難病の奥様(68歳)を介護しておられるTさん(70歳)宅を訪ねた。
ベッドに伏す奥様の側で、ご主人が
「さあ、きょうの会議始めるぞ~」とおっしゃった。
(はて?何の会議だろう~・・・そう思っていた会議の内容とは)
「お昼ごはん何食べる?」であった。
毎日その重要な会議をされてから、ご主人は買い物に出かける。
本日の決定事項!
お昼=ジャムサンド。
晩ご飯=金目鯛の煮付けと、かぼちゃとナスの炊き合わせ。
ふと目をやったそのお宅の本棚に、
「泣いて暮らすも一生 笑って暮らすも一生」という本を見つけた。
進行性の難病の妻を介護し、共に生きるご主人の決意を、そこに見た。
さらに奥には
「死ぬための教養」 「在宅で死ぬということ」という背表紙があった。
ご主人の覚悟を前に、言うべきコトバなど 何もない。
(毎月最終水曜~)よかったらごらん下さい。