今回も長文注意
今回は、『追加合格』にまつわる話で、既に卒業されてしまってますが、名市大で実際にこんなことした先輩があったという『追加合格で賭けに出た人』の一般には通用しない話しです
その前に国公立大学受験の基礎知識
受験生は「前期日程」と「後期日程」に、それぞれ1校ずつ出願できます。
同じ大学で同じ学部を前期・後期合わせて2回受験することも可能ですし、別々の大学・学部を前期と後期に分けて受験することもできます。
また、一部公立大学では
「中期日程」を設定する大学もあります。
これらをあわせると国公立大学は、最大3校の受験が可能となります。
【中期日程の名市大薬学部】
このことを踏まえて、名市大薬学部について・・・
名市大薬学部は公立大学の中期日程を採用しています。
中部圏には、私立大薬学部はたくさんありますが、愛知県の薬学部としてただ一つの公立大学であり、国立名古屋大学に薬学部は設置されていません。
隣県岐阜県には公立の岐阜薬科大学がありますが、
国立岐阜大学にも薬学部はありません。岐阜薬科大学も中期日程です。
(後日追記)
2021年10月現在、岐阜大学は、同じく名称変更した国立大学法人名古屋大学と共に東海国立大学機構を設立し、2020(令和2)年に国立大学法人東海国立大学機構岐阜大学 と名称変更しました。
また。岐阜薬科大学は岐阜大学医学部の敷地内に設置し、岐阜大学及び名古屋大学との研究連携を計っています。
隣県三重県の国立三重大学にも薬学部はありません。
なので中部圏で薬学部を第一志望に目指す人にとって、名市大薬学部は最難関の大学となります。
薬学部の大学偏差値では、東大、京大、阪大の次に名市大薬学部が来ます。
河合塾が出している偏差値では多くの地方医学部が偏差値65なのに対し名市大薬学部も65です。
その上、中期日程という性質上、受験は今年で最後という医学部受験生が数多く出願する大学としても有名です。
医学部すれすれで不合格だった人も数多く入学してきますので、自ずと偏差値的にはとても高くなり、優秀な人が入学してくると同時に仮面浪人を秘かに企る人も毎年いるような学部です。
部活にも顔を出していたような薬学部生が突然、国公立大学医学部に移っていくのを知って同じ部活の者は初めて「そうだったのか・・・」と知ることになり驚かされます。
皆に黙って秘かに企てるから「仮面」というのですが、仮面している薬学部の後輩を現在でも何人か知っていると息子は話しています。
「大学生活を続けながらセンターもそれなりの点数を稼いでいる話を聞くと凄いなと思うよ・・・」 と。
今まで実際に薬学部から医学部に移っていった人も
息子も3人ほど知っているそうです。
息子が知っているだけでもこうなのですから、息子が知らない薬学部生のほうが多くいるはずで、仮面浪人で医学部受験に成功していく人は一体何人いるのか、その実体は掴めません。
けれど、仲間がどこかの医学部に移っていくとなると、仮面を触発される環境は、他の大学よりも大きいとは思います。
勿論、純粋に最初から薬学部が第一志望という人のほうが圧倒的に多いのだろうとは思いたいですが
医学部と中期薬学部との合否の境目なんて紙一重なのですから、優秀な学生さんが薬学部には多く在籍されていて、合格を手にするのは極めて厳しいと言われる仮面浪人でも、毎年のように誰かが医学部への転向を実現していくのだろうと思います。
このように薬学部は、医学科受験残念組も多く在籍していますので、入学当初の時期はまだ医学科生に対して鬱々としたものを拭い去れずにいる学生さんも少なからずいます。
だから、医学部の学生さんは薬学部の学生さんたちに対し言葉に気を付けなければなりません。
(注)こういうことを書くことによって仮面浪人を推奨する意図は毛頭ございません
むしろ、仮面浪人はうまくいかないケースのほうが圧倒的に多いと思います。仮面を成功させる人は、とんでもなくストイックです!
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前置きが長くなりましたが
上記リンクで貼った2016.3.12日の『追加合格記事:補足』記事には
『そう考えると注意すべき点は、後期 別学部受験合格で入学手続きした場合です。国公立の場合手続きした段階でアウトでしょうから。』
というブロ友さんからのコメントを載せています。
次男大学のHP募集要項を確認してみました。
【追加合格】
入学手続締切の結果、欠員が生じた場合には、合格者の追加を行う ことがあります。
他の国公立大学又は本学において入学手続を完了している者は、追加合格の対象 となりません。
平成 30 年3月 28 日(水)~31 日(土)に
9:00 から 19:00 の間で、
合格者あて電話 により通知しますので、
連絡がとれるようにしておいてください。
直接、本人から入学するという意思を確認します。
従いまして、追加合格による入学意思につい ては、
あらかじめ保護者等と十分相談しておいてください。
連絡がとれない場合は、
追加合格の対 象とはなりませんので注意してください。
追加合格者の入学手続については、通知の際に指示します。指示した受付期間内に入学手続を完了しなかった者は、入学を辞退したものとして取扱います。
また、本学の追加合格入学手続を行った者は、本学の入学を辞退して、他の国公立大学の入学手 続を行うことはできません。
なお、追加合格者が確定次第、電話連絡を終了します。
追加合格の実施状況については、本学 Web サイトで確認してください。掲示による発表は行いません。
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ここまでが募集要項の転載です。
いいですか!
電話で出れなかった時点でアウトです
なんで自分は不合格だったんだろう??
と自分でも腑に落ちていない人。
合否、五分五分だな・・・と思っていて不合格だった人。
落ちた
私立大学準備で心は下宿生活に~~~
あるいは、傷心旅行してやる~~!!
などと友達たちと遊びに行ってしまっていて
電話に出ない状況を作り出すなど
有り得ないです
USJやディズニーなどでキャーキャー言っていて
乗り物に乗っていたら、出れるはずの電話にも出れませんね
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名市大はこのような大学なものですから、卒業された息子の先輩の中には、こんな強者もいました。
先輩は前期名市大医学部を受験し、中期は名市大薬学部を受験しました。
結果は、前期医学部不合格、中期薬学部は合格でした。
ここまでは、普通によくあること。
先輩は自分の受験した医学部の答案を再現し分析した結果、自分は紙一重のとこで不合格だったのだろう・・・と予測をたてました。
入学手続きと追加合格の関係は、上記募集要項の通りですので、中期薬学部の手続きをしてしまうと医学部の追加合格が回ってくる可能性はゼロになってしまいます
このことを踏まえて、先輩は中期日程薬学部合格の入学手続きをせずに医学部前期の追加合格が自分に回ってくる!という賭けに出ました。
そしてですよ。
本当に医学科の追加合格が回ってきたのです
息子もこの話を聞いて鳥肌が立ったとか!
その先輩の度胸には度肝を抜いたそうです。
とても怖くて、そんなこと普通は出来ないだろうに
凄過ぎる!と・・・
このように嘘のような本当の話しも追加合格にまつわる話としてはあるのですね
先輩が薬学部に入学手続きしていたら・・・
運命の分かれ道を自分で切り開いた奇跡です。
冒頭に書いたように、一般には通用しない話し
という意味は、こういうことです(・・;)
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最後に
「国公立大学追加合格」に関する
今まで書いた関連記事へのリンクを貼っておきます。
↓
2015.3.26
2016.3.12
2016.3.12
2018.3.10
2018.3.11