~インドの旅2004年の巻~

朝7時。

寝ぼけ眼で降り立ったバラナシ駅。

デリーからバラナシまで鉄道で片道12時間の旅であった。

列車を降りるや否や、「あ!」男が私の荷物を運び去った。
迎えのガイドさんによると泥棒ではなくポーターらしい。

慌てて追いかけ

「運んでもいいけど、20ルピ(約50円)しか払わないよ!」

と念を押した。(20ルピ=ガイドさんに教えられた相場)


その時はうんうんうなずいていたポーターが、

いざ荷物を受け取ろうとすると30ルピ(約75円)要求してきた。

「え?20ルピって言ったじゃないー!」

拙い英語で言い返すと

仲間がやってきて

「こいつは英語がわからないから30ルピ払え」

と加勢してくる。


「なんだよおめえ、さっき英語でトゥエンティルピね!って

 言ってたじゃねぇかよ~」
と言う英文を(え~っとえ~っと)考えている間にも、
相手は大きな瞳を見開いて、手だけぐいぐい差し出してくる。

はっきり言って気持ちの良いものではない。
結局、根負けして30ルピ払ってしまった。

その他、オートリクシャ(3輪自動車)のドライバーは、
乗る前に約束した料金より必ず!後から高い額を請求してきた。
最初は言い負かされていたワタシも、そのうちだんだん慣れてきて、
「強く要求」されても「強く!否定」すればよいだけなのだとわかった。

ここはインドなのだ!


そんなワタシを友達は「NOと言える日本人」と呼んだ。
そして現地のガイドさんからは「社長サン」と呼ばれた。
買い物やオプションツアー料金を巡っての

シビアな値段交渉が板に付き過ぎていたのであろう・・・。

バラナシ2日目。早朝5時半。
沐浴を見ようとガンガー(ガンジス河)に向かったオートリクシャのドライバーが
頼んでもいないのにチャイ(ミルク紅茶)の露店に車を寄せた。
2杯のチャイを私達に勧めてくる。


「ハウマッチ?ハウマッチ!?」

値段を聞いてからでないと受け取ろうとしない私達に
ドライバーは首を振ってチャイをごちそうしてくれたのだった。
恐らく1杯2ルピか3ルピ(5円~7円)だと思う。

素焼きの土器に入ったチャイの色は、

土の色か紅茶の色かわからなかったけれど、
早朝の空腹には何よりありがたく、
どのレストランで飲んだのよりもコクがあっておいしかった。


「NOしか言えない日本人」とは、これまた寂しい話ではないか。
(猜疑心100%になっていた自分を反省・・・。)

やさしいドライバーさんに悪いコトしたなと思って
2人で相談してチップをほんの少しはずんだ。 ほ、ほんの少しね。


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