年末に、国際系の分野を学ぶ為に文転したいと

爆弾発言をぶっかましてくれた大学4年の息子(>_<)

 

息子が話した今後の行動予定の方法論で

詰めの甘さを感じた私は

今の段階ではまだ情報不足であり

もう少し他の方法がないかじっくり情報を集めて

慎重に考える必要があることを息子に伝えた。

 

しかし、

現在進学が決定している北大理系の大学院を断念して

国際系分野を目指してやっていくという方向性に対しては

大賛成とまではいかなかったが、反対もしなかった。

 

 

正直な感想を言うと、

簿記や福祉系などの何歳からでも専門学校などで

学びを始められる分野とは違い、

誰もがすぐに簡単に足を踏み入れることはできなくて

大学でしか学ぶことが出来ないであろう

実習系の特殊な分野の学科で折角学び

就職においても恵まれた環境にある研究室の

北大大学院進学という予定を断ち切るという行為は

とても勿体なく思い、残念な気持ちで一杯だ。

 

理系から文系への

180度真逆の世界に飛び込んでいくことに、

一抹どころか両手一杯の不安が

親の私には押し寄せ、

 

もしも息子の希望が叶わなかったときには

本当に宙ぶらりんなことになってしまいはしないかと

そんな不安が心をよぎる。

 

それでも、なぜ反対しなかったかと言うと・・・

 




私は息子に聞いてみた。

 

「ワクワクするか?」

 

「ワクワクするよ!!!」

 

この返事を得たことで

 

「それならば、やってみなはれ!!」

 

 と背中を押してやる気持ちになったのだ。

 

たった一度きりの人生!

好きなことに思いっきりチャレンジする!!

そういう姿勢があっても良いではないか?!

 

失敗を恐れるな! なのだ。

 

多少のリスクはあっても

やりたいことをやるほうが

長い人生において

満足感のある人生を送れるに決まっている。

 

興味があまり持てなくなってしまった分野を

 

親がごり押ししてどうなる?

 

息子の人生は息子のものであり

親の人生ではない!

 

そういう当たり前のことを当たり前に考えたとき

親に反対する権利はどこにある?

 

あるとすれば、金銭面での援助をできるかどうか?

その一点のみだ。

 

人生の岐路に立たされて迷ったときは

難しいことは考えずに

意外にシンプルに

 

ワクワク感を感じるかどうか

 

これを指標にすると良いと私は考えている

単細胞人間なのだ!!

 

そして、職業観において、息子たちには

このことを昔から伝えてきたことだった。

 

好きなことを職業にできさえすれば

苦労も乗り越えるエネルギーが湧いてくる。

 

しかし、嫌々自分に向いていない仕事を続けることは

何事においてもストレスの源になり

ろくなことはない。

 

だから、好きなことをやりなさい!

 

好きなことがなければ、消去法でいいから

嫌いでないか?興味があるかないか?

それを指標にしても良い。

 

このように、

親からのメッセージを子どもたちには伝えてきた。

 

そして、人生において

人の気持ちは変化することがある

ことも知っている。

 

その変化を、一貫性がない!我慢が足りない!

となじることは簡単だが

 

その時、その時の選択を

後悔がないように精一杯努力して

柔軟に乗り越えていけば

それはそれで、良いのではないか?

 

違う分野に飛び込むということは、

今までやってきたことは何なのか?

 

と言いたくなってしまうが、

 

人生において経験してきたことは

酸いも甘いも、全てを肥やしにしてしまうくらいの

ふてぶてしさがあってもいいし、

 

遠回りも、自分にとって必要な遠回りだったと、

全てを肯定しながら生きていければ

人生に深みも出てくるのではないか?


人生に無駄なことは一つもないはず!

 

私はそんな風に考えてしまうのだ。

 

 

一方で

『石の上にも三年』

これもまた真理であり

我慢して継続する先に、何かを掴み

見えてくるものがあることも

私は知っている。

 

そういう意味では、今回のことも

人によっては、

「入学が決まっている大学院に

取りあえず通ってみてごらん。

その先に、新たに見えてくるものが

あるかもしれないよ。」

 

そういうアドバイスだって有りなのだと思う。

 

それでも、今回は敢えて

「石の上にも三年」の価値観の押し付けを

私は封印した。

 

息子の固い決意の様子を見ていると

今回のケースでは、

それは当てはまらないような気がしたから。

 

息子の長いプレゼンが終了したあと、

私はまずは自分の意見を言わず、

夫の顔を見た。

 

まずは、父親の意見だ!!

 

「ええ~~~??!!」と言いながら

驚きを隠せずに

それでも黙って最後まで

息子の言葉を聞いていた夫は

「本気なんだな?」

と一言、念を押し

「それなら、いいんじゃないの?!」

とあっさりと了解を出した。

 

(実際には、その晩は

あまりよく眠れなかったそうだが^^;)

 

「お父さんが了解するなら、お母さんもいいよ!

理解ある親に感謝しなさいよ」

 

と私は息子に言った。

 

既に、気持ちは固めてしまっており

どのみち親が反対したところで

自分の意思を貫く勢いだった息子は

 

「ありがとうございます。本当に感謝してる。」

 

とだけ言って、その晩の話し合いは終わった・・・