漫談家の松鶴家千とせが亡くなった。

思えば不思議な芸人だった。

よくツービートの師匠と書かれるが、系譜上の兄弟子に当たる。

ツービートを自分の師匠、松鶴家千代若千代菊の弟子分にして寄席に出られる様に骨を折ったのが千とせだったらしい。

 

彼の芸は、シュールで難解だった。

深く考えると客の負け。

さらっと聞いて笑わされるのが松鶴家千とせの楽しみ方だった。

84歳という年齢を考えると仕方ない。

とは言え、寂しい限りだ。

 

「わかるかなぁ、わかんねぇだろうな」

まさに松鶴家千とせそのものを指すと言える台詞だと思う。

 

ご冥福をお祈りいたします。