さんは、ガイドのJunさんと親しげに話して、

もう今日の仕事は終わったけど、やって見せてあげようかというふうなことを言って、石臼で籾すり作業を見せてくれた

籾を取って玄米にするのか、白米にまでするのかわからないけれど。

(イフガオで食べたお米はすべて白米か赤米でも精米していたので、玄米で食べる習慣はないのではないかな)

 

 

体験させてもらいました

実はめちゃくちゃ重い

 

なるほど、一人ではなく複数でやるのか。
後で見た写真では3,4人でやっているのもあった。
間髪を入れず絶妙なタイミングでつく。
どうやら、毎日食べる分だけやっているのだろうか。。。
日本でも家庭用精米器を持ち、食べる分だけ玄米から精米する家庭もあるようだが、
籾すりを毎日やると考えると、やはりすごい。
生活とは営みであり、仕事でああり、食べることであり生きることであり・・・
 
この人たちはTシャツこそ着ているけれど、
山岳に棲むイフガオ族という山の民の伝統的な暮らしを保っているのだろうなと思わされる

 

高床式の民家

現役!

 

ハシゴで出入りする

 

上がらせてもらう

四本柱にはねずみ返しがバッチリ

 

まさかの家の中に炉があり、煮炊きをする

この人、奥さん。

屋根はすすで真っ黒に

 

薪をくべて煙もくもく

このおかげで屋根が長持ちするという

日本の茅葺き屋根と全く同じではないか!!

 

屋根裏は、稲の束の保管庫になっている。

 

家の中に家具はないが、

壁は逆さの台形であり、床面積より天井の方が広く

床の外側周囲が棚になっていて、

バナナ、籾など食材置き場になっているらしかった

 

 

 

イフガオネイティブハウス

わざわざこういう看板を掲げているということは観光もそこそこあるのだろう

バッファローの頭蓋骨は、立派な家柄や功績の標で、いっぱい飾ってあるところは旧家であるとわかるそう

おじさんが仕事を終えた風で、バナナかついで帰ってきた

 

奥さんに話しかけると、家族は11人と言う。
この高床式に11人が暮らすのか?ちょtっとわからなかったが・・

家族が増えたからか、ちょうど家の前にコンクリートの近代ハウスを建設中


 

稲刈りしている人を発見!

 

カマを見せてくれた

ガムランと呼ばれる

日本のカマと違って、

長さ20センチほどのパイプのような棒の途中に、垂直に刃が付いている。

よって、片手で花を摘むように稲を刈る。

もう片方には、稲の束を持っている。

まさに「お花摘み」のように。刈った稲を入れるかごも見当たらない。

なんとも優雅でのんびりした稲刈り風景だろうか

 

image

 

インゲンかな、豆を収穫をするおばあちゃん

 

ここバンガアンは、

盆地の棚田エリアの外周、山側にはサツマイモやインゲンの畑があった

 

石垣が崩れているところもあった

大雨などの土砂崩れかと思ったが、

ガイドのJunさんによると、

土の中を荒らす虫がいて、それが田んぼの土に穴を開けてしまい、そこから崩れるとかいう話であった。

(多分そういうような話)

 

いました!

稲の食害になるジャンボタニシのスクミリンゴガイの卵

淡水巻貝の一種

 

ほかの棚田でも時々見かけたが、それほど大量発生でもない気がした。(印象ですが

 

赤い葉っぱ

田んぼの畦でよく見かけた

お供えとか儀礼にも使うらしい

 

後から検索してみたが、

センネンボクとか

学名 コルディリネフルティコサ、

ティープラントか

 

【記事】

 

 

 

センネンボクは園芸以外でも、伝統的また宗教的に様々な用途で利用されてきました。例えばフィリピンやインドネシア等ではセンネンボクは神聖な植物として扱われており、フィリピンのシャーマンは死霊の霊をなだめたり利用するための儀式を行う際にセンネンボクの葉(赤色の葉が精霊にとって魅力であると信じられている)を利用していました。

 

18時前、帰り道を通ると

干していた稲束はすっかり片付けられていた。

広場は犬の遊び場に

 

 

イフガオの棚田は95年に世界遺産になったものの、

その後、2001年頃には危機に瀕し「危機遺産」になっていたが

その後、そこからは脱した歴史がある

 

 

夕方18時前、振り返ってみたバンガアン

夕食の支度が始まっているようにも見えるけど

野焼きかな。

ワラや枯草の焼ける田んぼを焼くにおいが好きだ。

 

 

 

ベジアナ 世界遺産イフガオの棚田を訪ねて