日本農業新聞で4月から新しい連載企画はじまりまーす。
FAOが認定する持続的な農業システム、世界農業遺産を歩く。
未来へ続く農の道♪
茶道、華道、剣道、柔道いろいろあるけど農にも道ってあると思うんだよね。
農道…って、いうと軽トラの通る農業用道路になっちゃうけど、そうなくて精神的な方の道ね。
企業文化でも作法って言うよね。トヨタの作法とかね。
道っていい言葉だよね。
歩いてきた道、この先進む道、
人生とも重なるし。
道徳、道義、道理、道の理、あるべき一定の幅みたいな意味もある。
道を踏み外す、、、
こうあるべき、という理想のようなものも含まれてるよね。
やっぱ、物には道理があって、道理をまた分解すると、道の理(ことわり)。
セオリーというか、仕組みというかね。
昔、さくらもももさんが妊娠出産の体験を書いたエッセイの題は、
「そういうふうにできている」だったと記憶している。
すごくそれを実感したのだろう。
子どもという命がお腹の中で成長し、生まれて、育っていく過程を見ながら、
生命の成長とは、そういうふうにできている、という仕組みを感じたのだろうなと思う。
仕組みと言えば、
世界農業遺産は、農業システムの評価なんですね。
農業システムって、聞きなれないと思うけれど、
一人の人や家族が営む農業、の集合体、その地域らしい農業にはこういう
共通点があり、知恵があり、技が磨かれていった。。
そのために共有され、継承されてきた知見の集合体を、農業システムと呼んでいる。
とわたしなりに理解します。
この土地のお米がおいしいわけは、って答えは一つじゃないよね。
様々な営みが山の上流から下流から、人の仕事から、生き物の働きから、
いろいろ絡み合ってできている。
いま、生物多様性が大事といわれてるけど
いろんな生物がいることが大事な理由は、1つの種が滅びてしまうと、
他へ及ぼす影響がいろいろ考えられる。
でもまだどこに影響し、どこには影響しないか、人間が解明できていない関係性がある。
科学やエビデンスと言っても、まだわかってることなんてわずかなんだよね。
であれば、ともかく、種を絶滅させないで、細かな生態系を守っておくことが大事。
この種は絶滅しても大した影響はないかと思ってたけど、影響あったんだーーーーと思ってから
ではもう遅い。。。鳥獣害問題もまさにそれじゃないでしょうか~。
生物多様性という言葉を考える時、いつも「風が吹いたら桶屋が儲かる」って言葉を
思い出す。
江戸時代の小噺だったのかな、この仕組み、話としておもしろいだけじゃなくて、
実に人間社会をとらえていて、風刺していて、
おもしろいんだよね。
風が吹くと言う、わずか1つの事象に思えることが、
実は様々なものと絡み合って、関係しあっているよ。
その集大成が、桶屋が儲かる。なんだよ。
関係しあう、仕組みといえば、
有機農業の「有機」という言葉。
これも一楽照雄さんが英語のorganic を訳す時に考えた言葉なんだそうですね。
「天地有機」という中国だったかの故事がある。
天地に機有り。と読む。
この「機」がまさに、機能、機構、機会の機。
機織りの機。
仕組み、システムなんだよね。
天地(自然界)には、目に見えない様々な仕組み、システム=生態系のバランスがありますよ。
それを活かすのが有機農業ですよ。
しかもそれは、土から微生物の力を借りて、植物(農産物)を生み出す農法に限らず、
生産と消費の提携も含めて、有機的な関係性であると、
一楽照雄さん達が作ったのが、日本有機農業研究会の「提携10か条」。
これを初めて読んだときは、本当に感動した。
なんてすばらしい仕組み!ルールブック!
声に出して読みたい日本語なのかと思った。
いかんいかん~書き出すと止まらないんだよね~~
今日はここまで。
昨日、福島県で開かれた環境保全型農業の大会。
農リミットの安島さん、いわき市でオーガニックビレッジの構想を進めたいと話してくださいました。
農業の未来は、有機的なつながりで~♪
ベジアナ。有機は機あり。あゆみ