佐藤雅彦さんの「毎新聞」という本を借りて読んだ。

あ~。 読んでヨカッタ。

胸がス~ッ・・・というか脳がスコーンとした。


「毎月新聞」。(2003年刊行) 

98年~02年まで「毎新聞」に月一回連載していたコラムをまとめた本。

20060104_1217_001.jpg 筆者・佐藤雅彦さんのことを説明する必要は今さら

ないんじゃないかと思うが念のため。

ポリンキー、コイケヤ・スコーンとかのCM、だんご3兄弟、
教育テレビ「ピタゴラスイッチ」の産みの親である。
と書けば、
知らなかった人でもすぐわかりますね。
「ああ~、おもしろいものを考えて作る人なんだ」と言うことが。

20060104_1217_000.jpg ←連載のきっかけになったのはこのコラム。
98年6月掲載。


誰でも経験があると思うのだが、(お正月、特に)
日がな一日テレビのリモコンをがちゃがちゃしながら
オモシロイ番組がないな~
ああ~こんなつまらない番組を見て一日スゴしてしまったという後悔・・・

佐藤雅彦さんも、つまらないと思いながらテレビをずるずる見てしまい、
その後、時間を無駄にして憂鬱に・・・というような経験があるそうだ。
そんな折りのこと・・・


以下引用。


テレビを消す自由。
~よりよくメディアとつきあうために~ 

    

故郷で独り住まいをしている高齢の母親は、
テレビの野球中継をとても楽しみにしています。
「この松井って子はいいよねえ」と、目を細めながら応援しています。
そして、好きな番組が終わると迷いもなくテレビを消すのです。
たまたま帰郷していた僕は、そんな母親のあたり前の態度に
ハッとしてしまいました。
『面白い番組を見る』~
こんなあたり前のことが僕にはできなかったのです。

(テレビを消した後このお母さんは家庭菜園の里芋の出来について話し、
 その後、CDラジカセで、大好きな美空ひばりの歌を嬉しそうに歌うのだった。)

僕はそれを聴きながら、
母親はメディアなんて言葉は毛頭知らないだろうけれど、
僕なんかより、ずっといろんなメディアを正しく楽しんでいるなあと
感心しました。
そして目の前にある消えているテレビの画面を見つめ、
先日のやつあたりを少し恥ずかしく思うのでした。
(※テレビずるずる見)

つまらない番組を見て、時間を無駄遣いしたと思っても、
それは自分の責任なのです。
決してテレビの責任ではありません。
リモコンにはチャンネルを選ぶボタンの他に
「消す」ボタンも付いています。

僕達は、当然テレビを楽しむ自由を持っていますが、
それと同時にテレビを消す自由も持っているのです。

まさに年末帰省してそのことを考えていた。

うちの母は残念ながら佐藤さんの母とは逆であった。

一人暮らしなので寂しいからかいつもテレビを付けっぱなしにしている。

テレビ番組を生業にもして、テレビを愛しているワタシは
確かに時々「ながら見」をするけれど
特に見ないとき時はわりと消す方だと思う。
(だって見ていないときのテレビはうるさい。)

帰省する度、見ていないときにこまめに消そうとするワタシと母とで
いつもケンカになる。
(だっておかあさん、今、昼寝してやんか~っ・・・)
(目をつぶって「聴いて」たんや~)
む、む、空しい・・・。

母の家には母の生活があるのでその習慣を犯すのはよくないのかもしれない。

空しいのは親子ゲンカと電気代ばかりではない。

視聴率を競うテレビの制作者は
見てなくてもいいからとにかく付けていてくれと思うかもしれない。
だけどワタシは人に見られていないテレビは空しいと思う。

「これおもしろいな、ぎゃははは(あるいは、フムフム)」と直視されてこそ、
テレビ(番組)も生きる、というもんじゃないか。
(もちろん笑う番組だけじゃなくて、ね。)

好きなチャンネルを見る自由!
つまらないと思ったら消す勇気!りんりん!
但し、コタニが出ている時は絶対見る、コレまた勇気!りんりん!


※佐藤雅彦さんの本はこのハナシの他に
もっともっと発想の転換!のような考え方の切り替えのヒント!のような
おもしろいハナシが盛りだくさんです。


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追伸)

誤解のないよう、念のため。

ワタシはテレビを消すことを推奨するつもりは全然ない。

見ないのに付けていたり、つまらないと思って見たり、

後悔するならば、

消せる自由を持っていることを、忘れないで、と思うだけです。

例えば朝の出勤間際、時計代わりに付けるのもひとつの意味ある目的なので

それを消しましょう、と言いたいワケじゃあないです。

人それぞれ良いと思う(つまらないと思う)番組と、その見方は違うでしょうけど

オモシロい、楽しい、感動する、有用な、番組はたくさんあるデスものね~。