大津市のいじめと自殺が報道され出したころ、ツイッターで、
劇作家・鴻上尚史さんが過去に寄せた新聞コラム「いじめられている君へ ~死なないで、逃げて逃げて」というのがあちこちで引用されて、にわかにブームのようになっていた。
読んでみてそうか~と共感したのでわたしも覚えておこうとリツイート(再掲載)しておいた。
それは朝日新聞に2006年11月17日に掲載されたコラムで、
内容は・・・
あなたが今、いじめられているのなら、今日、学校に行かなくていいのです。
あなたに、まず、してほしいのは、学校から逃げることです。
逃げて、逃げて、とことん逃げ続けることです。学校に行かない自分をせめる必要はありません。
続きはこちら↓
http://www.asahi.com/edu/ijime/kougami.html
ここで言いたいのはその内容というよりも、そのときわたしが思ったこと。
劇作家や有識者や、教育評論家や、今回のことに関連していいコラムを書いて何かよき方向を示唆してくれそうな人が、どこか他にもいそうなものなのに、なんでまた2006年という古い新聞コラムがここへ来て出てきたのか不思議な気がした。
発端にはもしかしたら誰か仕掛け人がいたのかもしれないが、それにしても他方面で引用されていたし、
他に大勢の人がこぞってリツイートしたくなるようなコラムは、鴻上さんのほかに見当たらなかった。内容も胸のすくものだった。(ツイッターでわたしが受け取る情報に偏りがあるとはいえ)
ショッキングな出来事が起きると人は不安になったり、なにか慰めになるものを探したくなるが、
わたしの仮説として、そのような「慰めになる言葉」を示してくれる人は、今、なかなかいないってことが浮き彫りとなった。のではないか。
新聞のコラムは書籍とは違って、読んだら古紙回収に出され、忘れ去られてしまう運命だと思っていたが、(今回は、ネット記事が残っていたけれど)
心に残る文章というのは、例え6年という長い歳月がたっても、
人によって語り継がれていくのかと思うと、なにかすごい力強いものを感じた。
希望、、、光、、、みたいなもの。
ま、それほど深いことは考えてなかったのだけれど、
おととい、たまたま近所の図書館で何気なくなんか読む本ないかな~と探していたら、これを見つけた。
「孤独と不安のレッスン」。
朝日新聞「いじめられている君へ」のコラムが書かれたまったく同じ2006年の本だった。
うわー!と思ってその晩一気に読んだ。
感動した。
感動した。
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いじめられてる君へのコラムは、自殺しようとする生徒へ向けて学校へ行かなくていいという主旨なのだが、この本はどちらかというと社会人向けの気がした。
いや、学生向けとも、どちらともとれる。
だって、大学生も、中学生も、社会人も、30代も、40代50代だって、誰も不安と孤独を知る勉強なんてしたことはないし、
ましてやそれをよしとするレッスンを受けたことはないのだから。たぶん、ふつうは。
読むと心が軽くなるような気がします。
わたしは読んでかなり救われました。もしも、興味ある方は読んでみてね。
そして鴻上さんも本の中で語っているのだけれど、
本とか、文章って、心を救ってくれることがある。
いわゆるメンターとかいう相談相手になってくれる先輩や師匠がいれば心強いけれど、相手が人間である以上限界がある。
好きな詩や言葉、文章、その本を心の経典に持っている人はだいぶ幸せだ。
いつも書いているけれど、
わたしにとってそういう心の師匠はやはりこの人。
この本、すごいんです。
↓
- 沈黙 (集団読書テキスト (第2期B112))/全国学校図書館協議会
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原稿仕事をするといいながら、おととい書けなかったので、
きょうこそ書かなくちゃけないので、もうブログ書いてる暇はないので
このへんでやめますが、
「沈黙」すごい。
もともと村上春樹全集に載っていたもので、たぶん春樹さんが40歳ぐらいの時に書いた。
これほど直接的に「いじめ」に対しての見解を書いていることは珍しい。
小説ではあるけれど、すごく強い考え方が出ています。
きょうのところは以上!
- 「空気」と「世間」 (講談社現代新書)/講談社
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ネット情報によると鴻上さんのこちらもオススメらしいけどまだ読んでないので覚え書きー!
最近、写真のアップばかりで文章書いてなかったので、もしかしたら物足りないと感じていた人もいますかね~!?いや自分が言い足りないだけかー。
東京、久々の雨で涼しー^^
みなさまコメントいつもありがとうございます!
全部読んで楽しみにしております。
返事ひとつずつしないでごめんねー。
ベジアナ@あゆ