話しが前後しますが、

一昨日の双極性障害(躁うつ病)の講演会を

一緒に聞きにいった友人Tさんが

講演会の後、一緒に入った喫茶店で

過去にあったことを話してくれました。

 

随分前の話ですが

子どもが小学生の頃にPTA役員をやっていらしたTさん。

 

ある日の夜中、既に寝静まっている時間帯に

一緒にPTA役員をやっていたAさんから

突然電話があったそうです。

 

特別の急用でもなく、どうでもいい話を

Aさんは延々と一方的に

1時間以上しゃべりまくったのだとか。

 

悪口になってしまうのでTさんは

このことは他の人に言わずにいたそうですが、

いつの間にかAさんは、

PTA役員をやっている人たちから

嫌われるようになってしまい、

Aさんと喋るのも避けたがる人が増えていったそうです。

 

Tさんにだけでなく誰彼となく役員の母たちに

夜中の2時だろうが3時だろうがおかまいなく

1時間なら短いほうで2時間くらいになることもざらの

長電話をしてくるAさん。

 

それも1度や2度でない夜中の電話に

仲間の誰もが嫌気がさし、

電話の受話器を夜寝る前にわざと外して

電話がならないように対策していた人がいたことも

あとで判明しました。

 

突然に起きたAさんの異変ですが

最初は、変な人、困ったちゃん、迷惑なやつというふうに

Aさんのことを一人一人が嫌うように

なっていっただけだったそうです。

 

しかし、Tさんは

自分だけでなく、夜中にいろいろな人に

Aさんがハイな調子で

電話しまくっていることがわかったとき

 

これは変だ!!

以前はそんなことする人ではなかった。

なにかは判らないけれど、

なにか精神的な病気かもしれない!

 

こういうふうに思うことができたそうです。

 

 

その後、PTA役員の皆は、先生にも同席頂いて

Aさんの夫に連絡をつけて

小学校に来てもらいました。

 

妻がそんなことを夜中にしているとは

全く気がついていなかったご主人は

病院に一度連れて行った方が良いと言う

皆からのアドバイスに従い

妻を精神科に連れて行ったそうです。

 

Tさんは、今回の講演を聴いて初めて、

あのときのAさんは双極性障害の躁状態にあったのだと

確信のようなものがわいたそうです。

 

「その後、Aさんはどうなったの?」

と私が質問したら、

「今ではすっかりもとのAさんだよ。

本当に普通の人だよ!」

とTさん。

 

薬でうまく付き合えているのか?

完治したのか?

その後、あの当時のことには誰もふれないので

Tさんにもわからないそうですが

 

普段から付き合いのある周囲の者たちが気がついて

早めに善処できた例なのかもしれないな

 

そんなふうに思いました・・・