漫才協会の映画。
ロケット団の出演時間そのものは短かった。
宮田陽昇と合わせてもドルフィンソングよりも短かったかも。
その点は不満。
ただ、ロケット団と宮田陽昇の漫才が2回。
切り取ったショートではあるが、非常に強かった。
劇場内が笑いに包まれたのはこの2組の漫才。
他にもネタ場面はあったが、ダントツにウケていた。
漫才が強い。
その表現が妥当であるかは分からない。
であるが、特にロケット団に顕著に見られる特徴だ。
本来長時間のネタであっても、切り取ったショートで面白い。
優れた交響曲は、その全容を知らない人でも主題は耳にしている。
それで、素敵な音楽と認識させるが、ロケット団の漫才はそれに似ている。
漫才が強い。
2回目のネタ部分、あれはロケット団漫才の最も分かりやすい部分だ。
三浦君の理不尽な狂気。
倉本君は表情でツッコんでいる。
観客より三分の一拍程度先に理不尽さに気付き、呆れて、笑う。
その笑い顔は僅かだが、参ったもんだ、という感情が伺える優しい笑顔。
観客は一瞬遅れて一気に笑う。
よく観ているネタを、銀幕で観て実感した。
リズムは完全にコントロールされていた。
今回は名古屋での観賞だったが、数人の客は「東洋館、旅行の時に寄ろうか?」と話していた。
是非、東京漫才を楽しんで欲しい。