昨日、NHKでドキュメンタリーをやっていた。


森光子さんのお母さんは、京都木屋町の芸妓さん。


お茶屋に遊びに来た学生さんとの間に、森さんは生まれた。


女手一つで育ててくれた母を15の時に亡くし、

一人で生きていくため東京に出る。


森光子さんの「放浪記」が始まった・・・。


43歳のとき、

ようやく初の主役の座を掴んだその年、肺炎で緊急入院。


「代役という単語を聞いたときに、ぞっとしました。

 ええ?ワタシの役が・・・?」


医師により、病院から舞台に通うことが許された。


「やっぱり、役者の業ですねぇ。

 初めての主役でしょう。

 そりゃあ、誰にも渡したくありませんもの。」


それから、44年間。



1731回の上演。



舞台「放浪記」の中のセリフ。

『一度、断崖絶壁を登り始めると、降りるわけにはいかない。』



前人未踏の記録。


すごいですねーーー。



『放浪記』。

林芙美子の自伝小説を、菊田一夫が戯曲化。

昭和36(1961)年の初演以来、森光子が1731回上演。