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金沢市花園
とんでもない山あいのそのまた奥に

 

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加賀野菜を訪ねました。

「加賀野菜」に認定されているのは15品目。

「昭和20年以前から栽培され、現在も主として金沢で生産されている野菜」という定義を満たした野菜だけが「加賀野菜」と名乗れるのです。

そのうち金沢市内だけでなく、築地でも数は多くないですが夏の食材として料理人の間でも知られている野菜に「金時草」があります。

金沢市花園地区 標高100m

いわゆる中山間地と呼ばれる里山の杉林の中にその畑はありました。

 

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加賀野菜「金時草」の畑です。

 

 

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金時草の生産者「農の匠」にも認定されている金時草のカリスマ!西佐一さん。

JA金時草部会長でもあります。

それにしてもどうしてこんな山間の畑なんですか?

金時草は葉の裏の鮮やかな赤紫色が命!

しかし高温だと、鮮やかな赤紫色は抜けやすくなります。

林に囲まれていることで陽が沈むと西陽が当たらずいち早く日陰になって地温も下がります。

一般に高原野菜など寒暖の差がある方がおいしいと言われる通り、夜寒いと野菜は冬眠状態になり、余計なエネルギー(糖)を消費しないで済むため、おいしく色鮮やかな金時草になるのですね。

また同じ理由で、雑草よけや土の乾燥を防ぐためのマルチシートについても、一般には黒いマルチが多いのですが、黒だと熱を吸収するため、あえてシルバーマルチにしています。

ですから、西さんは軽トラに乗って山の下のお宅から標高100mのこの林に囲まれた畑まで通って来るそうです。

「山の上まで通うのは大変ではないですか?」と伺うと、

「ほんなもん〜、西陽の当たるような畑で作りたないがいね〜」と当然のようにおっしゃいました。

よい野菜はよい畑から。

さて、畑の帰りにおもしろいものを見せて頂きました。
       

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西さん、それなんですか?

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親父の代から、5〜6年前まで使っとったんやけどーー
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みなさん、ではここで加賀野菜・金時草クイズー!

この洞穴、なんのため?

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実はこれは 「室」と呼ばれ、冬を越すための金時草倉庫です。

金時草は種まきはせず、枝の一部を切り取って「挿し木」で増やします。

山の側面に掘った奥行き2〜3mの洞穴「室」は、冬の間は外よりも温かいのです。

訪ねたときは、ひんやりとした空気でした。

金沢には「氷室(ひむろ)」と呼ばれる冬の積雪を固めて貯蔵しておく蔵が江戸時代からありましたが、それと同じ原理ですね。夏は涼しく冬暖かい。

天然の貯蔵庫が、加賀野菜を守ってきたのです。
 

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数年前から挿し木はハウス栽培に切り替わったそうですが、山の側面に「室」がいくつもありました。

 
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5つも6つもあるよ
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西さん
金沢市役所のみなさんありがとう
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鮮やかな金時草
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きれいに束ねて〜

1袋200gですが、220〜230g分計っていれます。

「水分蒸発したらいかんし」ということでしたが、サービスですね。

 

大正時代、熊本から水前寺菜としてやってきたあと、金時草と名づけられ、

栽培は金沢中に広がり、生産量が熊本を越えました。

西さん達のおかげで品質も葉の鮮やかで大きく、加賀野菜になりました。

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西さんご夫妻
ありがとうございました*\(^o^)/*
 

 

 
ベジアナあゆみ