こんどJICAの農村開発で話をすることになり事前取材に行ってきました。

 

 

アフリカの主食はコメなので、田んぼで水稲は作っているが、肥料代が高くて農家には買えないため、量がとれない。

そこで、コートジボワールで、

鶏糞を田んぼにまいて米を収穫し、増収した一部の米をエサに(飼料米)して鶏を育て卵を自給できる仕組みに奔走する日本人がいた。

 

 

青森で「こめたま」の基礎を築いた石澤さんだ。

 

鶏を飼うと鶏糞が出る。

(どの家畜も飼うと糞が出るものです。人間も。)

 

鶏糞は適量をまけば有機肥料(窒素・リン酸・カリウムという三大要素が含まれている)として土に栄養を与えるが、施用には注意が必要です。

安価で手に入りやすく、牛ふん(堆肥)とは違い「肥料」なので、使い過ぎると逆効果になるため、敬遠する農家もいるのが現状です。

 

(財)日本土壌協会の「土壌診断によるバランスのとれた土づくり」によると、

 

黒ボク土の分布が多いわが国の耕地では、不足する有効態リン酸を富化するために、

これまで熔リンを中心とするリン酸肥料の施用によっていましたが、

今日ではむしろリン酸富化の傾向が多く認められるようになって来ています。 

中略〜環境問題などから過剰なリン酸肥料施用はつつしむべきです。 

http://www.japan-soil.net/BOOKLET/H22_DS/A3/A3_web.pdf

 

日本国内では、土壌のリン酸過剰が見られる耕作土も少なくない。

 

 

行き場がないとそれはゴミと呼ばれて処分に困る(お金がかかる)。

だが使い道があると、資源と呼ばれて相手に喜ばれる(お金を生む)。

 

ただ、国外では土壌の種類も、農業技術(肥料の投入の有無)も事情はまったく異なります。

 

そこで、アフリカの水田の土づくりに活用したというわけです。

 

鶏糞と米の資源循環で自立できる技術を教えることにした。

石澤さんには米どころ青森で「飼料米卵」生産を培ってきた日本ならではの日本人にしかできない農村開発援助のノウハウがある。

こういうのを、サステイナブルな開発というのでしょう。

 

コートジボワールの農村では卵が1年に平均30個しか食べられない。

2週間に1個の卵がごちそうだ。

これをせめて年間60個にしようという。

 

国連の掲げる「SDGs」(持続可能な開発目標)には17目標 あるが、

その17番目は「#パートナーシップで目標を達成しよう」である。

どちらかだけでない、両国ともの目標達成だ。

〜と考えるとこの取り組みは17目標 のうち14目標ぐらい達成している。

 

話を聞けば聞くほど、清々しい気持ちになりました。

いい循環ってそういうことだろう。

誰が聞いても気持ちいいのだ。

 

 

JICA食と農の協働プラットフォーム は4/25(木)に設立フォーラムを開きます。

 

 

 

 

ベジアナ・循環型アナ@あゆみ