昨晩のこと、いつものように

夜9時30分前後に帰宅した一浪の次男。

 

兄が帰省中も、これくらいの時間に帰宅し

朝は兄が寝ている時間に家を出ている。


 

そういう訳で、次男は兄の爆弾発言のときは

途中まで同じ部屋にいたので

概要だけは知っていたが、

それでも、その夜もいつもの時間に寝る為に

一人さっさと自分の寝室に戻った。


 

帰省した兄と、センター試験間近の

受験勉強で忙しい次男は

今回ばかりはゆっくり話す時間を作れずにいた。

 

だから、その後の予定外の親族会議のことなど含め

兄の今後の行く末の状況を弟はよく把握していなかった。


 

昨晩は、食事をしながら、弟のほうから

兄のことで、その後どうなったか聞いてきた。


 

そして、浪人生活の中で

なにがあっても就寝時間を崩さずに

11時過ぎには寝るように努めてきた弟が

昨晩は、1時過ぎまで起きていて、

兄の行く末について、

兄弟二入で話し込んでいた。


 

私は、兄弟の会話の傍にはいたが、

ほどんど口をはさむことなく、

二人の会話を聞いていた。

 

兄の人生の岐路に対し、

兄を心配している弟の気持ちが

私にも伝わってきた。


 

ここで、2時間以上にも及ぶ兄弟の会話の中で

弟が発した言葉を私も上手く再現できないのだが、

 

私は、弟の言葉に

「その通り!!」

と合いの手を何回も入れたくなってしまうほど

的を射た的確な表現で、

そんなしっかりしたことを

よくぞ上手に言えるものだと、

親ばかの私は感心しきりに頷きながら聞いていた。


 

兄と同世代だからか、

我が家の中では弟が、

長男に対する一番の理解者なのかもしれない。

 

 

兄の気持ちを否定することは決してしなかった。


 

それでも、兄の今いる立ち位置を

全て無かったことにしてしまうことに、

つまり北大大学院進学をやめる事に

「とても勿体ない」ということも強調していた。


 

そしてまた、外務省のインターンに行ったり

情報を更に詳しく集めていく中で心変わりして

外務省を志すことを止めるようなことになったとしても、

 

そしてまた、現在の学部に逆戻りしたとしても、

 

そのままストレートに現在の学部の学びを

なんの疑問もなく続けるよりも、

一回、外の別の世界に目を向けて、

それで敢えて戻って来た人間の、

その道で生きていくという『覚悟』のようなものが、より強まることも大いにあることなので、

 

今回のことは、いずれにしても

悪いことではないのかもしれない。

 

というようなことを話していた。


 

そして、弟は兄に対し

「理系のほうが向いているとは思う!」

「自然が似合うよ!!」

と、長年一緒に暮らしてきた身内目線で

正直な感想も話していた。


 

灯台もと暗しではないのか?

 

現在の足元をしっかり見直せ!


と、親が本来言うべき言葉を弟が代弁してくれたようで、

よくぞ言ってくれたと拍手したくなり、

はっきり言ってくれた弟に感謝だった。


 

こういうことは、親が言うと子どもは反発するし、

保守的な親の言うことは、

長男にとっては、

うざい以外のなにものでもなかったとしても、

 

弟から言われると、

そこには、エゴというものが存在しないので

シンプルに弟の言葉が兄の心に届いているように

私には見えたのだ。


 

かと言って、簡単に

「そうだよな!」となるほど、

長男の気持ちもやぐい(名古屋弁?)ものではないのだが

 

イノシシのように暴走しそうな心を冷静なものにしてくれる

 

そんな役割を、弟は果たしてくれたような気がする。


 

兄は、弟の言葉を黙ってしっかり聞いていたのが

その証拠だと思う。


 

今回ばかりは、

弟もセンター試験前の大変な時期なのに

兄のことで時間を潰してくれた。


 

そんな弟君に感謝なのだった!! ありがと