大井川上流の山間に位置する川根本町。
天空の茶園「つちや農園」へ行ってきました。
すばらてぃー!茶園の景観を眺めながらいただく川根茶です。
世界農業遺産「静岡の茶草場農法」を受け継ぐ地域、5月は新茶の摘採繁忙期。
萌黄色に輝く茶園景観が観光客にも人気のシーズンです。
世界農業遺産「静岡の茶草場農法」の取材で訪ねてきました。
「一芯二葉」と呼ばれる、一番上のやわらかい新芽と2枚の葉を手で摘むことで極上の新茶になります。
「この茶畑は標高600メートル。冬の寒さや土壌流出に茶草を敷くことで守っているんです」と土屋さん。
傾斜地に生きる茶農家の知恵を教えてくれました。
茶畑の畝間を歩くと、山で刈ったススキなどの草が敷かれ、心地良い感触が足に伝わります。
これぞ「茶草場農法」です。
茶畑周辺の草地を茶草場と呼び、敷き草として活用する農法です。
土屋鉄郎さんは、なんと2度に渡って全国茶品評会で日本一の農水大臣賞を獲得しました。
まさに茶業界のレジェンドです。
そんな父の姿を見てきた裕子さんは、夫とともにUターンし、後継者になりました。
「最初に大臣賞をとった時、父は69歳でした。
中学を出て50数年続けて初めて世に一番と認められる仕事をしてきたのか」と、
鉄郎さんの後を継ぐことを決意しました。
つちや農園に昨年、茶畑の中に農園を一望できるテラスが完成。
都市部や海外からも客が訪れるという人気スポットです。
低温で時間をかけて入れたお茶は、うま味と香りが口中に広がります。
眼下には輝く茶畑、初夏の風がウグイスのさえずりを運んできます。ここで飲むお茶は単なる飲み物ではなく、日本人の心であり、原風景なのだという思いに至りました。
国連FAOが認めた世界農業遺産「静岡の茶草場農法」
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茶草場農法は、農家が良いお茶作りを目指し、山の草を資源ととらえて編み出した技術です。
その結果、持続可能な開発目標(SDGs)の理念に叶う環境と共生する農業として世界に認められました。
人の手がかかる草刈りが多様な生き物を育み、人の目を惹きつける景観を創造したのです
【静岡の茶草場農法】2013年に「世界農業遺産」に認定。
掛川市、菊川市、島田市、牧之原市、川根本町の4市1町。
【茶草場農法の効果】
・土壌の保湿と保温
・雑草抑制
・有機質の土壌改良
・生物多様性の保全
・炭素貯留など
日本農業新聞
シリーズ企画 小谷あゆみのGIAHSリポートその②
世界農業遺産「静岡の茶草場農法」極上の一滴 守る知恵
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ベジアナあゆみ