これ、ホームステイしていたお宅のシャワー室です。
シャワーといっても、シャワーヘッドなんてない。
蛇口から出る水を小さな容器ですくってカラダにかける。
ワタシは蛇口の下にしゃがみこんで水をためてはかけた。
あまりカッコウのいいシャワー姿ではないですわな。
蛇口、2つあります。
2つとも、「水」であります。
「インドへお嫁に来て1年半、お湯のシャワー
なんて浴びたことない」
ジュンコさん(姫路出身のインド嫁)は言った。
では、なぜ蛇口は2つあるのか。
「1つ」は、水道局から直接、供給される「水」。
このアパート(公団みたいなカンジ)には給水時間が決まっていて、
水が出るのは朝7時から8時までわずか1時間!!!
その1時間内に各家庭では目一杯、大きな500Lタンクに水を貯める。
そのタンクとつながっているのが、「もう1つの蛇口」。
タンクはアパートの屋上に部屋の数だけある。
1時間のうちに貯めた500リットルの水で
(家族の人数によってはタンク×2つ=1000リットル)
一日に家族が使う分をまかなうそう。
※調べたら1人1日の水使用量(大人+子供平均)日本では1人322L。
ジュンコさん宅は500Lタンク1つで、夫婦2人と赤ちゃんがいるので
3人で割ると1人166L。日本の約半分だ~。
ただし飲み水(料理も)は市販のミネラルウォーター。
4階の部屋から見下ろす。
階下の2人、何をしているかと言うと・・・
ジュンコ&シンさん夫妻は、前日、引っ越しを終えたばかりであった。
翌朝。タンクにつなげたはずの給水管が
つながっていなかったことが、発覚したのだ!!!
タンクに水を溜めておけない→ということは、給水の1時間以内に
水が必要なあらゆる用事を済ませなければならない!!!
シンさんは近所の水道屋さんを呼んで、階下の配水管を見に行った。
(↑写真はその様子)
ジュンコさんに言われ、ワタシは大慌てでシャワー(水浴び)させてもらい、
その後すぐ、ジュンコさんもシャワー(水浴び)←シツコい。
そして、ブッブー。時間切れ~。
午前8時。給水時間終了~。
様子を見に行っていたシンさんが水浴びする前に水は一滴も出なくなった。
水がないということは、
トイレの後、流せない。(水洗トイレなのに)
手も洗えなければ、食事も作れない。
食器洗いも、洗濯も、何にもできねぇ~。
歯磨きは元々、ミネラルウォーターでやっていたが。
とにかく家事をやろうとするその手が、実にピタリと止まってしまうのだった。
そんな不具合が2日ほど続いて、水道管が直った翌朝、
ジュンコさんは♪鼻歌まじりに下着や赤ちゃんの洗濯物をした。
ウレしそうだった。
そもそも、ジュンコさん達がなぜ引っ越しをしたかと言うと、
前いたアパートでは、給水のナイ日が1ヶ月間続いたからだ。
ワタシは1年前もインドへ行ったのだが、
その時は、そんな「インド一般の水事情」を知らないものだから、
ホテルのお湯が出ないとわーわー騒いでいた自分を思い出した。
後からわかったのだが、
そのホテルでは水がお湯に替わるまで30分ぐらいかかった。
一体どんな湯沸かし器を使っているのか・・・。
考えればコックをひねれば水やお湯がジャージャー出るというのは、
今の、日本のジョーシキなだけであって、
インドでは(一般家庭では)
出ることもあるけど出ないかもしれないのがフツーなのかもしれないー。
去年のインドでもそれを知っていれば、お湯の出ない不足よりも、
わー!ちゃんとお水が出るー!ことに、満足するべきだったな~。
ジュンコさん、きょうもルンルン♪鼻歌まじりのお洗濯、できているか
な~。どうかな・・・。