前回の記事を書こうかという際に

ご当人(親御さん)から

他サイト、yahooやgooの相談コーナーなどで

休学・仮面浪人・再受験の記事などでは、
やはり批判的な声が多いことを受け

もしかしてこの記事に関して

私がなにかしらの批判をされたり、

嫌な思いをしたりしないか

私の記事を汚してしまうようなことにならないかと、

ご心配を頂きました。

 

このように、休学されたご家庭の親御様は

このようなご配慮が出来るとても聡明な方です。

 

私が批判の対象になることを懸念されるという点に関し、

私はこのようにおこたえしました。

 

・・・・・・・・・・・

 

確かに、このテーマは地雷ものではあります^_^;
思いやりあるお言葉ありがとうございます。
けれど、大丈夫です(笑)
○○さんから頼まれたのでなくて、

私の意思でこの件に関しても

記事を書きたいと思ったのだから、

全ては私自身の問題だからです。

 

そして私は、

戦略の一つとして休学を視野に受験するのは

場合によってはありだと思っているのも事実です。

批判の内容は主に、

一人の為に入学できずに泣いている人が

いるということに関するのが大半だと思います。

 

それは、私もある意味その通りだと思います。

 

しかし、仮面浪人、留学、退学、いろいろある中、

ルールに則って大学側が許可してくれているのだから

正義を言い出したらきりがないのも事実です。

最初から休学する意思があった訳でなく、

子供が大学に通う間に気が変わって結果休学するのと、

最初から休学するつもりで受験するという

微妙なモラル上の違いも解りますが、

前者も後者も結果がもたらす事実は同じです。

 

それを、最初から意図的に休学するのは悪で、

入学してから気が変わるのは仕方ない

というのはどうも感情論だけの問題な気がします。

それに、仮に○○さんちのようなケースで、

来年お子さんが大学を退学したら、

大学側は募集人数は変えなくても、

実際の新入生の合格者数を一つ増やすことになり、

結果、今年一人泣いた人の代わりに、

来年一人喜ぶ人が増えるという理屈です。

 

この理屈は私が思っているだけのことで

違っているかもしれませんが、

 

実際に大学側が出す合格者数は、

募集人数よりも多く出すケースがあるのは

そういうことだと思うのですが、どうかな?!

大学側もある程度理解しているから、

許してくれているのでしょう。

 

そうでなければ、

再受験による休学は認めないというルールを

全国の大学が一斉に作ると思います。

 

大学側がルールとして許している以上、

堂々と休学すれば良いと思います。

 

・・・・・・・・・

 

我が家も長男の時、東大一直線だった息子が

後期日程で受験した北大に合格したら

北大に入学するかどうか迷いつくしたので

わかります。

結果、北大に通って浪人という選択をとらなかっただけで

息子の気持ち次第では休学して浪人していても

おかしくなかったのです。

 

休学するということは、

最初から意図的であろうと、

入学してから 気持ちが変わったからであろうと

本人たちには、相当に大きな葛藤があります。

 

そして、その葛藤は、ご本人たちにしかわからない

それまでの様々な状況や考えが存在します。

 

そしてまた、大学側も

受験期の若者が、進路に揺れ動き、

迷うということに関し

一定の理解を示しているからこそ

再受験による休学も

認めてくれているということなのでしょう。

 

最初から、迷いがない人。

ぶれない人。

何浪もさせてもらえる人、

何浪もする強さがある人は、それはそれです。

 

しかし大半の人間は、

未来が見えないことに大きな不安を抱く

のも事実です。

 

私は、このような若者の揺れ動く心の気持ちが

よくわかる気がするからこそ、

過去にはこのようなシリーズもののブログも

書いてきました。

 

進路に悩む若者:事例1

進路に悩む若者:事例2

進路に悩む若者:事例3

進路に悩む若者:事例4

進路に悩む若者:事例5

進路に悩む若者:事例6

進路に悩む若者:事例7

進路に悩む若者:事例8(終)

 

 

未来への不安・・・

こういう人間の弱い部分を少しでも緩和したい

という行為の一つが休学であり、

未来の結果に対する担保がほしいと思う気持ちに

柔軟に応えてくれている大学は

ある意味、受験生家庭の揺れ動く葛藤を

認めてくれている懐の深さがあるということだと感じます。

 

一方でそれを、当人以外の人たちが

批判したりすることは、

迷える子羊に対する優しさがないな

柔らかさがないな、

理解がないな、想像力が薄いな

と感じます。

 

他にも受験には、

不条理だと思えるようなことは山ほどあります。

 

センター利用入試のように

全てをマーク式のみの白黒はっきりしている試験だけで

合否が決まるのであれば別ですが、

実際には合否はそれだけでは

決まらないケースのほうが多いです。

 

そもそも受験とは

面接点や小論点があったり、

二次科目で人間が採点したりする以上

その採点は採点者の感覚に委ねられている

という心もとない側面が関係する

あやふや感満載の世界でもあります。

その結果、

0.25点でも点数が不足していれば不合格になるという

受験そのものが不条理そのものの世界です。

 

その不条理そのものの受験において

堂々の合格を頂いた人間が

大学側の規約に則ってする休学という選択だけが

例えそれが戦略だったとはいえ

責められるのは、

腑に落ちない気がするのは私だけでしょうか?

休学する人は、

もっと堂々と胸を張っていれば

良いのではないでしょうか?

 

そもそも入学してからの

学部や学科間の変更が認められにくく

気持ちに変化があった時にも

フレキシブルに自分の人生設計を

組み立て直すことがなかなかできない

日本の大学の学ぶ環境の窮屈さそのものが

多くの悲劇を生んでいると思わずにはいられません。

 

柔軟に人生設計の変更がしやすい世の中

人々の「こうあらねばならぬ」

というがんじがらめの硬さをもう少し柔らかくし

互いの弱さを含めて認めあえる

そんな窮屈でない時代が来ると良いなと思います。