安西水丸さん掛軸展（松屋銀座）である。
こちら、掛け軸版「普通の人」
水丸さんに写真撮ってブログ載せていいかと訊ねたら、
「どうぞどうぞ好きなように」と許可を得たので
特別に作品紹介！
普通の人。 長～い長～い絵巻物。
掛け軸を見て（読んで）吹き出したのは初めて！
①②③④という番号順に見てね
画像クリックで切れてる部分も見えます。
⑬⑭⑮⑯⑰の順に見てね
⑱最高傑作。
このパジャマ男子、「シュウちゃん」というのか。
オトナかと思ったら、ママの息子であった。
昨日の水丸さんトークショー「絵を描くことが遊びだった」の中で、
心動かされた「水丸語録」をひとつ、ふたつ。
「ぼく、しけん、強いんです」
水丸さんは電通→NYのデザイン事務所→平凡社→フリー。
電通の入社試験で
「英語あんまりできないのだけど、なぜか知ってるのばっかり
出ちゃって、１００点取っちゃったんです。それで国際広告の部署に」
「20代で海外を経験しておこうと決めてたんです。なぜだか知らないけど」
「NYの会社だけですよ、辞める時、引き止めてくれたのは」
「日本帰ってきても仕事ないんで、新聞求人欄見てたら平凡社の募集
がありましてね。それで、依頼する側の仕事も経験しておこうかなと」
「ぼく、求人欄ってわりと好きなんです。今までぜんぶ新聞か求人欄
で仕事見つけました。電通は大学の求人欄で」
「思えば会社を経験しておいてよかったなと。アーティストなんかは
よく会社勤めをばかにしたりするんだけど、
フリーランスでイラストレーターやっていこうと思うような
人間が、
世界に通用する企業の試験ぐらい受からないでどうする。
という思いがありましてね。
ひねくれのひねくれです。」
●安西水丸のペンネームの由来
平凡社にいた頃、嵐山光三郎がやってきて、イラスト描かないかって。
で、ペンネームを付けろと。
嵐山は「あ」だから、お前も「あ」の名前にしろと。
で、考えてたら母方の祖母が安西だったんです。
「水」というのは、
ぼく小さいころからへんなこどもで
好きな漢字ベストテンとか考えてたんです。好きな帰り道ベストテンとか。
最初に習う漢字が月火水木金土日なんだけど、「水」という字が
一番好きだなと。それで
「水」を自分のマークにしたりなんかしてたんです。
今考えると「水」のシンメトリーの崩れたはかなさ
みたいなのがぼくの琴線に触れたのかなって。
水となるともう、あとは、「水丸」しかないんですよ。
嵐山に「安西水丸」と紙に書いて見せましたら、それをしばらく
じ～～～～～っと見てましてね。それで
「いいじゃない」って。
ついでに言うとボクの本名は渡辺昇です。
渡辺崋山という江戸時代の画家をうちの父（建築家）が好きで、
その人の本名が渡辺登だったんです。
それで同じ漢字じゃ申し訳ないからって、昇に。
ワタナベノボルという名前は村上春樹さんの小説によく出てくるんだけ
ど、あるとき春樹クンじゃなくて、春樹さんに
（ぼく彼を20代から知ってるんでハルキクンとか言っちゃうんだけど）
「水丸さん、本名なんて言うの？」って聞かれて、
「ワタナベノボル」だと答えたら、
後で知ったんだけど、そのときぼくの名前が何か”記号”のように彼に
響いたらしいです。
「ノルウェイの森」のときは性描写が結構あるんで、当時うちの母親も
まだ生きて読んだりしてたんで、ちょっと変えてくれないかなぁって
言ったら、ワタナベトオルになっちゃったんです。
というようなお話が伺える安西水丸さんトークショーは
松屋銀座７階画廊で
今度は、２０（日）14時からあります。
●「墨楽」掛軸展は２２日まで松屋銀座７階画廊にて
詳細はこちらhttp://www.kaimei1898.com/
また「デザイン特講」のサイトにも過去の水丸画伯のトーク動画あります。
こういうの好きな人にはめちゃくちゃおもしろい。
http://player.video.search.yahoo.co.jp/video/a3616aa0dbbac1bb221ca1f566404818
ベジアナ
あゆ