少し気にいったので転載
今西錦司の異なる環境に、生物が住む場所を分かち合う「棲み分け」理論
文春より
自然淘汰、適者生存を用いた英国の科学者、ダーウィンの進化論を批判するようになった。今西本人の弁は、こうだ。
「この地上に生物の種類がいくらあろうとも、それらはみな種ごとにそれぞれ自分に最も適した生活の場というものを持っていて、その場所に関するかぎりは、その種がそこの主人公なのである。言い換えるならば生物の種類がいくらあろうとも、それらはそれぞれにこの地上を棲み分けている。進化とは、この棲み分けの密度が高くなることである。このように種と種は棲み分けを通して共存している。しかるに種と種が抗争することによってこの棲み分けを破壊するようなことが許されてよいものだろうか」(「私の履歴書」)
つまり、競争原理を軸とするダーウィンに対し、今西は、共存原理に立つと言える。
私見
いろんな説は、一つの側面だと思うが
問題は、それが本質を言いえているかどうかだろう
自然は多様である
ダーウィンでは自然の多様性を説明できない
私は、今西錦司よりさらに進んだ
生物の「共存共栄」なる視点に注目しだしている
強者が弱者を助ける、という視点(植物の話)
ライオンはカモシカに助けてもらっている、とも見られる、という視点もある
新自由主義は、自然の在り様ではない