私の父は2020年3月に逝去しましたから、逝去から早4年近くが経ちました。

 

この間、コロナ禍を過ごし、あっという間の4年間だったように感じます。

 

 

晩年の父本人は、認知機能が弱くなってきたことに対し無自覚で、本人の口から不安を聞くことは一度もありませんでした。本人が物忘れについて無自覚なのは認知症あるあるのようだ…

 

 

父の再婚相手の奥さんは、夫の認知症をなかなか受け入れることが出来ずに、親戚の顔や名前を忘れていたことや、昔住んでいた家に戻ろうとする父に不安を覚えた私が病院に連れて行こうとするのを拒みました。

 

「歳とれば物忘れなんてよくあること。加齢による物忘れだ」と、夫の物忘れが、病的な認知症であることを認めたがらなかったのです。

 

 

そして、デイサービスのスタッフから「パーキンソンかもしれないから病院に連れていったほうがいい」とのアドバイスを妻も受け入れて、父を病院につなぐことが出来たのでした。

 

 

そこで認知症検査をした結果、父親の再婚相手もやっと夫は加齢による単なる物忘れではなく、病気の認知症だと認めざるを得なくなった…という経緯だったのです。

 

 

パーキンソン症候群と診断された父は、認知症のほうは最初、レントゲン写真から「前頭側頭型認知症」と診断されましたが、その後、「アルツハイマー型認知症」と診断書に書かれているなど、父の認知症の種類はいったいどっちなの?という疑問も生まれましたが、多分、症状的にアルツハイマーだったのだろうと考えています。

 

 

かと言って、認知症と診断されても、認知症に関しては治療していくわけでもなく、徐々に物事を認知できなくなっていく父の現実を子としても受け止めるだけでした。それくらい、アルツハイマー病は手の打ちようがなく、現実を受け入れていくしかないということも実感でした。

 

 

ただ、夫婦揃って有料老人ホームに入居するのに際し、夫婦で住んでいたマンションを売却して費用に充てたいという中、私のほうでマンション売却に動きましたが、それは所有者であった父の認知症が進行していく時間との戦いになってしまい、父の症状の進行度合いから、もう時間的に売却は無理となり、ギリギリのとこで不動産屋の決断により不動産屋が物件を買い上げてくださりました。

 

もう少しゆっくりと売却を進めたいのに、認知症は待ってくれない!時間がない!と言う中での薄氷を踏むような売却劇には、私もほとほと疲れました。

 

 

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認知症になっても父は人格を崩すことはなく、最期まで穏やかで、可愛いお爺ちゃんだったことに変わりはなく、そこが家族にとっての救いでした。

 

 

認知症にはさまざまな種類があり、「アルツハイマー型認知症」を筆頭に、「血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」の4種類が代表的です。

 

 

中には、治療で症状が改善するタイプの認知症のような症状を示すこともあるらしいですから、「あれっ?」と思うことが増えてきた家族は、対象者を診断につなげることはとても大切なことだとは思います。

 

 

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父親が病的な認知症になったことで現在も私は認知症について関心があります。

 

それは、母、舅、父、父親の再婚相手と4人の人たちを家族としてお見送りする中で、今はまだ姑が生きていてくださるからです。

 

 

姑と話していると、たまに、「あれっ?」と思うような物忘れも増えてきました(>_<)

 

それが、歳相応の加齢による物忘れなのか? 父の時に「あれっ?」と思うことが増えてきた初期段階と同じなのか?は正直まだ分かりません。

 

分かりませんが、

お稽古を通じて80歳代の人たちと関わる場面も私には多くあり、その方々には感じない「あれっ?」を姑にはたびたび見出してしまうのです。

 

 

姑のお子さん方は、「あれっ?」という場面に遭遇しても、「歳をとればこんなもの」…という私の父親の再婚相手のときと同じような反応を示します。

 

お子さんがたは、母親が病的な認知症の入り口にある可能性について考えたくないようなので、私も姑の様子をもう少し注視していくしかありません。

 

けれど、アルツハイマー病の新薬が出た今、もしもまだ軽症段階のアルツハイマー病だった場合は、早めの診断をつけておきたいという、冷静な気持ちもあります。

 

 

とはいえ、父のことがあった私ならではのナーバスさがそう思わせるだけで、姑の「あれっ?」は、本当に単なる加齢による物忘れかもしれないのに、はたして嫁の私が、病的な認知症という疑いを持って診断に繋げていいものか? …

 

そもそも姑本人が嫌がるだろうし…

 

こういった葛藤の中で、もう少し様子見するしかないか…と思っています。

 

 

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そんなことで、認知症サポーターの講座に参加したりして、なるべく多くの情報をゲットしておこうとしています。

 

そんなおり、認知症情報誌で、医師が「アルツハイマー病の新薬について、コラムを書いているのを読みました。

 

記録メモとして次のブログに要点を書いておきます。