少し前ですが、

6月13日TV東京の『未来世紀ジパング』をご覧になった方はいらっしゃいますか?

 

テーマは「奇跡の医療 世界最前線」でした。

 

自分自身の備忘録として、まとめ記事を書いてみます。

 

内容は、おおまかに3部構成です。

 

 

【不治の病である網膜色素変性症の患者が人工網膜で光を取り戻す】

 

一つ目は、網膜色素変性症という、目の奥にある網膜の細胞が死滅し視野が徐々に狭くなる病気で最悪の場合失明に至るという目の難病についてでした。発症原因も治療法も確立されていない病気で、現在世界中で200万人、日本でも5万人もの患者がいるそうです。

 

アメリカロサンゼルスにあるセカンドサイト社。1998年設立で従業員約100人のベンチャー企業があります。その会社が開発した『アーガスⅡ』というシステム。メガネと肩にかける映像処理器装置、人工網膜の3つからできています。まず手術によって人工網膜を眼球の奥に取り付けます。そしてメガネには小型カメラが。カメラが捉えた光景は映像処理器に送られます。すると処理機は電気信号に変換し人工網膜に送ります。この信号を視神経が感知して脳に送ることで目の前の風景を再現する仕組みです。

 

現在アメリカでは200名の患者が光を取り戻しています。健康な人の視界とまでは行きませんが、何も見えなかった患者が、ぼやっと輪郭を見ることができることで、日常生活を取り戻しつつあります。

 

この医療は、日本ではまだ受けることはできません。

アメリカに行って治療するしかなく、費用は1500万円もします。

 

一方日本でも、新たな人工網膜の研究開発が岡山大学で始まっていました。

 

これは、『オーレップ』と名付けられている人工網膜の技術です。

 

ポリエチレンに、光を電気エネルギーに変換することができる特殊色素(光電変換色素)を化学結合した人工網膜を作り出す技術です。これは太陽電池にも使われる技術を応用し作られています。2017年末に実用化の許可申請を出すことを目標に頑張っているそうです。

 

この技術は、アーガスのようにメガネも映像処理機も必要はなく、人工網膜の移植のみでよく、手術費用も100万円とアーガスに比べてかなり安価にできるそうです。